自己紹介
後書き追加しました。参考程度に。
「この教室の担任をさせて頂く、ハイネ・ノーブルだ。これから一年間よろしく」
担任はいかにも真面目そうな人だった。白い髪に淡い橙の瞳。そして眼鏡。服装はきつくない程度にかっちりしている。だが、見た感じは若く、20代前半だと思われる。
その先生の指示でクラス内での自己紹介が始まった。トップバッターは勿論第二王子。
「初めまして。僕は、メア・エドガー。皆も知っての通り第二王子ですが、級友として気軽に接してもらえると嬉しいです」
俺も例にもれず拍手を送る。外見も話し方から感じる第一印象もゲームの彼と遜色ないように感じる。何もないに越したことはないのだが、注意しておいて損はないだろう。
それからも次々に自己紹介がされていく。最後にようやく俺たちに順番が回ってきた。エーファ様は先に俺がするように促しているので、俺は立ち上がり、言葉を発した。
「俺は、リヒト・ホール。エーファ様の専属執事をしている。よろしく頼む」
まあ、及第点だろう。敬語は頑張ってはいるものの、まだエーファ様たちにしか適応されていないようなのだ。緊張もしたので、表情も動いていなかっただろう。仕方がないので、これからでイメージは改善していくほかあるまい。
「私は、エーファ・ベイリーと申します。至らぬ点も多々あるでしょうが、仲良くしていただけますと嬉しいです」
エーファ様は通常運転でその笑みで皆を虜にしていた。男子は顔を赤らめ、女子は憧れの眼差しで見ていた。反応しなかったのは俺と第二王子と先生くらいじゃないかと思う。それほどにエーファ様の笑顔は周囲に影響を及ぼしていた。
その後も何事もなく、レクリエーションは進んでいき、三時間目の終わりを告げるチャイムも鳴った。現時刻は12:20。今から14:00までは昼休みである。昼休みが長いのは、四・五時間目に実践教科が入りやすく、移動時間も加味されてのものだからだ。だが今日はすべてこの教室で行われるため、ゆっくりとできるだろう。
時間割(その都度授業は変わる)
一時間目 8:00~9:10
二時間目 9:35~10:45
三時間目 11:10~12:20
昼休み 12:20~14:00
四時間目 14:00~15:10
五時間目 15:35~16:45
《座席表》
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□□ □□ □■ ドア
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前方:メア 後方:リヒト
リヒトの隣にエーファ