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『完璧主義』(ASDがいじめのきっかけになる理由)

 ものを考える時の次元によって、『意味合いが変わる言葉があるんじゃないか?』ということを最近考えていて、その意味合いが違うせいで周囲から見たときに『傲慢に見える』ような現象が起こるのではないか? と思ってます。


 傲慢な人って嫌われますよね?

 でもそれが、お互いの言葉の認識のズレが原因だったとしたら、どうでしょう?


 ここで言う『ものを考える時の次元』というのは、二元論とかの次元です。


 0次元なら、『帰属』の状態。つまり自分の中に考える軸がなく行動の原因を他者に持つ状態。

 1次元なら、『自我』だけが確立されている状態。いまだ他者が自分と同質のものとして確立されておらず、自分以外を漠然と外界としてみている状態。前の話で言うところのサリーアン課題に問題が生じるような状態だね。

 2次元なら、『自我』と『他者』が明確に確立されていて、ものの判断に二元論を採用するという、一般的に多くの人がこの状態であろうと思われる状態と定義します。


 さて、どんな言葉の意味合いが次元の多寡によって変わってくるのか?


 ぼくが見つけたのは『完璧主義』です。


 この言葉は、ものを考える時の次元が1次元か2次元かで明確に意味合いが異なる。


 1次元の場合、『外界が自分のこだわりに完璧に合わせないと気がすまない』ことを『完璧主義』と呼んでいる。


 成績を見ても、だらしなさを見ても、とてもじゃないが客観的に完璧主義じゃない人が、『周りが完璧じゃなくても許してあげなくちゃね』などと言ったり、自分の病気の細かい症状などの周囲が知らなくて当たり前のようなごく私的なことを、『こんなあたりまえのことを知らないなんて馬鹿ですね?』などと周囲から見たら『傲慢』に見えるようなことを居丈高に言うのだが、それはこういう事情による。


 要は、他者の目という次元が存在しないから、同じ単語の意味合いが全然違ったものになるのだ。


 ちなみに本人に全く悪気はない。


 そうは言っても周りが不寛容なら喧嘩になるし、確実にいじめのきっかけ(原因ではない)になるでしょう。


 皮肉なことに、真には傲慢というわけではないタイプのASDの子(社会に障害を感じるタイプの子)が、傲慢とみなされていじめられたりハブられたりする。


 ほんとに傲慢な『自分を選ばれたものだと思う』タイプの高性能ASDのほうが、取り巻きを持ってたりするんだよね。


 そもそも考える軸が2次元あると、なかなか自分を指して『完璧主義』って言えないんだ。


 自分を客観的に見られるから、『悪い意味で完璧主義』とか『実力の伴わない完璧主義』とか、『他者と比較して』とか、大概こだわりのある部分を卑下するようなニュアンスになる。


 どっちがいいかは言わないけれど、できれば寛容でありたいものだね。


 ちなみに、多元論視点だと『完璧主義』なんて発想はそもそも出てこない。だって完璧なんて無理じゃん?


 今回はそんなお話。

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― 新着の感想 ―
[一言] すみません、いきなり内容ズレるんですが >とてもじゃないが客観的に完璧主義じゃない人が、『周りが完璧じゃなくても許してあげなくちゃね』 これちょっと面白くないですか?(笑) 話を戻すと…
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