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46:新人三人になった事だしレベリングします



 私の魔剣用の鞘が出来上がった。

 これで最初から予定していた装備関係が、ほぼほぼ揃った格好となる。

 まだ買わないといけない装備もあるんだけど……。



・ピーゾン=服の上下

・ポロリン=ブーツ、スパッツ、外套

・ネルト=服の上下、ブーツ



 こんな所が初心者装備だったり普段着だったり。あと腕装備とか装飾品とか。

 まぁこれらは徐々に買うつもりでいきましょう。

 というか最初にいっぱい買いすぎたよね。反省はしないが。



「そんなわけで、訓練しつつ、お金を貯めつつ、レベルアップをしつつ行こうと思います」


「おー!」


「ん」かっくん


「今日から<呼び込み>祭りです。ポロリンさん出番ですよ」


「えっ、他の冒険者の人たちへの配慮は……」


「<呼び込み>祭りしますよ!」


「は、はいっ!」



 慈悲はない。魔物は殲滅してくれるわ!

 我々には金が必要なのだ。

 揃えきれていない装備品の他、毎日の宿代・食事代、日用品もろもろ、パーティーホーム資金、ネルトの食事代、ネルトのおやつ代……などなど。


 だから! 我々には金が必要なのだよ!


 依頼成功報酬、それもそうだけど倒した魔物はちゃんと剥ぎ取りして、討伐証明以外の部位もギルドの買い取り窓口に持ち込む。

 ぶっちゃけそっちのほうがお金にはなる。


 本当に金目的ならダンジョンに潜るところなんだけど罠が怖いしね。

 私が神回避したところで二人が死んでしまう。

 斥候が居ないとダンジョンは厳しい。


 ネルトの<グリッド>も斥候要素はあるけど、果たしてそれがダンジョンで使えるのか。罠の発見が出来るのか。それは試してみないと分からない。

 いずれにしてもレベルアップとネルトの戦闘訓練が優先だけどね。


 ともかくそんなわけで適度に強い魔物をなるべく多く倒したいって事です。



 二つめの目的として、我々には経験値が必要だ。

 特にネルトはまだレベルも低いし事故が怖い。何気にポロリンもまだ一桁だからね。レベルアップを図りたいところ。


 職業レベルもそうなんだけど、スキルレベルも上げたい。

 これもやはりネルト優先なんだけど私もポロリンも。だからなるべくスキルを使おうと思っている。



 スキルレベルを上げる方法は様々だ。

 職業レベルと共に上がる場合、使用回数(熟練度?)によって上がる場合、何かしらの条件で上がる場合……などがある。


 何かしらの条件っていうのは、例えば【鍛冶師】の鍛冶レベルであれば『ミスリルを一定品質で打てたら〇レベルになる』とかがあるらしい。


 私たちの場合みんな固有職(ユニークジョブ)で、未知のスキルが多いからどうやってスキルレベルが上がるのかは分からない。


 私のスキルはワイバーンを倒して膨大な経験値と共に上がったけど、それが職業レベルによるものなのか、熟練度によるものなのかよく分からないんだよね。<毒感知>は熟練度っぽいけど。


 まぁ深く考えてもしょうがないんだけど、念の為、なるべくスキルを使って魔物を倒しましょうという事だ。



「というわけで私は<毒感知>と<毒弾><毒霧>をなるべく使うよ。ポロリンは<呼び込み>と<挑発>、ネルトは無駄撃ちでも<空間魔法>の<グリッド>で探索と<念力>で魔物にちょっかいを出す。ポロリンの後ろからね。盾役(タンク)は基本ポロリンで行こう」


「了解!」「ん」かっくん


「森の浅いところだとコボルトくらいしか出ないから依頼は最悪帰り際にでもやるとして、とりあえず奥に行っていい感じの魔物が出るところまで進もうか」



 依頼を受けたのは平原に近い森で出る魔物や薬草・毒草類だけ。

 奥に行く途中でゲットしてもいいし、それまでに見つからなければ帰り際に集めればいい。


 ある程度森の奥に入って、出来ればDランクのイノシシあたりが出るくらいの場所が理想かなぁ。

そこで周りに冒険者が居なければ<呼び込み>祭り実施です。





 森は木々が密集しているところもあれば、ある程度拓けているところもある。

 川が流れていたり、ちょっとした滝になっているところもある。

 そこら辺を目印がてらに戦場として<呼び込み>しまくった。


 コボルトとか角カエルも出て来たけど、ブラックウルフの群れが釣れた時には少し驚いた。

 こいつらはEランクなんだけど嫌われ者だ。ランクのわりに速いし強い。


 基本的に群れだし、その群れの規模でランクが上がる。七体以上でDランクだったかな?

 今回は六体だったから私たちとランク相応だったんだけど、さすがに初見だしネルトからすれば格上だ。


 私は<麻痺毒>の<毒霧>を解禁し、数体の狼を麻痺らせながら戦った。

 二人には抗麻痺薬を渡してあるので私がもし自爆したら使ってもらうという感じ。

 またブラックウルフには100%毒させる事ができないと分かった。これも収穫。

 まぁ何度か<毒弾>撃てばいいだけなんだけど。体感六~七割って感じかな。



 そうして倒しては剥ぎ取りと繰り返す。

 結構なペースで倒せていると思う。みんなレベル上がってるし。

 MPの関係で休みながらだけど、一番MP使うネルトが<MP回復増進>のローブ着てるからね。

 マリリンさんありがとう、助かってます。


 ある程度<呼び込み>で倒したら少し場所を変えてまた同じルーティーン。

 と、何度か繰り返していた時だった。


 まず私の<気配察知>に引っ掛かる反応、そしてネルトの<グリッド>で森の奥に居る存在を確認する。



「オークかぁ……」


「ん。三匹いる」


「群れってほどじゃないですけど……戦うのは初めてですね」



 オークは成人男性よりも背の高い、二足歩行のイノブタだ。ゴブリンと同じように棍棒を持っている。ランクは単体だとD。

 危険なのは群れで居る場合が多い事と、人間の女性を攫い、それによる繁殖力が高い事。

 その為見つけたら徹底的に殲滅するのが推奨される。ついでに肉が美味い。



「ブフォオオオ!!!」


「見つかるの早いな! とりあえず普通に倒すよ! ポロリン、先頭のヤツ引き付けて! ネルトは後ろのヤツの邪魔! 私は遊撃で動くから!」


「了解!」「ん」



 そんなこんなでオークとの初戦闘だったわけだが、割とあっさり三体を倒せた。

 ポロリンは、やはりオークのパワーに驚いたらしい。

 そして何故か<挑発>をかけずともオークが襲って来たらしい。

 これはオークの性欲センサーにポロリンが反応したためと思われる。



「うそでしょ!? ボク男だもん! 狙われるわけないですよ!」



 などと意味不明な供述をしているが、私はそうだと確信している。むしろオークが狙わないわけがないと。

 なぜこの期に及んで自分は男だと言い張るのか。

 なぜ自分が本当は女だと認めないのか。



「ねぇ、ポロリンってチ〇コついてんの?」


「ついてますよ! て言うか女の子がチ〇コとか言わないで!」


「<グリッド>……チ〇コついてた」


「まじか」


「ちょっと、ネルトさん何してんですか! <グリッド>で覗くのやめて!」


「大きめのチ〇コだった」


「ばかな」


「ネルトさんっ!?」



 うーん、ミニスカチャイナでもそうは見えないんだけどなぁ。

 不思議だ。まさか本当に男の子だったなんて……。



「ピーゾンさん! ジッと見ないで!」



 そう言って恥ずかしい表情で身体を隠すポロリンは非常にセクシーだった。




 ちなみに王都に来てからここまでの間で、レベルアップやスキル習得をしている。

 特に今日のスパートが効いてるんだけどね。

 やはりポロリンの<呼び込み>は素晴らしいという事だ。ナイスセクシー。


 新規取得のスキル及びレベルアップしたスキルはこちら。



・ピーゾンLv21(+2)

 毒精製Lv3(+1):<腐食毒>追加

 毒弾Lv3(+1):弾速・飛距離上昇

 毒霧Lv2(+1):噴射距離上昇、噴射時間5秒

 毒雨Lv1(New)

 毒感知Lv4(+1):感知範囲拡大、感応上昇


・ポロリンLv13(+6)

 挑発Lv2(+1):効果時間延長、ヘイト効果上昇

 呼び込みLv2(+1):効果範囲拡大

 セクシートンファー術Lv2(+1):アーツ<トンファーキック>習得

 魅惑の視線Lv1(New)


・ネルトLv8(+7)

 念力Lv2(+1):効力増大、効果範囲拡大



「トンファーキック……魅惑の視線……」

「元気だしなよ、ポロリン」

「ん」



 本格的な検証は後日としたけど、分かっている限りではこんな感じ。



・腐食毒:″非生物″を腐食させる。″生物″には不可。腐食するものが結構限定されている感じ。


・毒雨:前方45度くらいの扇状、5~30mくらいの距離まで毒の雨を降らせる。5秒くらい。


・トンファーキック:蹴撃による打撃ダメージに加えノックバック効果。


・魅惑の視線:対象一体に対して『混乱』の状態異常をかける。



「ちゃんとしたトンファー技が欲しかった……」


「そのうち出るよ、ポロリン」


「ん」




トンファーキックは出さなければならない(義務感)

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― 新着の感想 ―
[一言] 大きめって……ネルトさん、今までもそれなりに覗いたことがあるんですね……同世代の……。
[良い点] ポロリンのポロリンはボロリン
[良い点] ネルトのグリッド。ナイスチ○チ○! [一言] ポロリンのポロリンがポロリンしちゃいましたねぇ………。前と変わらず大きめなのか…………(閃く音)
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