表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クズが転生したら。  作者: XYZ
7/24

7・異世界を認識する

 結果、全然ダメでした。風が吹くだけで実は持ち上がらねえ。地面を転がって実が石や木の根に当たっては抉れ数個ほど実を無駄にした。ん~…実に良い案だと思ったんだがなぁ。どうにか実を傷ませないで運ぶ魔法のような方法はねぇのか…。


 …ん?あぁ!その方法があった!魔法だよ、魔法!どうしてそれを思いつかなかったかなぁ、俺!でもあるのか魔法って?いや、そこは異世界。きっとある。あるに決まっている!


 いつか見た鑑定結果に魔物って単語が入ってた!地球に魔物なんていやしねぇ!タイガーヘッドベアーだってここに来るまで見たことも聞いたことも無かった!そして、ステータス!まるでRPGゲームのような見映え!ゲームと言えば魔法!だけじゃないけどとりあえず魔法!絶対、魔法はある!確信したわー。これ絶対あるやつだわ。


 とりあえず魔法は存在すると仮定して、どうやって発動させたらいいんだ?念じてみるか?


 風よ吹け!


 ……。

 変化なし。うん、何も起きないね。恥ずかしいくて死にそうだ。幸いにもここには俺以外何もいねぇ。痴態を晒さずに済んだ。


 魔法ってどうやって発動するんだ?って言うかスキルが無いとできないのか。だとすると、どうやってスキル獲得するんだ?まさか手で煽ったら獲得するとか?ブレス風は息吹いたら獲得したし。強ち的を射てるんじゃねぇの?やってみるか?


 パタパタ


 〈【特技スキル】〔風魔法 Lv1〕を取得しました〉


 魔法あったあああああああああ!!!よっしゃーーー!

 て言うかチョローーーーーい!Gから成る者様々だぜぇ!手で煽ると風魔法って…それ魔法って言っていいのか!?とは言えこれで実を持って移動できるぜ!


 え、でもこれどうやって発動すんの?念じてみる?


 風魔法発動!


 ……。

 変化なし。分かってた。流れ的にこれはダメなやつだって分かってた。だが方法が分かんねぇんだ。鑑定してみるか。ヒントがあるかもしれねぇ。



 〔風魔法〕

 〈【MP】を消費して発動することができる風属性の魔法〉

 〈スキルレベルが上がると威力が上昇する〉

 〈〔魔力操作〕がないと発動できない〉



 魔法操作がないと発動できないだと?そもそも魔力操作って何だ?これも鑑定できそうだな。


 〔魔力操作〕

 〈魔法系を使用するのに必須のスキル〉

 〈スキルレベルが上がると、魔法系【特技スキル】の消費【MP】が減る〉

 〈〔魔力感知〕がないと取得できない〉


 なるほど。魔力操作が何なのかは分かった。次は魔力感知だ。


 〔魔力感知〕

 〈〔魔力操作〕を使用するのに必須のスキル〉

 〈魔力を感じることができる〉

 〈魔法系の初歩スキル〉

 〈体内に流れる魔力を感じると取得できる〉


 つまりこれが無いと始まらない訳だ。取得方法は体内に流れる魔力を感じること。血液が循環してるようなイメージか?


 ザワッ


 !?

 一瞬、何かが流れた感じが──


 〈【特殊スキル】〔魔力感知 Lv/〕を取得しました〉

 〈【特殊スキル】〔魔力操作 Lv1〕を取得しました〉


 これまたチョロいな。Gから成る者にマジ感謝。

 とにかく、これで魔法が使えるな。

 それでは早速…


 風魔法発動!


 おぉ!1個だけ小さな渦が発生したぞ!この中にガロの実を入れられそうだ。しっかし小さいなぁ。大きさは──変えられないようだ。スキルレベルが1だからか?この大きさなら5個は必要そうだな。大きさが変えられないなら数を増やして──1個目の渦が霧散した。これもスキルレベルが関係してるのかもな。これは要特訓だな。


 しばらく渦を維持してたら渦が霧散した。どうやら【MP】が切れたようだ。今日はここまでだな。他にすることも無いから寝るとしますかね。





 ふぁー…よく寝たぁー。

 寝たら腹減ったな。ガロの実を食べるか。


 にしてもこの実ってホントすげぇよな。4個までは何ともないのに5個目を食べると満腹になるんだからな。


 〈経験値が一定に達しました〉

 〈レベルが4になりました〉


【種族】ドランゴ

【ランク】F

【名前】

【Lv 】4 [10]

【HP】23[37]

【M P】14[23]

【ATK】25

【DEF】17

【素早さ】18

【攻魔力】13

【防魔力】10

【特技スキル】

 〔ブレス火 Lv2〕〔ブレス風 Lv1〕〔風魔法 Lv1〕

【特殊スキル】

 〔殺気 Lv1〕〔鑑定 Lv4〕〔魔力感知 Lv/〕〔魔力操作 Lv1〕

【耐性スキル】

 〔火耐性 Lv2〕〔空腹耐性 Lv3〕〔恐怖耐性 Lv1〕

【称号】

 〔Gから成る者〕



 飯も食ったし特訓始めようか。


 風魔法で渦を1個発生させる。そこでふと思ったんだけどこれって渦しか出せないのか?渦以外の形状……箱型とか円とか球とか──


 ……できた。

 なるほどイメージを浮かべるとそのイメージ通りに魔法が発動するんだな。この発見は僥倖だな。これは他にも応用ができそうだ。


 〈【特技スキル】〔風魔法 Lv1〕が〔風魔法 Lv2〕になりました〉


 スキレベも上がったぜ、ラッキー。これで少しはできることが増えたんじゃねぇの?魔法の大きさとか数とか。


 てことで色々試した結果、大きさと数は増えた。数を増やすとかなり魔法の大きさは小さくなる。それと渦から形を変えると消費【MP】も増えることが分かった。あと魔力操作がレベル2になった。

 この調子でどんどんスキレベを上げていきたい。



 3日後


 いくつかスキレベが上がった。かなりハードなプレイだったぜ。

 まず空腹耐性を上げたいから飲まず食わずで過ごしただろ。それに加えて基本的に風魔法を中心にブレス系スキルも上げたし鑑定も上げた。

 風魔法で【MP】が1になると中断して鑑定をするため森を探索する。そして【MP】が回復すると風魔法を再開。ちょくちょくブレス系スキルも混ぜてスキレベを上げる。そのとき、ブレス火を自分に浴びせる。でないと木や草に燃え移ったなんてことが起きたら大惨事になっちまう。そう言う意味でもハードなプレイだった。ドMプレイとも言う。


 その結果

 俺のレベルは7になった。

 そして、ブレス火とブレス風はレベル3に。

 風魔法はレベル4に。

 鑑定はレベル6になって魔力操作はレベル3になった。

 空腹耐性はレベル4になった。火耐性も4になった。



 これで準備は整った。木の実は空腹耐性があるからギリギリまで食べないとなると何週間かは保つ。まだ腐り出してはいないけど腐って食べられないようになった時用にいくつかは乾燥させてドライフルーツにしたから食料の心配は現時点では皆無だ。前世ではドライフルーツのあの独特の味が俺には無理だったのだがガロの実のドライフルーツは結構イケる。


 あとは【MP】の問題だが、こればかりはどうしようもない。枯渇寸前まで移動して、そこで休憩してある程度回復したら再出発って感じで行こうと思ってる。今なら全快から枯渇寸前まで2時間は保つ。2時間しか保たないと言うべきか。


 まぁ、とにかく出発しよう。目標は食料と言う名の魔物が多数存在するエリアだ。そんなのあるかどうか分からないけど。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ