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第11話:いざ、GWへ!

(2/3)

「──えー、なので、ゴールデンウィークは目一杯遊んで……あーいや、勉強もしてほしいですけどね? まーその、楽しんでください!」


 我らが高崎高校校長の締まらない挨拶で笑いがおきつつ、入学式振りであった全校集会の校長先生のお話が終わった。


 次は、生徒会の話に移るみたい。


 勉強がだんだんと中学から高校に変わっていく中、時は早いことに、僕たちが入学してからすでに1ヶ月くらい経った。


 入学してから1ヶ月──そう、学生の味方、ゴールデンウィークだ!


 ……まぁ、今年のゴールデンウィークは土、日、月、火の4日間だから、味方というにはちょっと短いかもだけど。


 でも! いつもより休めるのには変わりない!


「そーた」


「ん?」


 クラスごとに出席番号の早い順で四列縦隊となっているため、僕たちは最前列で祐希、きり、えいな、僕の順で椅子に座っている。


 つまり、唯一隣に座っているえいなが僕に話しかけてきたということ。


「そーた、ゴールデンウィークの予定ある?」


「うーん、今のところは無いかなぁ」


「ん、じゃあ……またずっと一緒にゲーム、できるね」


 えいなは、やた、と言いながら口元を緩ませ、小さくガッツポーズをする。


 最近、リアルでもネットのときくらい気を許した反応をしてくるから、ほんと心臓に悪いんだよなぁ……。


 可愛いんだから、なおさらたちが悪い……。


「え、蒼汰まだ予定ないのか?」


 すると、祐希くんも会話に入ってきた。


「え、うん。え、煽り?」


「違うわ。それはそうと、暇ならどこでもいいから遊ばね? 一緒に飯食ったときに話したけど、俺も凪もゲーム好きだから、一緒にしたいと思ってたんだよな」


 あー! そういえばそんなことも言ってたなぁ。結局、オンラインでもまだ遊んでないなー。


「いつでもいいよー! オフ? オンライン?」


「どうせだしオフにしようぜ。凪んちで」


「凪くんここにいないけど……?」


「あいつんちならいつでも大丈夫だ。あいつ一人暮らしだし」


「それでも多分第三者が言うセリフじゃないよね」


 祐希くんは謎に真面目な表情でそう言い切る。


 まぁ、そこまで言い切るなら多分、これまでもよく遊んでるしいいんだろうけどさぁ……。


「ハックション!」と後ろから凪くんのくしゃみが聞こえてきながら、僕は2人に話す。


「きりとえいなはどうする? っていうか、そもそも人数増えるのは大丈夫?」


「凪の家が華やかになるだけだし大丈夫だろ」


「てきとー……ま、そういうことらしいけど、どうする?」


 僕は、それでいいのか……と思いつつ、2人に聞いてみた。


「うーん……今回はパスでもいい……?」


「ん……わたしも、異性の家はまだちょっと……」


「あー……それもそうだね。じゃ、祐希くん。今回は僕だけ行かせてもらおうかな」


「うーい。じゃ、集会終わったら凪に言っておくか」


 あ、そうだった! 話が盛り上がりすぎてて忘れそうだったけど、今全校集会か……。


 僕は前方に視線を向けると、ちょうど生徒会長が話を始めようとしているところだった。


 そろそろまたお話に集中するかぁ……。



「「──……()()()は、そーた(ん)がいい」」


「ンンッ!!」


 2人から小声で聞こえてきた言葉に、僕はすぐさま咳払いをした。


 そういうのを言うんじゃありません……!!!!

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