水平思考のお話
今回は、柔軟な考えを得るための水平思考のお話。
これができると失敗しても即リカバリーできるから、失敗に恐怖しなくてすみます。
完璧主義に囚われる必要も、都合の良い結果だけをチェリーピックする必要もなくなるわけですね。
すばらしい。
早速、例をあげてみよう。
高級なりんごが『5個』あって、これをりんご好きの『3人』で分けたいと思った、としよう。
だけど、残念なことに包丁がなかった。
なんやかんやあって、『3人』はりんごを1人『2個』ずつ持ち帰ったんだけど、どんなふうに対処したでしょうか? みたいな。
こんな問題。
普通にロジカルに考えるなら、おかしいよね?
数が合わない。
3人で2個ずつりんごを持ち帰ったのなら、最初にあるりんごの数が5個じゃ足りない。
『前提がおかしい』ってところまでは、みんなご納得していただけると思う。
答えは、『高級なりんご5個』を個人経営の八百屋さんで売って、『普通のりんごを6個』買って3人で2個ずつ分けたのでした、と。
物々交換でもいいし、別に個人経営の八百屋さんでなく、道端販売の農家のおっちゃんでもいいかもしれない。
こういう、いわゆる『前提にとらわれない思考』のことを水平思考っていいます。
これに慣れとくと、考えが行き詰まったときに柔軟に対応できるようになる。
すぐに別のやり方がホイッと出てくるわけだ。
今回、具体的に何をやったかというと『等価』(お金)を使って『因果』(『高級りんご5個の公平な分配』と『普通のりんご6個の公平な分配』)のすり替えを行ったんだ。
因果や相関は、等価を使ってすり替えることが可能でね。
逆に、因果どうしがすり替わるときは等価を経由するから、『思う』と『ある』を因果で結んでいる『我思う』アレは、等価のニュアンスを含むものと解釈されるってわけ。
今回のケースだと『等価』を使いまくって、わらしべ長者方式で、高級りんご5個から、『3人共用の中古車を手に入れました』とか、あるいは『相関』を使って『3人分のアップルパイ』へとすり変えちゃってもおもしろいかも知れない。
水平思考に慣れていると、そういう案が簡単に浮かぶ。
鍵になるのは『等価』だ。
数式にすると等価は『=』にすぎないけれど、実際は数式に現れない部分に面白い情報が含まれててね。
例えば、有意差があっても『等価』であることはあるし、有意差がなくても『等価』であるとは限らないんだよね。
むしろ、数式に現れない部分にこそ重要な情報があることがある、みたいな。
今回はそんなお話。




