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携帯×充電器
「ん…あ…早く奥まで…」
「ちょっと待て…」
俺は携帯。
型はスマホ発売当初の結構古いヤツ。
「電気、漏れちゃう…」
「くっ…」
彼は充電器。
俺とずっと一緒に居たヤツで、無口だけど本当は優しいんだ。
「あ、入った…」
「悪かったな…痛くないか…」
なにも充電器は悪くないのに。充電器はいつも謝る。
悪いのは、この家に住む俺達の持ち主だ。
彼女は物を大切にあつかうが、思考が狂ってる。
「なんか、充電器ってエロいな…」
「エロいってさ」
「………」
彼女は変態だ。
(エロい充電器か…)
1人赤面する。
しかし…
「ん…接触悪いな…。」
彼女の口から漏れたのは、そんな言葉。
珍しく乱雑に充電器を引っこ抜くと何処かへ消える。
(嘘………)