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何かが起こりました!!

「ぐっ――!?」

 



 その激痛に、私は思わずよろめいてしゃがみこんだ。


 痛った……! と呻く間にも、頭蓋骨に千枚通しを突き立てられたような衝撃に、頭全体がじんじんと痛んだ。


 苦悶の声を上げてしゃがみ込んだ私に、美しい息子二人は大いに慌てたようだった。

 



「ママ!? どうしたの!?」

「アシュタヤ様、どうしましたか!?」



 

 血相変える息子二人の前で、私は必死にこの激痛の正体を考えた。


 今のは――私が無意識に広げている感知野に、急激に大量の情報が流れ込んできたことによるものだ。

 



 だが、魔女である私の感知野を一瞬でオーバーフローさせる、これだけの情報量の流入は――。


 如何なる大魔法を使われたとて、ちょっと考えられないことだった。



 

 まるで千枚通しを突き立てられたかのように痛むこめかみを擦りながら「……大丈夫、ちょっと頭痛が……」と立ち上がった私は、次の瞬間、太陽とは違う方角から差し込んできた白い光に、顔を上げた。

 

 

 

「え――?」

 

 

 

 ニコルもそれに気づき、ほぼ同時にミゲルも気づいたらしい。


 彼らが空を見上げた先に――巨大ななにかが出現していた。

 

 

 

「な――!?」

 

 

 

 ミゲルが、あまりの光景に立ち尽くした。

 



 あれは―――円だ。


 まるでこの星に衝突せんとする天体であるかのような――真円を描く光。

 



 その巨大な円が、まるで辺り一帯に蓋をするかのように、雲ひとつない空に展開している。


 その円は不思議な極彩色に輝きながらゆっくりと回転し、辺り一面を清浄な白い光で浮かび上がらせる。

 



 痛みに白く霞む視界にその円を見た私は、次の瞬間。

 

 それが円ではなく――複雑な意匠の、巨大な魔法陣であることに気がついて――。


 頭から血の気が引く音を聞いた。

 

 

 

 あれは、あれは――。

 

 

 

 それが何であるのか理解した途端、身体の方が先に動いていた。

 



 私はチシオタケの袋を地面に放り出し。


 息子二人の肩を両手を掴み――渾身の力で地面に押し倒した。

 

 

 

「ママ――!?」

 

 

 

 ニコルの驚いたような声に押し被せて。


 抵抗もなく地面に倒れた彼ら二人の身体に――私は覆い被さった。

 

 

 

「伏せて――」

 

 

 

 その声が終わるか終わらないかのうちに。


 白い光が天から降ってきて――視界のあらゆるものが白一色に沈んだ。

 

 

 

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