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おこちゃまな公正

 今回は、いろいろトラブルのもとになる『公正』についてのお話。


 まずはじめに、『公正』について定義したい。


 Oxford Languagesの定義 · 詳細

 こうせい

【公正】

 《名・ダナ》

 1.かたよりがなく正当なこと。

「―取引」

 2.はっきりしていて正しいこと。


 以上。


 グーグル様の検索結果より引用。


 みなさん、『公正』というと唯一絶対の、世界に一つだけのものと思っていませんか?


 実は『公正』には、いろいろなレベルの『公正』があるのだということをますは指摘したい。


 今回は、大きく3つに分けてみようかな。


 1つはワールドワイドに通用しそうな倫理的な公正。


 もう1つは、統治制度が似通った国では通用しそうな法的な公正。


 最後の1つが独善的かつ個人的な、おま環でしか通用しない、おこちゃまな公正だ。


 たとえば、みんなで持ってる、とある山に『貴重な山菜』があるとしましょう。


 この山菜を、どっかの誰かが、ゴッソリ一人で、もって帰ったとする。


 結構よく聞くシチュエーションじゃないですか?


 今の時期だと、『たらの芽』とかね。


 根こそぎ採ってしまうと次の年から生えてこなくなるから、「みんな今年は我慢して、次の年は平等にいきわたるように決め事をしましょう」、というのが『倫理的な公正』。


「今年採るのは諦めるけど、ぼくは許せないぜ。訴えても、もとは取れないかもしれないけど、ぼくの採り分までゴッソリ採っていったやつに、採り分の損害賠償請求をしよう」というのが、社会の決め事に従う『法的な公正』。


 最後の一つは、残りの山菜を根こそぎ一人で採っちゃったうえで、「ぼくの取り分が少ないなんて許せない。いっぱい採っていったやつをみんなで協力して袋叩きにして、持っていったやつの分を山分けにしよう!」というのが、『おこちゃまな公正』だ。


 ちゃっかり、先に自分の取り分をとってても、まぁ山分けはある種公正ですよねw


『おこちゃまな公正』は、いじめを呼ぶ論理なんだけど、大人も振り回したりする厄介なものだ。


 勉強が苦手で、少し勉強が遅れがちな子がいたとする。


 先生は、その子を特別に褒めてのばそうとしたりする。


「あいつ先生にサポートしてもらってずるい、依怙贔屓だ。みんなでいじめてスッキリしようぜ」


 みたいなのが、普通ーに、『正義の行い』みたいに『おこちゃまな公正』感によって実行される。


 正義感を振りかざすタイプのいじめとか、『自分の気に入らないものを見たくない』ツイフェミさんの過剰攻撃とか、健常者への過剰な合理的配慮強要ハラスメントとかは、『おこちゃまの公正』を起点として起こる。


 皆、自分が正しいと思ってるから、おこちゃまの公正を振りかざす人は、他人に対してすげー残酷になれるんだよね。


 今回はそんなお話。

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― 新着の感想 ―
[一言] いつも補足が必要になってしまい申し訳ないです。 私の言うところの『人の根本はクソ』っていうのは……あ、佐々木様の感想を引用させてもらいます。 >ものごとに対する人の感情は公正な状態になる事…
[一言] エッセイの冒頭にある定義を見て、公正って理想だなあと思いました。なぜかというと、ものごとに対する人の感情は公正な状態になる事が無いと思うからです。 自分自身の感情から考えるに、やっぱり好き…
[一言] 社会的な正しさと個人の正しさは違うと思うんですけど、見事にそれがごちゃごちゃになってましたね…… 権利問題あるあるですが、今回のは炎上ぶりがカオス。皆、言いたいことを区分けして各々のブース…
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