2色目
赤・・元気な高校生。
こないだナンパに失敗した
青・・赤の幼馴染み。
ヤンデレ。
黄・・赤の後輩。男の娘。赤の盲目的信者。
青を嫌っている。
バレンタインから数日後のはなし。
茜色に染まる住宅街に、響く下手な歌声。
「もぉー!いーくつ寝ぇーるぅとぉーーバぁレンタインデぇー♪」
「もう終わったけどな。」
歌いながら下校している赤とそれに付き合わされるオレ。
もう一度説明しよう。コイツとオレは高校生だ。
小学生ではない。
「言うんじゃねぇぇよぉぉぉぉぉぉ!!!
終わってねえっ!!おれのバレンタインデーはまだ始まってすらもいねぇ!!」
「今年も貰えなかったのか・・」
「憐れむな勝ち組ぃぃぃぃ!!」
ギリギリと歯を食い縛りながらまるで親の仇のような目で見る赤。
それを見てニヤリと嫌みのように鼻を鳴らす。
そう、ここまではいつも通りな下校途中だった。
「あぁかせーんぱぁーーーい!」
ダダダダダダッ
「ちっ、」
「おわっ!?って黄じゃん!
お前ん家反対方向じゃなかったっけか?」
活発な運動系少女を連想させる高く結わいたポニーテール。
華奢な体つきにだぼだぼのセーター。
そして、本来の性別を感じさせない女顔。
緩く着こなした制服にはオレ達より一学年下を表すネクタイが着けられている。
ちっ、めんどくさい奴が来た。
「あぁか先輩っ♪先輩がチョコを欲していると風の噂で聞き馳せ参じました!
ささっ、黄の作ったチョコパイをどうぞ!」
「あ、えっと・・ありがとな。
で、でもおれ女子から欲しいって意味であって誰でもって訳じゃ・・」
「先輩はぁ、黄が作ったの貰ってくれないンですかぁ?(うるうるっ)」
「うぐっ!!」
白々しい。大体風の噂って絶対嘘だろ。また、懲りずに赤のストーカーしてやがったなコイツ。
「もぅ、時間も遅いんだからさっさと帰れ黄。
親御さんが心配するだろ。」
「・・オレの家は共働きなんでまだ帰って来ないっすよ・・・
つか、なんで赤先輩と一緒に制服デー・・帰ってるんすか。
彼女さんと帰ればイーじゃないですか・・青先輩」
さっきまでの猫撫で声とは違い、物凄く不機嫌そうな顔で睨んでくる。
身長的に上目遣いになってしまうコイツの顔は世間一般からすれば可愛い部類に入るんだろうけど、野郎なので吐き気しかしない。
つか、さっさと帰ってくんないかなまじで。
「・・別に。赤とは家が近く何だからしょうがねーだろ。つか、お前こそ家反対だろ。」
「赤先輩にチョコ渡しに来たんすよ・・つか、青先輩。バレンタインデーの日赤先輩連れて早く帰ったでしょ。
行ったら教室に居なかったンすけど・・。
」
ふん、ったくいちいちめんどくさい。
だから嫌いなんだよバレンタインデーとかの行事ごとは。
「えぇっ!?青、お前っ彼女いたのかよっ!
うぁぁぁぁ、えっと、ごめんな?
この前ナンパに誘っちまって・・」
騙されてンじゃねぇか!!
くそっ!黄の奴がニヤニヤと勝ち誇ったようにこちらを見たあと、クルリと赤の腕に抱きつきながら言う。
「ね?赤先輩。この通り青先輩には可愛い可愛い彼女さんがいるのでこれからはオレと帰りましょ?」
「あ、えっといいのか?」
「おい、ちょっとまて赤。
オレには彼女なんていねえ。騙されてんぞそこの腹黒野郎に。」
「はいっ!えへへっ♪
赤先輩と帰れるなんて嬉しいなっ!
・・じゃ、青先輩お先。」
「ふざけんなこのやろー。
・・おい、赤オレと帰るぞ。」
「あ、あぅあぅ・・・」
オロオロと優柔不断な赤だったが最終的に皆で帰ることになった。
最後まで読んでくださりありがとうございます!
次回は赤視点でお送りします!




