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第16話:凪くんち!

 その後、いつも通りApaxを3人で深夜までして、ゴールデンウィークの初日が終わった。


 ◇◆◇


 次の日。


「ふわぁ……」


 大きなあくびをしながら、僕はスマホの電源を入れる。


 時刻は11時半。うん、いつもの休日の僕だね。


 いや、今日は7時間も睡眠してるからいつもより健康的だね!


 僕は溜まっている通知を確認しながら、コーヒーを入れ、菓子パンをバスケットから取り出す。


 っと、RINE? 誰からだろ。僕は送り主の名前を確かめると、そこには【祐希】の文字があった。


 え、祐希くん? どうしたんだろ……。


 祐希【今日暇かー?】


 祐希【午後から凪んちで遊ぶけど来れるか?】


 あー! 金曜日に約束してたやつか! 今日は……うん、特に予定もないし行けるかな。


 カレンダーを確認した僕は、予定が無いことを確認してから祐希くんに返信した。


 そうた【行けると思うよ!】


 僕がそう送るとすぐに既読がついた。


 祐希【おけー】


 祐希【なら凪にもそう伝えとくわー】


 祐希【あ】


 祐希【凪のRINEって蒼汰持ってたっけ?】


 祐希【持ってるなら自分で伝えてもらっていいけと】


 あれ……そういえば凪くんのRINE持ってたっけ……?


 祐希くんに言われて気づいた僕は、祐希くんとのトーク画面を一旦閉じ、凪くんのRINEを探す……探す……さが……。


「交換してない……!?」


 うっそあれ? 入学して一ヶ月も経ってるのにまだ交換してなかったっけ……?


 そうた【ごめん交換してなかったから頼んでいい?】


 祐希【あーおけおけ】


 祐希【それじゃ家も分かんねーよな?】


 祐希【高崎公園で待っててくんね?】


 祐希【凪んち、そこの前にあるでっかいマンションだからさ】


「ちょっと待って?」


 僕は思わず誰もいない部屋に喋りかけてしまった。


 いやでもほんとにちょっと待って……? 高崎公園の前にあるでっかいマンションって──。


 僕は窓の近くに歩み寄り、まだ開けてなかったカーテンを開いた。


 眼前には、高崎公園。


「同じマンションなんかい……!!!」


 ◇◆◇


 午後2時。僕はエントランス前に来ていた。


「あ、祐希くーん!」


 すると、高崎公園を横切って歩いてくる祐希くんの姿が視界に映り、僕はおーいと手を振りながら呼んだ。


「お、やほー! おととい振りだな。ってか、マジでこのマンション住みなんだな……」


「めちゃくちゃびっくりしたよ。まさか凪くんもここだとは……」


 そういえば入学式の日にきりとえいなにを待っていたときに、マンションから出てくる男子生徒が1人いたっけ……。


 あれも凪くんだったり……まさかね!


「えっと……605、っと」


 うちのマンションは全8階で、部屋番号はすべて3桁で構成されている。


 1階ならエントランスに近い場所から101、102……と続き、2階なら201、202……と続く。


 ちなみに僕は505号室。5階に住んでるんだよ……ん? 605号室……?


「僕の真上じゃん、凪くんち」


「えマジ?! そんな奇跡あるのかよ」


『もっとはやく知ればたくさん遊べたのにね。あ、鍵開けたからどーぞ』


 ちょうど僕たちの会話が聞こえた凪くんがそう言いながらドアを開けてくれた。

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