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私にとっては悪夢のお泊まり会 2日目

――翌日――


「ふふふん、ふんふ~ん♪」


 翌日、朝8時30分頃に起きた私は、私とお兄ちゃんたちの朝ご飯を作っていたの♪


「お兄ちゃん、今日の朝ご飯、喜んでくれるかな~? ふふふん、ふん……」


(あれ? そういえば、何で私、森岡さんと紫垣先生の分まで朝ご飯を作っているの……?)


 ここで私はようやく、森岡さんと紫垣先生の分の朝ご飯をなぜか作っていたことに気付いたの。


(よくよく考えたら、作る必要なんかないじゃない……。でも仕方ない。このまま、森岡さんと紫垣先生の分の朝ご飯も作っておこう……。ハァ~……)


 私は溜め息を吐きながら、仕方なく、森岡さんと紫垣先生の分の朝ご飯も作っておくことにしたの。まあ、食べ物がもったいないしね……。


「フア~……、おはよう琴音……」


「あっ、お兄ちゃんおはよう♪」


「琴音ちゃん、おはよう~……」


「おはよう~……、琴音ちゃん……。フイ~……」


「森岡さんも紫垣先生もおはようございます」


 朝9時頃に、朝ご飯を作り終えると同時に、ちょうどお兄ちゃんたちが起きてきたの。


「たった今、朝ご飯を作り終わったから、せっかくだから、みんなで食べよう♪」


「サンキュー、琴音……」


「琴音ちゃん、ありがとう……」


「ありがとう……、琴音ちゃん……」


 こうして、私たちは一緒に朝ご飯を食べることになったんだけど、お兄ちゃんたちがまだ寝起きなせいで、私はこの後、色々とヤキモキをすることになっちゃうの。


「いただきます♪」


「「「いただきます……」」」


「智也くん……」


 コテッ。


(なっ……!?)


 まず、森岡さんがお兄ちゃんの隣に座っていたんだけど(その時点で、私はむむむ~……ってなっていたんだけど。)、寝起きな森岡さんはなんと、お兄ちゃんの肩に頭を乗せたの! しかもそれだけじゃなく、胸がお兄ちゃんの腕に当たっていたり、手と手が触れ合っているし、挙げ句の果てに、パジャマが無防備なせいで、胸の谷間が見えているし、私は怒りの炎のオーラを纏いながら、森岡さんを睨み付けたの。(む~、何よ! お兄ちゃんまで幸せそうな顔をして~……!)


「あっ、森岡さんずる~い。私も小池くんと触れ合おう♪」


 ギュッ♪


(なっ……!?)


 今度は紫垣先生がお兄ちゃんの後ろからハグをしてきたの!(む~、私だってお兄ちゃんとハグしたいのに~……!)しかも、紫垣先生もパジャマが無防備になっていて、胸の谷間が見えていたの。(森岡さんほどじゃないけど、紫垣先生も胸が大きいんだよね~……。む~!)

 てか、最初から思っていたんだけど、森岡さんも紫垣先生もパジャマがなんか可愛らしいよね! 私服の時もそうなんだけど、なんか可愛らしく、オシャレしていたよね! もう~、2人共、どれだけお兄ちゃんのことを意識しているの!? 本当ムカつく!


 その後、腹が立った私は、お兄ちゃんたちが別のところに気を向けるように、テレビを付けたの。そしたら案の定、お兄ちゃんたちは、番組の提供クレジットを見て、とてつもなくテンションが上がり、完全に目を覚ましたみたいなの。(まあ、お兄ちゃんにはこれをよくやって、目を覚まさしていたから、効くのは知ってたけど、まさか、森岡さんと紫垣先生にも効くなんて……、恐るべしだね……、提供クレジットへの愛の力……。)


「おっ、そろそろ、あれが始まるな」


「そうだね。そろそろ、あれが始まるね」


「そっか♪ もうすぐ、あれが始まる時間だね♪」


「あれって?」


 私たちは朝ご飯を食べ終え、ゆっくりくつろぎながら、そのままテレビを見ていると、お兄ちゃんの一言をきっかけに、そろそろあれが始まる時間になっていたことが分かったの。ただ、紫垣先生は何が始まるのか分かっていなかったので、私たちに聞いていたの。


「それは観れば分かりますよ」


 お兄ちゃんは紫垣先生にそう言って、あれを見る準備に入ったの。


「よし! フラフェリが始まったぜ!」


「私、これ、とっても大好きなんだ♪ まさか、智也くんも観ていたなんて、私、とっても嬉しい♪」


「お兄ちゃんだけじゃなく、森岡さんもフラフェリを観ていたんだね……」


 朝11時になり、アニメ『フラワーフェアリーのぼうけん』(通称・フラフェリ)が始まり、私たちはその番組を見始めていたの。


「へぇ~、今はこの時間、アニメをやっているんだね♪」


「そうなんすよ~! 今は、『フラワーフェアリーのぼうけん』通称・フラフェリを放送しているんだぜ!」


「そうなんだ♪ でも、よく見てみると、これって、女の子向けのアニメだね」


 ここで、紫垣先生がフラフェリを観ていくうちに、この作品が女の子向けであることに気付いたの。そうなの。フラフェリは女の子向けに作られた作品で、主人公の妖精、マリーヌちゃんがいろんな妖精さんたちとお友達になり、みんなで一緒に、楽しく遊んでいくお話なの。


「そうですね。でも俺は、初めてこの枠のアニメを観た時、とても感動して、それ以来、この枠のアニメをとても大切に観ようと思うようになったんです」


 そうなの。お兄ちゃんがフラフェリを観ている理由は、大好きというのもあるけど、初めてこの枠のアニメを観た時の感動が忘れられなくて、今でもこの枠のアニメをとても大切に観ようとしているからなの♪ お兄ちゃんのこういうところはとっても素敵だと思うよ♪


「そうだったんだ♪ それって、とっても素敵だね♪」


「今でも大切にする智也くんの姿♪ 私はとっても大好きだよ♪」


「おう! 亜梨沙も奏先生もそう言ってくれて、ありがとうな! とっても嬉しいぜ! あと、このフラフェリの提供もとってもいいんだぜ!」


「そうなんだ♪」


「だよね♪ フラフェリの提供もとってもいいよね♪」


 お兄ちゃんのことだからもちろん、フラフェリの提供クレジットもとても気に入ってるの……。お兄ちゃんのこういうところは、私はあんまり、好きじゃないんだよね~……。


「そろそろ、フラフェリの提供が始まるぜ!」


『この番組は、シェンドゼッタルとご覧のスポンサーの提供でお送りします』


「今日はやっぱり、シェンドゼッタルの日か~!」


「シェンドゼッタルの日?」


 ここで紫垣先生は、お兄ちゃんの聞き慣れない提供クレジットの表現に、キョトンと疑問に思ったみたいなの。(また、始まったよ~……。お兄ちゃんたちの提供劇場が~……。)


「実はフラフェリの提供は、シェンドゼッタルとパロレートミュージックが交互に読み上げられるようになっているんです♪」


 ここで森岡さんが紫垣先生の疑問を解説してくれたの。


「えっ、そうなの?」


「そうなんです♪ このフラフェリの提供クレジットの特徴は、奇数回はおもちゃ会社であるシェンドゼッタルを読み上げてくれて、偶数回は音楽会社であるパロレートミュージックを読み上げてくれるの♪」


 続けて森岡さんが紫垣先生に、フラフェリの提供クレジットについて、解説をしていたの。そんな特徴があったなんて、知る由もないわよ!


「そうなんだ♪ そういえば、小池くんはどうして、やっぱりとか言ったの?」


 紫垣先生は新たなことが分かったのと同時に、新たな疑問が生まれたの。確かに、お兄ちゃんならそうなることは絶対に分かってるはずだもんね。


「それは提供スタイルが変わるかもしれないと思い、観てみたら変わらなかったんで、安心したのと同時に、やっぱりって口に出たからだぜ!」


 お兄ちゃんは紫垣先生の疑問を答えてくれたの。ようは、変わる可能性があったかもしれないってことだね……。


「なるほど~♪ でもそれって、変わることがあるの?」


「番組によるんですけど、提供スタイルが変わることはよくあるんですよね~。まあでも、提供スタイルが変わるのも提供クレジットの魅力でもあり、それで一喜一憂して、楽しめることが出来るのも魅力なんだぜ!」


 ここでお兄ちゃんがなぜか、提供クレジットの魅力について、語っていたの。正直、私は全然理解が出来ないんだけどね~……。


「智也くんのその言葉、とっても素敵だね♪」


「何だか心に残る名言だね♪ とりあえず、これも含め、今日知ったこと、全部メモしないとね♪」


(今のが心に残る名言……? えっ……、どこが……?)


 私はお兄ちゃんの言った言葉が何で名言になるのかよく分からなかったの。この人たちは一体、何言ってるの……? もう、お兄ちゃんたちの感覚があまりにもおかしすぎるでしょ!


 その後は、そのままフラフェリを観ながら楽しんだり、トランプとかをしたりして楽しんだりしたんだけど、お兄ちゃんたちの提供クレジット談話にはさすがに私は関わらないようにしたの。(だって、この世界観に入るのは、もうこりごりだもん……。)


 そしてようやく、森岡さんと紫垣先生の帰るときが来て、これで私にとっての悪夢のお泊まり会は遂に、いよいよ終わりを迎えるときが来たの。


「智也くん、お泊まり会はとっても楽しかったね♪ あと、琴音ちゃんもありがとうね♪」


「おう、そうだな! 亜梨沙!」


「いえいえ、こちらこそ……」


(私はかなり不満だったけどね……)


「このお泊まり会で、提供の色々なことが分かって、とっても幸せだよ♪ 次も楽しみだね♪」


「そうだな! 次の提供クレジット同好会のお泊まり会もとっても楽しみだぜ!」


「あはは……、そうだね……」


(私は参加しないけどね!)


 とまあこんな感じで、お泊まり会の最後の挨拶をしていたの。(私にはとっても苦痛なんだけどね……。)


「「それじゃあ、また学校で♪」」


「おう! また学校でな!」


 こうして、森岡さんと紫垣先生が帰り、私にとっての悪夢のお泊まり会は完全に幕を閉じたの。ハァ~……、やっと終わったよ~……。


「ハァ~……、とっても疲れたよ~……」


「そうか? 俺はとっても楽しかったぞ!」


 そりゃ、お兄ちゃんにとってはとっても楽しかったでしょうね! でもね、私にとっては終始、地獄だったわよ!


「よかったら琴音も次の提供クレジット同好会のお泊まり会に参加しようぜ!」


「私はもう二度とごめんよ!」


 もうあんな、悪夢のお泊まり会は私は二度とごめんだったの。


「そうか……、それはすまんな……」


「それより、お兄ちゃん。もう今度からは私に無許可で、勝手にお泊まり会をするのは禁止だからね!」


 私は今後、許可を出してからお泊まり会をすることをお兄ちゃんと約束したの。


「おう……、分かった……。次からはちゃんと、琴音に許可を取るからな」


「絶対だよ! だから今回は私とのハグで許してあげる♪」


「いや……、さすがに兄妹でそれはちょっと……」


「もう何よ! お兄ちゃんのバカバカバカバカバカ~~~~!!」


 私のお願いを拒否したお兄ちゃんに罰として、お兄ちゃんの背中にポコポコの刑を私は始めたの。お兄ちゃんにとって、私なんかどうでもいいんだね! お兄ちゃんなんか、ふ~んだ!

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