兎13羽 お姉さんの野望
「じゃあパーティー登録するからパーティーネームを決めてくれるかしら」
「パーティーネームですか?」
突然パーティーネームとか言われても結構困るぞ。
「四ノ宮さん、どうしようか?」
「え、わ、分からない、分からないですから」
「何でもいいのよ~。暁の訪問者でもデススラッシャーでも」
『俺達デススラッシャーです』とかちょっと痛いよね?
「じゃ、じゃあソウマ&キョウカでいいかな?四ノ宮さん、どう?」
「う、うん。いいよ。ソウマ&キョウカにしよう」
僕らは、パーティー登録も済ませ、幾つかの薬草採取依頼も受けた。
薬草採取はララル草5株以上、テラマテ草5株以上、クラハナ草5株以上、5株毎に1シルバーとなっている。しかし、基本的な事が分からない。いったいどんな草だ?
「すみません。薬草図鑑みたいな物って有りますか?」
「持ち出しは出来ないけれど、依頼の薬草はこれよ」
受付のお姉さんが薬草を描いた三枚の絵を出してくれた。
「ふむふむ、成る程。複製!」
僕は複製スキルで三枚の絵を一枚ずつ作製した。
「わぁ~お!凄~い!流石転移者ね!そんな事も出来ちゃうんだ!」
「ははは、僕はこんな事しか出来ないんですけどね」
「いえいえ凄いよ!会議の資料とか人数分作るのすぐじゃない!あれってば手書きで何枚も作るの、本当に手間なのよね~」
確かに。コピー機なんか無いんだろうからね。活版印刷位いは有るかもしれないが、会議の資料程度じゃコストが合わないだろう。
「僕でよかったら、その時はお手伝いしますよ」
「え、本当に!約束よ!」
「は、はい」
「そうだ!私と専属契約しましょう!それがいいわ!」
「? 他の人のは手伝わなくて良いんですか?」
「いいの、いいの、他の人のは気にしなくていいのよ~。(ククク、これで他の娘よりいい資料が作れるわ!二歩も三歩もリードね!昇給!昇格!ボーナスアップ!クククククク、あえて言おう!彼女達はサルであると!)」
…………お姉さん……カッコ書き思い切っり喋ってますよ…………。
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