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第23話 ###「星槍は、希望か脅威か」

1.波紋


正式ペアリリィ認定の報は、

一夜にして各学園へと広がった。


「二人で一つの聖槍……?」


「危険すぎるだろ」


称賛と、

警戒。


希望と、

恐怖。


世界は、

一つにまとまらなかった。


2.視線の変化


学園内。


アリアは、

廊下を歩くだけで

視線を感じていた。


(……見られてる)


羨望。

嫉妬。

警戒。


その全てが、

混ざり合っている。


「……慣れるしかない」


リリィが、

小さく言う。


3.他学園からの使者


会議室。


映し出されたのは、

他学園の代表者たち。


星槍ルミナス・ノート

運用データを、

共有していただきたい」


穏やかな言葉。


だが――

その奥にあるのは、

探りだった。


4.断れない理由


「拒否は、

政治的摩擦を生む」


上層部が、

静かに説明する。


「だが、

全面開示は危険だ」


視線が、

アリアとリリィに向く。


選択を、

委ねられていた。


5.アリアの不安


会議後。


「……私たち、

利用されませんか」


アリアの声は、

かすかに揺れていた。


「希望って言われるの、

怖いです」


リリィは、

少し考えてから答える。


「脅威って言われるよりは、

まだいい」


6.守るという決意


「でも」


リリィは、

アリアを見る。


「誰にどう言われても、

君を“道具”にはしない」


その言葉は、

迷いがなかった。


アリアの胸が、

じんと熱くなる。


7.試す視線


数日後。


合同演習の通達。


「星槍組は、

公開戦闘を行う」


名目は、

“友好”。


本音は――

値踏み。


8.噂


演習前夜。


「二人型は、

制御が難しいらしい」


「片方が欠けたら、

終わりだって」


囁きが、

耳に入る。


アリアは、

星槍を握った。


(……それでも)


9.二人の夜


屋上。


風が、

静かに吹く。


「……怖い?」


リリィが、

珍しく聞いた。


アリアは、

少しだけ考える。


「怖いです」


正直な答え。


「でも――

逃げたいとは、

思わない」


10.重なる意志


リリィは、

ゆっくり頷く。


「なら、

大丈夫だ」


「世界がどう判断しても」


一歩、

距離が縮まる。


11.星槍の応え


星槍ルミナス・ノートが、

淡く輝く。


二人の間で、

揺れる光。


それは――

選ばれるのを待つ武器ではない。


選び返す、

意志の象徴。


ラスト


遠くのモニターに、

不穏な情報が映る。


《星槍計画》を模倣した

別系統の兵装実験。


誰かが、

呟いた。


「……始まったな」


アリアとリリィは、

まだ知らない。


彼女たちの存在が、

次の戦争の引き金になることを。

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