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放課後

 そこからは日中はディア、エーファ様、メアと共に行動を。下校後はメアと共に過ごすことが多くなった。

 今でもメアには夕食を作っている。一緒に食べないと部屋に帰らせてくれないので、もうそれは諦めた。少しでも食べていれば安心するようで、俺も継続して食べていると段々食欲が戻ってきた。

 最近のメアはもっと俺に食べさせようとしているらしく、美味しいものを見つけたり、新商品が発売されたりすれば、必ずと言っていいほど俺を連れていく。おかげで少し太ってきたかもなんて疑問も持つくらいには健康になってきたようだ。


「ねえ、リー。この前読んだ本に載ってたんだけど、パンケーキって作れる?」

「あぁ、できる。トッピングは?」

「トッピング?」

「上に何をのせるか」

「何があるの?」

「甘いやつかおかず系か」


 甘いのが好きなのは知っている。一緒にいるとき、よく甘いものを食べているから。甘すぎて俺は見ているだけで十分すぎるくらいだ。


「甘いのがいい」

「そうか。じゃあ、帰りに購買に寄って材料買いに行くか?」

「うん。やった!」


 帰り道は大体こんな感じの会話しかしてない。夕飯のリクエストなどの食に関することは帰途につくときの話のネタだ。

 今日はデザートのリクエストだったので、購買に寄ることになった。


「アイスをのせたり、フルートをのせたりすると美味い」

「へー。リヒトって本当に何でもよく知っているよね。パンケーキも食べたことあるの? 最近生み出されたってその本には書いてあったけど」

「あー。……もう一つの記憶だ」

「そっか。じゃあ、リーにとってその品の数々は懐かしいものなのかな?」


 棚を物色しつつ、話は続く。

 俺とリヒトを分けて話してくれる。メアの俺を呼ぶ声を聴くたびに、俺はリヒトではないと自覚ができ、安心できる。


「まあ、そうなるな」

「じゃあ、今度、リーの一番の好物を作ってよ。全ての料理でのリーの選んだ一番、僕食べてみたい」

「そうだな。そういえばまだ作ったことなかったか……」

「ありがとう。すごく楽しみにしてる」

「……? 今日作ってもいいぞ」

「え、いいの? 本当に? え、嬉しい」


 ドッキリじゃないか、みたいなノリで聞き返され、思わず笑いそうになる。表情が動かないと簡単に笑うこともできなくて、もどかしい。

 隣でメアは手に取ったフルーツらをいったん元に戻すと、こちらを向く。そして笑いを含んだ声で咎めるように言う。


「笑ったでしょ」

「……」

「驚かなくてもわかるよ。リヒトって僕からしたらすごくわかりやすい」

「そうか……」

「嬉しそうだね」

「いちいち言うな」


 俺の心情に反して、メアには仔細伝わっているようだ。それも些細な違いも見分けているようで、合っているからこそ言葉にされるとなんだか恥ずかしい。

 メアの置いたフルーツのうち、イチゴとバナナを取る。直観だが、メアが好きそうだったから。手に取っていた時間がほんの少し長かった気がしただけというのもあるが。


「それにするの?」

「不満か」

「ううん」


 その後はその二つのフルーツと、追加でアイスとヨーグルトを生クリーム代わりに買った。

 横にいるメアはそれから終始ご機嫌だった。

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