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孤立しがちの人がより良く生きるには?(いじめ問題の回避法・2)

高校時代の話です。


その頃には、もう僕は自分が『孤立しがち』であることを知っていました。


中学の頃、いじめられて不登校になった子を見てましたから、このままでは、まずいと思いました。


放っておくと、僕がいじめのターゲットになる可能性も十分有り得ると思ったんです。


僕が考えたのは、『同調圧力』を寸断することでした。


いじめをやるやつは、一人ではかかってきません。『取り巻きの同調を抑えられさえすれば、いじめは防げる』と当時の僕はそう考えたんですね。


つまり、いじめられそうな局面になったとき、安易に同調されずに『やめなよー』と周囲に声を上げてもらおうと考えたわけです。


そう考えた僕は周りの困っている人を見つけると手伝ってあげることにしました。


たとえば、ゴミ捨ての押し付け合いで喧嘩が起こっていれば、僕が代わりに行くよと声をかけ、宿題を忘れて困っている人がいれば行ってノートを写させてやり、赤点で困っている人がいれば勉強を教えてあげ。


そんな感じ。


したらね? 結果は予想斜め上にいきました。


なんだか祭りあげられるようになったんです。僕がしたい方向に見えない力が働いて、事がうまく進むようになりました。


何かをしようとしたり、やりたくなさそうな顔をしてると、周りが察して行動してくれるんですね。


だけど、他校に付き合っている生徒がいるという噂を流されたり、どこそこでデートしてるのを見ただの何だのと、微妙な嫌がらせはされましたよ?


本当は、あわよくばどこかのグループに入れてもらえたらと思ってたんですが、結局卒業するまで僕は孤立したままでした。


もっとも、グループを作るときは誰かしらが僕をグループに入れてくれましたし、教室で一人で弁当を食べていると、隣の子のグループが誘ってくれるので、ぼっち飯にもなりませんでした。特に困ることはなかったんですね。


ある日教師に呼び出されて、なぜ仲のいい友達を作らないのか? と聞かれました。いつも別のグループに収まっているし、いじめを受けてるふうでもなかったから不思議だったんでしょう。


僕はこう答えました。価値観が近い人がいないからだと。見て分かる通り誰とも喧嘩はしてないし、周囲とはうまくやっていると。


教師のだした結論は、『樋口は強いから孤立する』でした。


僕は、『僕の普通』を維持するためにあがいただけです。


孤立しがちの人は根回しをしましょう。周りが察してくれるようになりますよ。

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