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第67話 お友達。

 その日の夜。夜ご飯が並ぶ食卓で、今日出会ったみなちゃんのことをパパとママに話した。


 「パパ!ママ!私ね、今日お友達が出来たの!」


 私はスプーンとフォークを握りしめ、歯を見せて笑う。そんな私を見て、パパは一瞬驚いた顔を見せた後、自分のことのように喜んでくれた。


 「そうか!清にも友達ができたのか!いやぁ、清が気を許せる友達を作ってくるなんて……パパはものすごく嬉しいが、どんどん一人立ちしていくのを感じて、うぅ……涙がぁ……パパは今、複雑だぁ!複雑だよぉぉぉぉ!」


 嬉しいのに複雑?パパは何を言っているのだろう?


 「パパ?ご飯の前よ?つばと涙が飛ぶから一旦落ち着いてね?」


 「ママァ、だってぇ清に友達が出来たんだぞぉぉぉぉ、落ち着いてなんかいられな……ん?友達?」


 パパは喜び、次に泣き出す。そして次は突然、真顔になった。何かに気付いたその目はなんだが恐い。


 私にそんな目を向けて、前のめりになって聞いてくる。


 「なあ、清。その……なんだ、その子は男の子、女の子どっちなんだ?」


 「お、女の子。私と同じくらいの子だよ?」


 パパの目に少し怖がりながらも、私は素直に答える。


 パパは私の言葉を聞いて、安心したように腕を組み、うんうんと頷いた。さっきの恐いパパからいつもの優しいパパに戻って、私は安心した。


 「そうか、女の子か。それならいい」


 なんで女の子だった良いのか。パパがなんでそんな反応をするのかをよく分からない私は不思議に思い、首を傾げる。


 「パパ、何がいいの?」


 「それはだな……ぶふぇっ!」


 眉毛を寄せて喋り出そうとしていたパパだったけど、隣に座っていたママが手でパパの口を塞いだ。


 「まだ幼い清に何言おうとしてるのよ。そもそもまだ警戒する年頃じゃないわ」


 「モゴモゴ……い、いいや!油断してはならない。何せ、清は可愛いからな!」


 「そうね。可愛いのは全力で認めるわ」


 結局、パパが何を言おうとしたのかは分からずじまい。けど、大好きなパパとママに真剣に可愛いと言われて、私は嬉しくて照れてしまう。


 私はイスの上で縮こまり、手をモジモジさせる。そんな私にパパは真面目な眼差しで言うのだった。


 「大丈夫だからな、清。どんなことが起きようとも、パパがお前を守るからな……そう……たとえ地球が滅びようとも!宇宙が終わろうともっ!パパが絶対に清を助けてみせるっ!」


 「パパ、そんな痛いこと言うのはやめて。隣で聞いててすごく辛いわ」

 

 「なっ!?」


 ママに辛辣なことを言われたパパはショックで口をあんぐりする。それを見たママは気にする様子もなく、料理を口に運ぶ。


 「大袈裟じゃないっ!俺は清を守るんだぁぁ!」


 「そうね。分かったから、イスの上で立つのは止めて。それ、清の悪い見本よ」


 「なあぁぁぁぁ!だ、だがっ!」


 「パパ、食事中よ。座って」


 「……はい」


 「ふふっ」


 元気いっぱいなパパと少し冷たいママのやり取り。そんな二人の和やかなやり取りを見て、私は幸せから笑うのだった。




 次の日。今日も私は公園へと足を運んだ。私が公園に着くと既にみなちゃんがいた。一人でブランコを漕いでいる。

 

 私は見つけるとすぐに近くへと駆け寄って行き、声をかける。


 「おはよっ!みなちゃん!」


 「あ、きよちゃんだ!おはよっ!」


 私に気付いたみなちゃんはブランコから降りて、私の元へ走ってくる。


 私はみなちゃんの両手を握って笑顔を見せる。


 「今日は何して遊ぶ!?」


 「じゃあ、ブランコから靴を飛ばすのはどう?」


 「うん、やる!やりたいっ!」


 「じゃあやろっ!靴を遠くに飛ばした方が勝ちだからねっ!」


 「うんっ!」


 互いに何度も靴を飛ばし合う。靴を飛ばしては取りに行き、飛ばしてはまた取りに行く。そんな遊びをした後、他にも色んな遊びをみなちゃんと二人でしたのだった。


 この日も私はみなちゃんと何時間も遊び尽くした。

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