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00:白のアルカナと黒のアルカナ
よろしくお願い致します
この世界には二十二対の神が存在する。
それは表と裏の関係であり、光と影のような存在。
【白のアルカナ】と【黒のアルカナ】。
白神である正位置のアルカナは世界の安寧と発展を願い、黒神である逆位置のアルカナは世界の波乱と衰退を願う。
相反するアルカナはバランスを保つために対となって存在している。
しかし、長い時間保たれてきたその均衡も、たった一つの綻びでいとも容易く崩れていった。
逆位置6番目のアルカナ、黒の恋人による正位置17番目のアルカナ、白の審判の殺害。
対となって初めてバランスを保つはずの関係は瓦解し、白と黒は敵対関係となった。
こうして神による殺し合いが始まり、人々は己が信じる神の味方として戦争を始めた。