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第二部 第5話 ###「孤独の戦場」

1.同時出撃


警報。


二つの戦域が、

同時に赤く染まる。


「月白リリィ、

第三区へ」


「天城アリア、

第七区支援」


別々の指示。


別々の空。


2.前線のリリィ


荒れ果てた街。


ノクスの群れ。


(数が……多い)


双剣が、

閃く。


だが、

以前ほど

身体が軽くない。


3.守れない支援


第七区。


アリアは、

星槍を地面に立てる。


「……お願い」


光は、

広がる。


だが――

薄い。


防壁が、

破られる。


4.最初の犠牲


「――っ!」


悲鳴。


模倣型の少女が、

倒れる。


血。


動かない。


5.崩れる隊列


「下がって!」


アリアの声は、

届かない。


恐怖が、

連鎖する。


6.孤独な斬撃


リリィ。


呼吸が、

乱れる。


(支援が……来ない)


一瞬の隙。


ノクスの爪が、

脇腹を裂く。


7.限界


「……くそ」


膝をつく。


視界が、

滲む。


(アリア……)


名前が、

心に浮かぶ。


8.壊れかけの星槍


第七区。


アリアは、

泣きそうな声で

叫ぶ。


「ごめんなさい……!」


星槍が、

悲鳴を上げるように

震える。


9.届かない祈り


同時刻。


リリィの剣が、

弾かれる。


(もう……)


意識が、

遠のく。


10.非常信号


基地。


「月白リリィ、

生命反応低下!」


「第七区、

部隊崩壊!」


管制が、

叫ぶ。


11.選択を迫られる


上層部。


「……どちらを

優先する」


沈黙。


その問いが、

すべてを物語る。


ラスト


戦場に、

夜が落ちる。


二人は、

それぞれの場所で

倒れていた。


共鳴は、

切られたまま。


だが――

祈りは、

最も強く

求められていた。

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