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絶体絶命
文字数の関係で分けるつもりだったので……。内容は修正前と変更ないです。
「え、ちょっと! 起きるの早すぎないかな!」
安堵したのも束の間。一分と経たず、リヒトは起き上がった。
「リヒト。大丈夫なの?」
「…………大丈夫なわけない……」
リヒトの返答は小さく、問うた本人に聞こえることはない。
「……何?」
旧知の仲だ。聞こえずとも何か察するものはある。
恐々としながらも問い直す。
「大丈夫なわけない、って言っているんだ」
リヒトは淡々と感情の見えない声でそう綴った。言い放つとまたも魔法を行使しようとする。
希少な闇魔法の使い手であるだけでなく、魔力量も魔法適正も自身らとは雲泥の差。今使われれば実害を被るのはこちら側である。そうエーファは悟っていた。
メアもリヒトが起きたことは想定外の出来事でまた手刀を入れるのは位置が悪かった。
二人は逃げることもできず、応戦する術もない。
絶体絶命とはまさにこのことである。




