IQが20違うと会話が通じない?
IQが20違うと会話が通じないっていう俗説があるらしいよ。
ふむふむ。高知能者の会話は主に「真理追究」「問題解決」で普通の人々は「共感」や「序列確認」のため、っておいおい。
ああ、だからB氏は『高知能の人は』、『普通の人は』、みたいな2項対立みたいな構造でエッセイを書かれてたのか。原典があったのね。
僕なら一蹴するけどな。普段している話題の違いと会話が通じないことには関係性がないでしょうよ。
もっとも、会話が伝わりづらくなることは本当だろうね。めんどくさいことにはなるよ?
IQが高い側は、低い側からよくよく聞き出さないと『なにがわからないのか』がわからない。IQが低い方は『わからないことがわからない』。
会話をするとギャグみたいな状態になるからね。
原因は、物事を記憶するときの抽象化(概念化)の度合いだ。IQが高ければ高いほど物事を抽象的に、概念的に理解している。
例えばプログラミング。最近別のエッセイで取り上げたけどさ。For文ってあるじゃん?
あれをね。『n回繰り返す繰り返し文』みたいな覚え方をしているとプログラムは組めない。
プログラミング学習で挫折者が続出するのってこういうとこだろうと思う。
Forを『範囲内を総当りする概念』と捉えていると例えば10,000円きっかりで切手を買いたいけんどもどんな買い方したらいいべ? みたいなときに、IF『条件で選り分ける概念』と組み合わせたら、やりたいことが実現できるべなと言うことが思い浮かぶんだ。
これは記憶をするときにも有効だよ。
丸暗記できる人間の記憶って容量が限られてるじゃないですか? 暗記するときでも、語呂合わせやら記憶の宮殿やらを使って概念に置き換えようとしますよね。
抽象化(概念化)された出来事って、少ない記憶容量で覚えられるんですよ。
しかも使い回しが効く。具体的な専用部品『具体化された出来事』って、そこにしか使えないけど、汎用部品『抽象化・概念化された出来事』は色んな所に使いまわしができる。
さらに、『抽象化・概念化された出来事』は複数を組み合わせて新しい概念を作り出すことができるんですね。その新しい概念でいきなり未知の問題が解けちゃったりする。
高IQの人が新しいものを発明したり、新しい解法を考えたりするのはこういう記憶の仕方に依拠している。
そして、いろいろなところで抽象化された概念を使いまわしていると、今度は獲得経験値n倍みたいな事態になって、短時間で爆発的に成績が伸びたりする。
ギフテッドが、全然関係なさそうな他分野の解決策を持ってきたりするのはこれが原因ですよ。
ちなみにギフテッドを普通の学校に入れると、これのせいで正しい答えを出してもペケをもらったりして、学習意欲がそがれたりする。
例えば確率の問題を解くときに積分を使ったりしてね。
確率はヒストグラムを想像してもらえば分かる通り、面積に置き換えられるから確率を積分で解くのは、別に『普通』のことなのだけれど、教科書を丸暗記しているような教師には理解できない。
多分教師と生徒はIQが20違ったんだろうね(皮肉)。




