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カラフル パレット  作者: ぷくぷく
学園編
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1/1

諦めない色

注意初めて小説を書かせていただきます。

設定とかもまだ完璧に決めてなく色々ぐだぐだかもです。

カラフルパレット某音ゲーを連想しますが一切関係ないです。



第1話「諦めない色」


〜昔話の絵本〜


???「むかしむかし、世界には何もありませんでした」


幼い少年が、一冊の絵本を夢中になって読んでいた。


絵本に描かれていたのは、何もない世界に七色の色を与えた神様の物語。


赤、橙、黄、緑、水色、青、紫。


神様が与えた七色は、世界に命を吹き込み、人々に笑顔をもたらしたという。


???「ねえ、お父さん、お母さん!」


当時五歳だった少年、青葉優太は、絵本を抱えて両親のもとへ駆け寄った。


青葉優太「神様にお願いしたら、僕にももっと色を増やしてもらえるかな?」


両親は顔を見合わせ、優しく微笑んだ。


父親「神様に頼るんじゃなくて、自分で努力するんだ。諦めなければ、きっと願いは叶うよ」


青葉優太「……うん! 僕、頑張る!」


幼い優太は、満面の笑みで頷いた。


――それから八年。


母親「ゆうたー! 遅刻するわよー!」


階下から響く母親の声で、優太は目を覚ました。


青葉優太「うわっ、やばい! 入学式の日から遅刻なんてできるか!」


慌てて制服に着替え、荷物をひっつかんで階段を駆け下りる。


現在十四歳。


優太には、どうしても叶えたい夢があった。


それは、犯罪者を捕らえ、人々を守る存在――調色者になること。


八年前に行方不明となった父親。その手掛かりを探すためにも、優太は調色者になる必要があった。


そのためには、まず学校で優秀な成績を残さなければならない。


青葉優太「よし……絶対に負けない!」


優太は朝食を急いで済ませ、家を飛び出した。


才能を測るクラス分け


なんとか遅刻寸前で学校に到着した優太は、入学手続きを終えて指定された席に座った。


十分後、教室に担当教師が現れる。


小沢紫音「諸君、入学おめでとう。僕は小沢紫音、これから君たちには、この学校で自分の魔色を磨いてもらう」


教師は新入生たちを見渡し、今後の流れを説明した。


小沢紫音「まずはクラス分けを行う。これから一人ずつ、君たちの才能や技能を私の前で披露してもらう」


生徒たちが次々と前へ出て、自分の魔色を披露していく。


鮮やかな炎を操る者。


大きな岩を持ち上げる者。


生まれ持った才能を見せつけ、周囲から歓声を浴びる者もいた。


家柄の良さで注目される生徒もいる。


そして、優太の番がやってきた。


小沢紫音「では、君。前へ」


優太は緊張しながら教壇の前に立った。


小沢紫音「魔色を披露してみなさい」


青葉優太「はい!」


優太は両手を前に出し、集中する。


すると――


ぷくぅ。


一つのシャボン玉が、手のひらの上に浮かんだ。


青葉優太「……以上です」


教室が静まり返る。


次の瞬間、笑い声が起こった。


周囲「えっ、それだけ?」


周囲「シャボン玉って……」


優太は唇を噛んだ。


彼の魔色は青色。しかし、色素が極端に薄く、見た目は水色に近かった。


色素量も少ないため、本来なら水を生み出せる能力であっても、大量の水を扱うことはできない。


今の優太にできるのは、人一人を包み込める程度のシャボン玉を、四つか五つ形成することが精いっぱいだった。


だが、教師は笑わなかった。


小沢紫音「……なるほど」


教師はシャボン玉を注意深く観察する。


小沢紫音 (色素量は少ない。しかし、これほど安定した形状を維持できるとは。魔色コントロールには光るものがある)


そして、優太に告げた。


小沢紫音「青葉優太。君はB組だ」


B組は、A組に次ぐ優秀な生徒たちが集められるクラスだった。


しかし、優太に向けられる周囲の視線は、期待よりも嘲笑に近かった。




〜決闘の申し込み〜


B組に移動した優太は、クラスメイトたちと自己紹介を済ませた。


優秀な生徒たちが集まるこのクラスで、色素量の少ない優太は明らかに浮いていた。


そんな中、一人の男子生徒が優太の前に立つ。


男子生徒「おい、青葉」


青葉優太「……何?」


男子生徒「お前、さっきのシャボン玉でB組に入ったんだってな?」


男子生徒は鼻で笑った。


男子生徒 (こんなやつと一緒のクラスなんて笑いものだぜ、力量の差を見せつければしっぽ巻いて逃げてくだろw)



男子生徒「俺と決闘しろ」


教室がざわつく。


この学校では、生徒同士が互いに高め合うため、決闘を申し込むことが認められていた。


そして、敗者は勝者の願いを一つ聞かなければならない。


もちろん、挑戦を拒否することもできる。


青葉優太「……やめておく」


優太は一度、そう言いかけた。


だが、周囲の笑い声が耳に入った瞬間、胸の奥で何かが熱くなった。


青葉優太「……いや」


優太は顔を上げた。


青葉優太「やってやるよ」


男子生徒「へえ。後悔するなよ?」


男子生徒は不敵に笑った。


二人は教室の中央へ移動し、周囲の生徒たちが輪を作る。


こうして、優太の入学初日の決闘が始まった。


炎に包まれる少年


男子生徒「先に言っておくぞ!」


男子生徒は優太を指差した。


男子生徒「お前が負けたら、この学校を去れ! さもなければ焼き殺す!」


青葉優太「そんな条件、飲んでたまるか!」


優太は声を荒らげた。


青葉優太「俺はこの学校を卒業して、調色者になるんだ!」


その宣言に、周囲から再び笑い声が上がる。


周囲「調色者だってよ!」


周囲「夢を見るのは自由だもんなw」


男子生徒は苛立ったように舌打ちした。


男子生徒「生意気な奴だ。すぐに分からせてやる!」


男子生徒の手から炎が放たれた。


青葉優太「うわっ!」


優太は間一髪で炎をかわす。


だが、相手の攻撃は止まらない。


右から炎が迫り、左からも炎が飛んでくる。


優太は必死に逃げながら、ただひたすらに自分の魔色へ意識を集中させた。


やがて、炎は教室の周囲を取り囲むように広がっていく。


逃げ道が、なくなっていった。


男子生徒「なんだ? さっきから魔色を使わないじゃないか!」


男子生徒が嘲笑する。


周囲「色素が少なすぎて、まともに魔色も使えないのか?w」


炎が迫る。


熱気が肌を焼くように感じられる。


それでも、優太は集中をやめなかった。


――まだだ。


――まだ、もう少し、


炎がジリジリと優太に迫っていく、


青葉優太「……!」


優太は歯を食いしばった。


青葉優太「こんなところで、諦めるわけにはいかないんだ!」


男子生徒「いい加減にしろ!」


男子生徒の怒声が響く。


男子生徒「そんなに何もしないなら、これで終わらせてやる!」


男子生徒は全身の色素を集中させ、これまで以上に巨大な炎を生み出した。


その炎が優太へ向けて放たれる――


はずだった。


男子生徒「……あれ?」


男子生徒の視界が揺れた。


狙いは確かに合っていた。


距離だって十分に近い。


それなのに、身体が思うように動かない。


男子生徒「なんだ……これ……?」


激しいめまいが襲い、男子生徒はその場に膝をついた。


男子生徒「なん……で…」ガク


そして、そのまま意識を失った。


炎が消え、教室に静寂が訪れる。


誰もが、何が起きたのか理解できなかった。


諦めなかった理由


青葉優太「……ふう」


周囲「何が起きたんだ?」ガヤガヤ


優太は小さく息を吐いた。


そして、男子生徒を見下ろしながら口を開く。


青葉優太「最初から、勝つ方法は考えてたんだよ」


戦いが始まる前、優太は相手の魔色が炎を操る能力だと知り、対策を考えていた。


自分の少ない色素で、どうすれば相手に勝てるのか。


正面から炎をぶつけ合えば、勝ち目はない。


ならば、戦い方そのものを変えればいい。


優太が選んだのは、シャボン玉だった。


彼は戦いの最中、男子生徒に気づかれないよう、シャボン玉を広げていた。


そして、自分と男子生徒を一つの大きなシャボン玉の内側に包み込んでいたのだ。


男子生徒が炎を放つたび、シャボン玉の内部では空気が減っていった。


炎を生み出すために色素を使い続けた男子生徒は、次第に呼吸ができなくなり、ついには意識を失った。


一方、優太は小さなシャボン玉に空気を確保し、それを使って呼吸を続けていた。


青葉優太「俺は色素が少ない。だから、普通に戦ったら勝てない」


優太は自分の手を見つめた。


青葉優太「でも……色素が少ないからって、何もできないわけじゃない」


派手な炎も、大量の水も必要ない。


自分にできることを考え、工夫し、最後まで諦めない。


それが、優太の戦い方だった。


しかし――


周囲「……なんだよ、それ」


周囲の生徒たちは、納得できない様子だった。


周囲「正々堂々と戦えよ!」


周囲「こんなの決闘じゃない!」


称賛の声はほとんどなく、ブーイングと呆れた声ばかりが響く。


優太は俯きかけた。


自分は勝った。


それなのに、誰も認めてくれない。


男子生徒は意識を取り戻すと、悔しそうに優太を睨んだ。


男子生徒「覚えてろよ……!」


そう吐き捨て、逃げるようにその場を去っていった。


優太は、その背中を見送る。


青葉優太「……勝ったんだから、願い事を聞いてもらわないとな」


何を頼もうか。


そんなことを考えていた、そのときだった。


???「あのっ!」


背後から、明るい声が響いた。


振り返ると、一人の少女が立っていた。


???「すっごく面白かった! ねえ、君、青葉優太くんだよね?」


青葉優太「え? あ、うん……」


少女は満面の笑みを浮かべた。


黄瀬蜜柑「私、黄瀬蜜柑! ねえ、よかったら私と友達になろ!!」


優太は驚いた。


今日、初めて自分に向けられた、嘲笑ではない笑顔だったからだ。


青葉優太「……俺なんかで、いいの?」


黄瀬蜜柑「もちろん!」


蜜柑は即答した。


黄瀬蜜柑「だって、君、すごかったよ!!?」


その言葉に、優太は目を見開いた。


誰もがシャボン玉を笑った。


誰もが優太の夢を馬鹿にした。


それでも、この少女だけは見ていてくれた。


優太は少しだけ照れくさそうに笑った。


黄瀬蜜柑「……ありがとう。よろしく、蜜柑」


こうして、色素の薄い少年と、明るい少女の出会いが生まれた。


まだ誰も知らない。


この小さなシャボン玉が、やがて世界の運命を変えることになるとは。


第1話 終わり

最後まで見てくれてありがとうございました。多分続き出します。

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