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アリスは中学生~ダメ兵士のやり直し中学生ライフ~  作者: セフィ
アリスは中学2年生
18/28

2年生2学期 剣の女王、学校に降臨!③

「さぁ、俺と勝負だ!」


 (そら)がミラーストーンを太陽の光にかざし、上空へ飛び立った。

 校舎の上から白い光が弾け、剣を持った巨大ロボが上空で輝く。

 校庭に降りるにつれ体を小さくし、地上に降り立ったときにはトライブとほぼ同じ全高に縮んだ。



「これが、テュールソーディアン!」


 アルフェイオスを相手に向け、トライブが細める。

 両者の足が、同時に校庭の土を蹴った。


「はあっ!」


 雄叫びに近い声を響かせるトライブが、剣を相手の剣に振り下ろす。

 テュールソーディアンの剣が一瞬銀色に輝いた。


「俺は食い止める!」


 テュールソーディアンが足を踏ん張りながら、正面からのトライブの一撃を止めた。

 すぐさまアルフェイオスを離し、トライブがテュールソーディアンの剣を左から叩きつけようとする。

 センサーでも付いているかのように、剣を高速で振った。



「くっ!」


 またしても攻撃を止められたトライブが、後ろにジャンプ。

 加速を付けて、再びテュールソーディアンの剣に狙いを定める。



「はあああああっ!」


 今度はテュールソーディアンのほうが正面に剣をかざす。

 アルフェイオスの力で一瞬剣がテュールソーディアンに傾くものの、今度はテュールソーディアンがすぐに剣を離し、上からアルフェイオスを叩きつけにかかる。


「はあっ!」


 相手の剣が離れたと全身で感じたトライブ。

 すぐに剣を振り上げる。

 だが、すぐに上からの力に押さえつけられる。


 次の瞬間、テュールソーディアンの剣が震え始めた。


「なに……、この衝撃!」


 すかさず、剣を持つ手に力を集めるトライブ。

 「剣の女王」の本気を、いま見せるとき!



「はああああっ!」


 振り下ろされた相手の剣に、これまでにないスピードでアルフェイオスを叩きつけるトライブ。

 相手の剣に、何度となく叩きつける。

 だが、トライブの手に襲い掛かる振動は、より激しさを増す。


「なかなかだ。

 だが、この剣の恐ろしさを思い知るがよい!」


 突然、剣から爆発音が響き、アルフェイオスが右に弾かれる。

 剣身に電撃を走らせ、テュールソーディアンの剣がアルフェイオスを叩きつけた。



「くっ……!」


 トライブの手に、電撃が襲い掛かる。

 それでも歯を食いしばり、アルフェイオスをより強く握る。

 電撃の走る剣の動きが、一瞬止まった。



「はああああああああっ1」


 一気にパワーを爆発させ、トライブが相手の剣を激しく叩きつける。

 今度こそ、テュールソーディアンの剣を左に傾かせた。


「それが……、本気か!」


 テュールソーディアンの口元が笑う。

 再び、剣から爆音が響いた。

 アルフェイオスを力いっぱい振り下ろす女王に、食らいついた。



「ソードジェノサイド!」


「なに、このスピード!」


 動きすら読めないスピードで、テュールソーディアンの剣がアルフェイオスを右に左に翻弄する。

 懸命に食らいつき、何度かその動きを止めようとするトライブ。

 だが、勢いの付いた相手を止めることができない。


 「クイーン・オブ・ソード」の手に、衝撃だけが走った。


「終わりだっ!」


 上からフリーフォールのように振り下ろされた剣が、アルフェイオスを叩きつけた。

 音を立てて、地面に落ちたアルフェイオス。

 トライブの荒い呼吸が響く。



「勝負あったじゃない。

 やっぱり、北欧神話の力は偉大」


 聖名(せいな)がテュールソーディアンの前に立ち、薄笑いを浮かべた。

 そして、横目でトライブを見る。


「あなた、クイーン・オブ……、なんだって?」


 トライブは、何も言わない。

 決して聖名に目をやることなく、全く歯が立たなかったロボを見つめるだけだった。


「この学校ではもう、剣のできる女ですらない。

 なにがクイーンだってレベル」


「ソードマスターがかわいそうです!」


 突然、輪の中からアリスが立ち上がった。

 トライブがその声に振り向くと、アリスが聖名の前に飛び出す。



「人間とロボじゃ、勝てるわけないです。

 しかも、最後はスパークばっかりだったじゃないですか」


「それが私たちの力なんだから、しょうがないじゃない」


 聖名が、アリスから勢いよく目を反らし、腕を組んでトライブの前に立った。


「あなた……、いや『オメガピース』の力なんて大したことない。

 剣なんて、やめなさい!」


「その言い方はないわ」


 トライブが、ここでようやく口を開く。

 だが、それ以上口を開けることもできないほど、疲れ切っていた。

 そして、首を横に振って生徒たちの輪から出ようとする。


「ソードマスター……。

 言い返さないんですか」


 トライブは、アリスの声に一瞬だけ振り向いた。


「負けたのは私よ。

 言い訳したって、勝敗が変わるわけがない」



 そう言い残して去ろうとするトライブに、わずかながら「大人」という声が上がった。

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