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アリスは中学生~ダメ兵士のやり直し中学生ライフ~  作者: セフィ
アリスは中学3年生
23/28

3年生1学期 罰ゲームつき修学旅行②

「はい、始まりました!

 修学旅行~っ!」



 3年1組の生徒たちの中で誰よりも早く、東京駅の集合場所にやって来たアリス。

 周りの生徒が、学校行事であることも忘れて浮かれている中では、アリスの号令は全く響かない。


 そんな中で、担任の中原が近づく。


「アリス。

 カバンの中、特に食料を見せて欲しい」


「食料……?

 ショック療法の略ですか?」



 修学旅行と無関係なことを言うでない。



「食料。

 京都からのバス車内で食べる弁当と、300円までのおやつ。

 300円までの」


「あ……」


 アリスが、中原の前から一歩後ずさりする。

 当然、トライブに内緒で『オメガピース』から持ち出してきたお菓子は、その10倍以上の量だった。


「300円までの。

 では、まず1つ目のお菓子」


「ポッ〇ーです。

 みんなでシェアするのに最高のスナック菓子です」


 アリスが〇ッキーの箱を取り出すと、中原はその箱をじっと見つめる。


「あのな。

 お菓子をシェアできたら、1人300円を破り放題なのは分かってるよな」


「はい。

 でも、私がお菓子を持って来るって分かってるので、みんな狙ってくるはずです」



 アリスのお菓子など、狙ったところでアリス以外の口に入ることはない。



「あ……?」


 中原は、ポ〇キーの箱の下に同じような箱を見た。


「まさか、同じものを2つ持って来てないだろうな」


「ギクッ……!」


 その「ギクッ」が自白であると、何度教わっても分からないのがアリスだ。


「2つ目で、300円超しますよね。

 没収です」



 その時、2組の担任・藤野が中原の横に立った。


「中原先生。

 生徒が1人、いま家だそうで、私たちの乗る新幹線に間に合わないみたいです」


「本当か!」


 3年生の担任団が、わらわらと集まってくる。

 中原は、アリスのカバンを掴むことも忘れ、そのままアリスから離れていった。


「助かった……」


 アリスは、中原の見ていないところでポッ〇ーを食べ始めた。

 当然、証拠隠滅のためである。


 だが、この修学旅行でアリスに課せられたミッション「体重を減らせなければ居残り」は、前日に中原の前で体重を測った段階で、始まっていたのである。



~~~~~~~~



 1日目の奈良観光が終わり、京都の宿に到着。

 先生たちが何度も緊急ミーティングを開いているが、その理由は1組の生徒たちには告げられない。

 よって、アリスはホテルに着いてもお菓子の食べ放題を続けるのだった。


「大丈夫?

 アリス、体重増やしたら東京に帰れないんじゃなかったっけ」


 同じの部屋になった、クラスの女子生徒までアリスを心配する。


「最後に帳尻合わせればいいんです!

 逃げる方法、いくつか思いついてますから」


「でも……、そうじゃなくても、もうすぐ夕食だよ?」


「このお菓子で、もっとおいしくなるじゃないですか!

 2日目は予約した八つ橋があるから、カバンのお菓子、全部食べちゃいます!」



~~~~~~~~



 そのまま、深夜まで断続的にお菓子を食べ続けたアリスは……。



「アリス。

 朝食の時間です!

 いつまで寝てるんですか!」


 女子だけの部屋にまで、担任の中原が入ってきて、アリスはようやく目が覚めた。


「あぁ……、先生の丸焼きがおいしい……」


「誰が丸焼きですか。

 さ、朝なので体重を測ります」


「えっ?

 そんなスケジュール、しおりにありましたっけ」


「アリスのために、体重計を帯同させているんです。

 それに、昨日のお風呂上がりで体重計を借りに来なかったでしょう」


「あっ……。

 なんか、そう言われてた気がします」



 アリスは、畳の上に置かれた体重計の上に足を乗せた。

 十の位に「9」という数字が付いたり消えたりした。



「90.1kg……。

 この1日半で、どれだけ太ったか計算してください」



 2.9kgである。



「明日の昼で、居残りが決まります。

 それまでに、必ず痩せるように」


「はぁい……」


 アリスの目の前に、徐々に居残りという現実が迫ってくるのだった。


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