星の詩
澄みきる夜風を嗅ぎ分けて
鼻はもう冬に積もられた
降り積もる雲を歩いて少し
見上げればそこに星がある
空はとても凍てつくのだろう
降り積もる雲でこれだけ冷たい
それよりも果てにある星は
どれだけの凍てつきに居るのだろう
あんなに遠くでただ一つ
それはどれほどの孤独だろうか
彼女を見て私が吠えれば吠えるほど
さらに孤独にさせていないかと
私は所詮、野良犬で
雲の上では駆け回れても
それよりも果てでは
吠えることもままならない
この孤独に
見上げることしか出来ないのかと
その孤独に
加声するしか出来ないのかと
あの孤独に
息を荒らげて吠えるしかと
届かないと伸ばした感触は
唸って逆立つ霜のざらつき