変化
授業開始の鐘が鳴る、変わったことと言えば俺の前の席と通路をはさんで隣の奴が席を移動させたこと。まだ授業としては初めのものだったのもあり、初期の位置から数名移動したのを機に動いたのだろう。
それくらいどうってことがないが、あからさま過ぎてなんだかなって感じただけ。
授業は滞りなく進んでいった。まずはこの国の歴史を学ぼう、ということで国史の授業だ。この国の成り立ちから進んでいく。俺が教わった教え方とハイネ先生の教え方は違って、既知の内容であったが飽きることなく楽しめた。
五時間目は魔法史。魔法の起源から四つの属性の相補性について掻い摘んでの説明だった。闇属性も光属性も基本的には扱わないっぽい。それに先生は闇属性に対する偏見はないみたいで、闇属性に関することは何も言わなかった。
「リヒト。今日はどうする? 部活見学に行く?」
「エーファ様の仰せのままに」
「じゃあ、リヒトはしっかり休みなさい。私も疲れたから、自室でのんびりするわ」
「わかりました。では、帰りましょうか」
「えぇ。行きましょう」
帰寮する間もエーファ様とは他愛もない話をした。それがとても心地よかった。
帰ってきたのがすぐだったので、夕食が始まるまで一時間はある。それにその後に一人で食べるのなら、さらに一時間はかかる。暇ではあるが誰にも絡まれたくないので、自室にこもって寝ることにした。




