第3話 痴漢と少女と出会いと
草原を抜けると、街が見えた。
小さそうな村なのに人口は多く、たくさんの店もありどの店も繁盛しているようだった。
「なあ、セカンド。俺って何すればいいんだ?」
「そうですね〜やっぱり、冒険者になって冒険して、大魔王を倒して、女の子といちゃいちゃすればいいんじゃないですか?」
「なんだ、そのありきたりな展開は...」
「え〜!いいじゃないですか〜」
「大体なぁ、俺がそんな事」
話している最中だった。
「ちょっ!やめてください...!」
女の子が痴漢とやらにあっているのを目撃してしまったのだ!
「助けに行きましょう!カイトさん!」
セカンドが呼びかける。
そうだな。異世界に入ったからにはそうこなくっちゃな...!
俺は女の子の方へ向かい
こう言った。
「おい、そこらへんにしとけよ」
あれ?なんかかっこいい?自分でそう思った時だった。
「え...あ...ごめんなさい!」
と、痴漢していた男は去って行った。
てっきりボッコボッコにされるかと思って構えていたが...
そんな心配はいらなかったようだ。
女の子に目を向ける。
「大丈夫?怪我はない?」
そう尋ねた。
そして、
「はい、大丈夫です。怪我は少しかすり傷をしましたが...ありがとうございます!」
女の子は笑顔を向けた。
それが、俺とユイハの出会いだった。
「私の名前はユイハです。助けてもらって本当にありがとうございます!」
「いやいや、助けられて良かったよ。俺の名前はカイト。よろしく。」
「よろしくお願いします!」
握手を交わした。
「にゃあ」
と、セカンドが鳴いた。
「あれ...?使い魔?カイトくんは、使い魔を飼っているの?」
「使い魔?まぁ、そんなようなものかな」
「すごい!使い魔を従えてる人なんてこんな初級レベルの街なんて、来ないのに...」
「え?そうなの?ここって初級レベルだったのか?」
「ここはリートリア。小さい街です。というか村ですけど。」
「へぇ。そうなんだ」
「あの、貴方の勇敢さを讃えお願いがあります!」
「え?」
「この森付近に住む、中級ボスを倒してください!」
ユイハ
12月3日生まれ。
白髪美少女。自身の名前が周りより珍しい名前だったので、嫌がらせを受けていた。
そんな所自分と同じ、レースアレイド(ユイハが住んでる国の名前)では珍しい名前だったので興味を持つ。