対策室本部 Ⅰ
ツィート中、詳しくはプロフィールを見てちょーだいw
『私は誰?ここはどこ?』
この言葉が流行り出したのはいつだっただろうか。高度成長期が終わりバブルが弾けたときだっただろうか?
人々が自分の居場所を失い、彷徨い始めた頃から言われ出した気がする。
私の居場所はここにはない。辺りを見回しても同じ黒い制服を身に纏い、同じ授業を聞いているだけの退屈な変空な毎日。それは今日2018年の夏も同様だ。
それでも『彼女』がいたら、この空間がガラリと変わった。でも、もういない。それは変わらない。
「先生、お腹が痛いんで保健室にいってきます」
授業は聞かず、保健室で寝たほうがましだ。嫌なことは忘れよう。そう思い立ち上がって扉を開ける。
「またですか?昨日も同じこ・・・」
先生が訝し目でこちらを見てきたが、会話の途中でドアを閉め、それから先生の言葉が途切れた。
義務教育が終わるまであと445日。私は生きているのだろうか?
★
「失礼しまーす」
抑揚のない声とともに扉を開けた。誰もいないようだ。簡素な室内には保健室独特の臭いもあり、落ち着かなかった。早く寝よう。
私は勝手にベッドにあがり、スカーフとスカートを外した。布団を敷いて、そのまま眠気にみをまかせる。
"眠気?さっき何か違和感が・・あ・た・・ような"
薄れゆく意識の中で、私は青白く光る炎を見た。
★
目が覚めると保健室の先生が目の前に立っていた。30代半ばといった顔には、眉間にシワがより怒り半分、呆れ半分といった表情が現れていた。
「あなた今何時だとおもってるの?揺すっても叩いても起きないから、先生心配したのよ?」
驚いて時計を見た。時刻は午後6時。下校時刻はとっくに過ぎ、辺りは真っ赤な夕焼け色に染まっていた。
また、いつものように無表情に戻る。端正な顔が台無しだ。先生は疲れませんか?
「すみません。じゃあ帰ります」
とりあえず礼だけ言って、帰る準備しようと布団から出る。スカートをはき、スカーフを身につけ、制服に再び縛られる。
「ありがとうございました」
準備が終わり、保健室から出ようとドアに手をかけたところで、先生が「もう遅いから先生が送って行くわ」と白衣を脱ぎながら言った。
教諭という立場上、一応の体裁は必要だ。ここでは、私を送ることが彼女の保護、養護教諭としての満足が欲しいだけにすぎない。
「ありがとうございます。じゃあお言葉に甘えて」
目の奥に潜む違和感を感じながら、私は呟いた。
☆
西暦2021年。首都東京の街は今日も賑やかだった。奇抜なファッショに身を包む若者や、若作りをする婆さん、帰宅途中のサラリーマンもいる。
「最近、悪霊、悪魔の類いがまた増えたよねー」
そんな中、彼らの中に混じって極秘裏に行動する特殊部隊があった。
通称『超能力・超自然対策室』。
「カテゴリーBクラスが最近じゃ多いな」
現場に向かう装甲車の中で一人の男がそう答える。彼らは全員が重装備に身を包み、男か女かの区別もつかない。
格子状の窓からは夜の街並みが垣間見ることができた。緊急車両用道路からは東京租界すべてが一望できた。
「そろそろ現場に到着するぞ、おしゃべりはここまでだ」
リーダー格と思われる男が注意を促す。黒一色に包まれた無線機から一本の通信が入る。
『こちらF1から超自然対策室へ!カテゴリーBの中に未確認が・・・う、うぁぁぁッ・・ジジッ』
「未確認!?おいッもっと他に情報はないのか!」
先行部隊に通信を取ろうと繰り返すが、閉ざされたままだ。辺りに緊張が走る。
「カテゴリーBだけじゃないのか?未確認?カテゴリーAか?」
運転席へ続く扉にもたれかかった男が呟いた。カテゴリーA、そう聞いた者たちは慌て出す。
「馬鹿な!カテゴリーAは出現と同時に特定の周波数を出すんだ・・・・あり得ないッ」
隊員の一人が通例を答える。すると、はじめに喋った若い女性隊員が笑いながら同調した。
「そうよー。Aなんて滅多にお目にかかれないんだから。現れたら、ただは済まないしね」
☆
特設エレベーターを降りる一台の車があった。緊急車両用道路に設けられたそれは10tもある装甲車を軽々しく扱う。東京のシンボルに現れた『敵』は装甲車の中からでも10体は確認できた。
「現場到着。各員はBを掃討!カテゴリーF(未確認)を厳に留意せよ!」
リーダーの野太い声と共に各隊員が散開する。
「カテゴリーBってキモイんだよねー。・・・・さっさと『浄霊』しなきゃ」
げんなりした顔で女性隊員がボソっと呟く。
腰に着けたホルスターから銃を取り出し、確認する彼女の手のなかには水色に輝く『弾』があった。
彼女の手にある銃には『浄霊』用にシフトされた弾が込められていr。これは対策室本部、地下に眠る神木から抽出される『霊泉』と呼ばれるもので弾を浄化し、浄霊するものだ。
一般のものたちは浄霊の武器を持っていなかった。
大学入試ですねー。頑張ってます笑
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