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96.明日のためにその1

 銀色のギルドカードの2つの星のマークをタッチする。黄金色のカードが2枚出現する。ミューラの黄色いスキルカードに左側から、ガイア師匠のスキルカードに右側からそれぞれセットする。手に持つゼンマイ時計でカウントを続けるセバスさんから声がかかる。


「え~スズキ君」

「いけます!」

「3、2、1、はい」


「『二重上位昇進(ツインブースト)』!!」


(ブブー)ミューラの黄色いスキルカードが赤く光る。


 離れた場所に移動していたガイア師匠がいた浜辺の赤い旗近くで、黄金色の発光が辺りを照らす。


【『二重上位昇進(ツインブースト)』ガイア 属性『土』 特殊:『土のクリスタル』使徒】


【職業ジョブ】『錬成士』→『創造神タイタン(地神)』

【レベル】『レベル50』→『レベル150』

【固有スキル】『ヤンボーディーゼル・ウゴカスチカラ』『ヒグチカッター』『ヤッパリイナバ・ヒャクニンノッテモダイジョウブ』『錬金術』『錬成術』『属性(土)第10位界最上位魔法使用可』

【固有装備】『オルゴーの鉄鎚(かなづち)』『大地のハンマー』『ハズキルーペスゴイ』『ドワーフの絆・オメガの紋章』


 ガイア師匠がいた方からは、引き続き黄金色の光が放たれている一方、ミューラが向かったと思われる『ベネチア』の『グレートバリアリーフ』のある海岸線から赤い花火・・発光弾が打ちあがった。


「え~ミューラの方は失敗のようですな。どうですかなスズキ君」

「あっ、はい・・ギルドカードに、<有効範囲外です>と表示されました」

「え~なるほど・・つまり、君の有視界内でしかスキルは発動しないようですな」


「遠すぎると使えないなんて・・じゃあ2日後の戦いは・・」

「え~しかるべき護衛は付けますので」

「『トロント』の伯爵兄弟がいますよ!聖女姉妹の許嫁です、彼らなら活躍してくれそうですよ?」

「え~『雷のクリスタルの使徒』には、ある程度働いてもらわないとこちらも困るのです。サンダース様も最前線に配置するよう命令を出されておりますゆえ」

「ええ!?なんです、その戦死する前提みたいな配置。娘婿なんですから、もっと安全な場所に配置すれば良いじゃないですか?」


「え~今回のご婚約の件は、わたくしが話を聞く限りは、サンダース様も大変反対されておられたようですので」

「そんな理由で最前線配置とか・・」

「え~もちろん2人には相談しております、あくまでスキル・ステータスで判断した布陣、期待されている証拠でもありますな。活躍する姿を見せて、認めてもらいたいのですよ2人とも」

「本気なんですね、あの兄弟・・」


「(ざっざっざ)くっくっく、どうした小僧、そんな暗い顔をしおってからに」


「ガイア師匠!神様になっても、自我が保ててるんですか?僕の事分かります?」

「かっかっか、もちろんもちろん、『無能』殿。レベルも150まで上がっとるわい、それが原因かのう・・スキルもよりどりみどりじゃわいて。どれ、あと1分で切れてしまう、スキルの『錬金術』でも試してみようかいの」

「『錬金術』!?何でも作れちゃうやつですか師匠?」


「かっかっか。何が出るか、わしにも分からんわい。さあ『無能』殿、何か身に着けている物をすぐに出すんじゃ。スキル『錬金術』を試してやろうかいの、何が出るかわお楽しみじゃわいて」


「ガイア師匠まで僕の事『無能』って呼ぶんですね・・しかもそんなガチャみたいな事言わないで下さいよ師匠」


「え~スズキ君、まもなく時間が(かち かち かち)」

「ええ!?えっと、はい師匠、これでお願いします!」


 とっさに、腰にぶら下げていた布袋に収納していた、『ベネチア』で入手した『変な仮面』をガイア師匠に差し出した。


「こんなんでええのか?」

「他に無くて・・値打ちものです、多分・・プレミア付きの仮面ですよ」

「なんじゃそりゃ?ほれ、こっちの金の『オルゴーの金槌(かなづち)』、銀の『大地のハンマー』のどっちで試すかえ?」


「え~スズキ君」

「えっと、えっと・・金色の『オルゴーの金槌(かなづち)』で・・」


(そっちじゃないよ・・)


「どれ、さっそく(ぐぐっ)・・」

「ちょ、ちょっと待って下さい師匠!啓示が・・やっぱり銀色の『大地のハンマー』でお願いします!」

「(ピタッ)おお、そうかい。じゃあ銀の『大地のハンマー』、いくとするかいの」

「お願いします!」


「どれ、『ハズキルーペスゴイ』を試してみるかのう、新色パープル綺麗じゃわいて・・(かち)・・お~良く見えるわい。ほ~れ~叩いて叩いて右こぶし~叩いて叩いて右手を上げて~かちかちかっちん~右こぶし~えぐりこむように~打つべし!」


(ピカァァーー!!・・・)


 神化したガイア師匠が銀の『大地のハンマー』で『変な仮面』を叩くと、『変な仮面』から黄金色の光が放たれ何やら形状が徐々に変わっていく。まもなくすると、ガイア師匠の体から発せられていた黄金色のオーラが消える。どうやら『二重上位昇進(ツインブースト)』の効果時間3分が終了したようだ。


「(かち かち かち)え~時間は3分ピッタリですな・・そろそろあの子も・・」

「(しゅん!)ただいま~」

「ミューラお帰り、やっぱりダメ?」

「ダメ~・・あら、ガイア様は成功されたんですか?」

「かっかっか、どうじゃセバス?今回の成果は?」

「え~最低限と申しましょうか、出来ればこの子に危ない橋を渡したくは無かったのですが」

「くっくっく。相変わらず小僧に甘いの~」


「大丈夫よ兄さん、スズキ君は私がちゃんと守るから」

「え~お前がそうだから心配なのですぞミューラ」

「え~なにそれ~」


「あのセバスさん。最低限って、多少離れてても見える範囲くらいなら『上位昇進(レベルブースト)』使えるのが良いって事です?」

「そうなのスズキ君。今度の『トロント』防衛戦、以前の『アリゾナ』と陸続きって言ったわよね」

「ええ、それがどうかしましたか?」

「かっかっか、『アリゾナ』から『トロント』へは、橋を渡っていくんじゃわい」

「橋!?」


「そうよスズキ君。『ツインブリッジ』っていう石造りの大きな橋が2本、海上を島である『トロント』と陸地の『アリゾナ』を結ぶ大きな橋があるの」

「え~敵も戦力を2分する事はほぼ間違いない」

「じゃあこっちも戦力が2分されるって事ですか?」

「え~ごもっとも」

「スズキ君、海が危険なのはどこの大陸も一緒なの。ましてや空を飛べる生き物は限られてる。今回のゴブリン魔導兵の大群の上空には間違いなくワイバーンたちだって・・」


「空中戦・・この間『マドリード』で、『火炎竜(ファイヤードラゴン)』撃ち落されましたよね・・もう大丈夫なんですか?」


「ええ、あの子は無事よ。でも今回の『トロント』防衛戦には出せないの。まだ傷が・・」

「無理はさせられないですね。この前の『テムジン』の戦いの時、頑張りましたから」

「え~別の手はすでに手配しておりますゆえ、スズキ君」


「はい」

「今日この後開かれる『円卓の騎士』会談の決定に従ってもらいたい」

「なんですその『円卓の騎士』って?」


「スズキ君、『円卓の騎士』は12人の選ばれた者だけが集う事が許される『3国同盟』の最高意思決定会談の事よ。今回は『トロント』の代表を加えて特別に開かれるの。上座の席順に1.オルレアンのシャルル=ドゴール女王陛下、2.ベネチアのアクア王女、3.マドリードのサム国王、4.『トロント』のアーサー王。5.6.7がクリスタルの使徒である三聖女様、8.私と、9.ガイア様、10.ジャック=ハート様、11.『ベネチア』からキグナス将軍、12.作戦参謀としてセバス兄さんが参加される予定よ」


「へ~サンダース様は今回円卓の騎士に入ってないんですね。僕平民なんで、国の上層部の話とか全然伝わってこなくて。この前の晩餐会すら出てませんから、婚約発表とかもいつも後追いですよ」


「え~いつまでも後追いでは困るのですが・・今回ギルド長には、最前線で戦ってもらわねばなりませんゆえ。余計な事を考えず、ただ目の前の敵だけ消していただければ結構」

「ああ、やっぱりそうなりますよね。巻き添えにならないようにしないと・・でも・・」

「え~なにか?」


「随分今風(いまふう)な円卓騎士ですね、男女平等や女性活躍社会のまさに鏡みたいな人選ですけど。四大陸の最高意思決定機関に幼女や10代の女の子ばっかり・・まあ、あんまり女性の比率つついたら、どこかのオリンピック委員会の会長みたいに叩かれますんでこの辺で・・セバスさん、あの三聖女が変な事言ってたら止めてあげてくださいよ」


「え~それは承知しておりますゆえ~」

「かっかっか、わしは『アリゾナ』の代表じゃて、ミューラも今回は『マドリード』を代表しとる。若さも必要じゃて小僧」

「ガイア様のおっしゃる通りよ、みんな国を代表して出席するんだからねスズキ君。それにみんな『クリスタルの使徒』なんだから」

「そうでしたっけ?まだ『風のクリスタルの使徒』は・・(ピカッ)・・あれ?」


(ピカァァーー・・)


「かっかっか、どうやら小僧の望みの品が完成したようじゃわい」

「ああ、やった!!・・って・・何ですこのカード?」

「ど~れ・・(ブブー)おっ?どうやら小僧じゃないと開かんようじゃの、ほれ」

「はい」


「え~それでは我々はこれで・・」

「ああ、セバスさんたちはみんな『円卓の騎士』会談があるんですよね?」

「そうなのスズキ君、今日は本当にありがとね」

「え~ごもっとも。ありがとうスズキ君、今日のこの実験結果で、『トロント』防衛戦の骨子が固められそうですぞ」

「それは良かった。急いで街に戻った方が良いですよね?師匠、作ってくれたカードありがとうございます」

「かっかっか、どんな効果があるんか、今度エルミタージュで報告せい小僧」

「はい、もちろんです!」


 この後王宮で『円卓の騎士』会談があるらしい。今日の実験はその作戦立案にセバスさんから呼ばれたものだった。『創造神タイタン(土神)』となったガイア師匠の作ってくれたカード。

 銀色のギルドカード、黄色いスキルカードに加え、黒い色の・・怪しい闇のブラックカードを新たに手に入れた。





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