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異世界の旅人  作者: 映画聖地
1/1

1.始まりの回

禁忌の本のリメイクというか、

要素をほんの一部引き継いだ作品になってます。

活動再開記念。でも、モチベ維持とか、

物語の熟考とかで投稿は割と不定期となります

こと、予めご了承ください

時は遥か昔。

草木は枯れ、魂が泣き、生命が

散り乱れたあの日の夜。

彼は、その地に立ち、涙を流していた。



「あぁぁあぁあああぁあぁ!!!!!!!」



「落ち着け!落ち着くんだ!

確かにお前は多くの命を奪った!だが

それによって守られた命もある!」



「黙れ!!!

何が英雄だ!何が神の寵愛だ!

俺は!俺は!俺はぁぁぁ!!!」



彼の声はその地に木霊した。

天はその声をただただ聞いていた。

救いを得ず、魂を燃やした彼の叫びを...



彼は後にこう語られる。

悲劇の英雄でありながら、

世界を救った調律者であると。




















酒場で二人の男が話し合っている。

この二人は街に着くまでの馬車に共に

乗り合わせ、意気投合した仲で、別段

そこまで思い入れのあるものではない。

片方は世界のいたるところを旅する

流浪の者。もう片方は騎士団の入団が

決まり、王宮に向かう最中の男だ。




「国家直属の騎士団...なぜそんなものに入る?」



「なんか募集してたから

応募したら色々テストさせられて、

んで受かったんだよ!凄くねぇか?

こんなん食いつくしかねぇだろ!安定するし

それに、俺みたいなスキルの持ち主なら

出世できんじゃねぇかなぁって思ってな」



「まぁ、安定はそりゃするな。

でも堅苦しそうだ。俺には向いてなさそう

だな。毎日自分の好きに飯食って生きたい」



「つっても、お前さん旅人なんだろ?

それこそ、どうやって食いつないでるんだ?」



「この剣一振りありゃあ、獣くらい狩れるさ」



「ほえー、野生的だなぁ。

いつか名前轟かせろよ〜?

旅人シルク!運命の旅!ってな感じで!」



「俺はそんなポエム集の題名みたいな

事にはならないって。それに、

そんなことするために旅してる訳じゃ

ないからさ。」



「じゃあなんで旅なんてしてんだ?」



「...さぁな。俺、なんで旅なんてしてんだろうな」



男は悩む。そもそも彼には幼少の記憶が大方なく、

ハッキリとした記憶があるのは彼がもう

15になる時で、もう一人前の成人と認められる

年になっていた。それから彼は7年間もの間

しばらく旅を続けている。

宛ても行方も理由もなく、ただ風傾く方へと

歩き続けていた。



「まぁお互いまだ若いんだし、

また機会があればこうやって杯を合わせようや」



「あぁ、今日はいい酒が飲めた。

しばらくはここにいる。また飲もう」



「おうよ!」



旅の男、シルクは自分の分の

金を払うと、荷物を担いで店を出た。







店を出てあてもなくフラフラと

あるいていると、いろんなものを発見する。

大都市には必ずいる地方によって違うデザインの

なんちゃら教の服、屋台のよくわからん

トカゲのような形の焼肉。頭おかしくなるんじゃ

ないかというほど騒ぐ子供達、本を読みながら

歩く者。ナンパを待っているのか、橋の柵に

腰掛けてたら川にドボンしちゃう猫の獣人(女)

など、多くの面白さに囲まれている。




広場のような場所に出た。

馬車が行き交い、真ん中には噴水と

美しい女の像があった。そしてその奥の

坂を上ってほとんど直で行ける場所には

かの有名な王宮、リベルテ宮殿が見える。



「他の旅人の評判通り、

確かにこの景色は壮観だな。

これて良かった。ん、あれって地図じゃね?」



広場の中央、噴水の前に

公園の看板地図ほどのサイズの地図がある。

馬車が走っていないタイミングを見計らって

さっさと駆け寄る。




「...やっぱどんな場所でも

狩場と隣接して街があるもんなのかね。」



実際、彼が見て来た町や村、国々は

その多くは獣や魔獣達を多く狩ることのできるような

狩場になっていた。ここも同じくそうだ。

だが彼としてはなかなか好都合なことだ。

彼はあくまで人間として生きて行く為に、

獣を狩って焼いて食うのもまたやるが、

狩った獲物を街に持ってきて売却し、街の

美味い飯や酒を飲むのもまた彼の

やり方の一部だ。その為、街にいる間も

ちょくちょく外に出ては獲物を狩り集め、

それを売却している。



「さてと、それじゃあ今日も楽しく行きますか」



彼は基本。腰につけた小刀で獲物を狩る。

また、投げナイフも持っており、遠投武器と

して扱うことも、解体ナイフとして扱う事もある。

魔法なんてものもあるが、特段多用する訳ではない。

ただ追尾型(ホーミング)の、獲物を確実に

仕留めるような技はよく使う。

また、運動神経が過剰に良く、人離れした

戦闘スタイルを繰り広げる。



「千里眼。あーー、全く生物反応無いなぁ。

なんでこんなに少ないんだーー?」



と言いつつも彼は長きにわたる旅の中で

その原因をある程度突き止めている。

とびっきりでかい奴がいるのだ。圧倒的捕食者が

この平原の何処かにいるのだ。



(辺りを千里眼で見渡してもどこにもいないし、

空見渡してもどこにもいない。でも勘だけど

確かにこの辺りにいる。なら、下だな。)



「アースクエイク」



彼を中心に衝撃波が発生し、直後

地面が大きく揺れ始める。

衝撃波の届いた範囲全域にその揺れは生じ、

大地に潜伏していたものが姿を現した。



「ベヒモスか...これは美味い飯が食えそうだ!」


























「団長!中級重量のベヒモスが現れました!

土から出たと同時に周辺で大きな地震が

発生したためアースクエイクを所有していると

推測、中級と判断しました!」



「3番隊は隊長ビーの指示のもと、新人兵

複数人を連れて討伐に迎え。

そうだな。今日酒を飲んで来た新人がいたろ。

そいつにも見学させるといい。

騎士団がどれほど過酷なものかをしっかりと

見させるんだ。新人の人選はビーに任せる」



「かしこまりました!

3番隊出動!ビーの指示のもと、本日酒を飲んで

来た新人とその他新人複数人ビーが人選した

者たちをを見学させ、

北草原の中級ベヒモスの討伐に迎え!」



魔法で騎士団館全体に響く音量に拡大された

声の指示を聞いて、3番隊と新人達は

動き始めた。その中に彼はいた。



「うわ、酒飲んで来たのおれじゃん。

がっつりマークされてんなぁ。ま、この

戦いで俺が3番隊の隊長にかっくいいとこ見せたら

出世間違いなしだろ!やるか!!」



騎士団の出陣はより効率的に、素早く動くため

隊長か補佐が必ずワープの魔法を所有していて、

全員体に触れて目的地までひとっ飛びだ。

これはあらゆる面で重宝され、隊長、特に

チームプレイを得意とする3番隊は団員のほとんど

全員が所有している。



「新人君たち。私が、今回の討伐の責任官となる

国家直属騎士団3番隊隊長の

ビー・クインハーツだ。よろしく頼む。

新人君たちはA小隊についてもらい、

ワープした後はその場から動かないでくれ。

B、D小隊は接近戦とし、対象の前足を重点に

狙って攻撃。C小隊は対象を囲うように配置、

A小隊合流の後一人一人の間隔を狭めて退路を断ち

貫通性の高い攻撃魔法をひたすら打ち込め。

前足に打ち込んではならないことは

言わなくともわかるだろ。E小隊は均等に

ABCDの中に入り回復、付与を担当。

それでは作戦.....開始!」



直後にはその場には誰も残ってはいなかった。










「なるべく綺麗に倒したいな。

脳みそに穴開けるか。よし、そうしよう。

ん?」



「!大丈夫か!さぁ早く逃げたまえ!

E小隊のリザ!彼の保護を!」



「は!さぁこっちへ」



「ん?おお!シルクじゃねぇか!」



「おう、シド。なんだこれ。

みんな超集まってんじゃん」



そんなやりとりの中でも隊員たちは行動を止める

ことなく、すでにベヒモスを混乱させていて、

近接、魔法による攻撃が始まっていた。

ビー本人は現在戦況を伺っており、

ベヒモスが弱ったところを彼の持つ

一撃で膨大なダメージを与えるスキルで

倒すという寸法のようだ。

だが彼の思惑はそうはうまくいかなかった。



「よっしゃー!俺もやってやるぜ!」



シドはおもむろに自分の腰のポーチの中から

四角く、小さく、平たいなにかを取り出すと

左腕につけているリング状の機械のようなものの

突起部分にセットした。


《Limit》


「・・・チェンジ!」


突起部分を逆さにひっくり返すと

彼の体にみるみる謎の紋章が現れる。



《Change Limit》



電子音が流れると同時に彼の体は

黒と白の配色の謎の装甲に覆われた。



「いくぞ!スタンブレイク!」



高速でベヒモスに接近するとシドは

己の拳でベヒモスの胴を殴った




「新人!なにをしている!」



「お、面白いことになって来た。」



「あ!待ってください!」


ベヒモスの動きはほとんど止まっていて、

動こうにも動かないようだ。

シドの一撃が効いたのだろう。



「シド。スタンブレイクの効果時間は

どのくらい長引いてくれる?」



「1分くらいだ。」



「よし、なら解けたらもう一発同じの頼む。

2回目のスタンなら45秒くらいかな。

脳みそだけ綺麗に狙って殺したい。

今のうちになんかいっぱいいる奴ら黙らせるから

ぶっつけ本番で手伝ってもらっていいか?」



「うし、任せろ!」



「よし、モーメント」



モーメント。これは文字通り瞬きする

ほんの一瞬の出来事。




「!?なんだこれは!ひかりの輪?

ワープができない!」



団長も含め、団員全員がひかりの輪の中に

閉じ込められていた。身動きも取れず、

あらゆる魔法も発動することができない。

どころか魔力を体に流す度に吸い取られ、

輪を太く成長させている。



「はやすぎたな。まぁいいや、

そろそろ切れるだろう」



「あぁ、スタンバッとくぞ」



シドの腕が淡い光に包まれ

バチバチと音を立てている。



「3.2.1。スタンブレイク!」



一瞬暴れようとしたベヒモスは

すぐに受けたシドのスタンブレイクにより

再び体が動かなくなる。なんか可哀想に

思えてくるのも仕方ないだろう。

そして、硬直して完璧に動かなくなる

その一瞬をシルクは逃さない。



「スナイプ.......ショットッ!」



シルクが放った極細のビームはベヒモスの

頭部深くへと侵入し、その脳を貫いて通り過ぎた。

怒号を上げるベヒモスも突然黙り、

立ったままに死を遂げた。



「うし!死体回収!ストックディメンション」



ベヒモスの体は突如現れた

渦の中に吸い込まれていく。それと

ほぼ同時並行して隊を縛っていた光の輪が

解けていった。



「新人君。責任者はわかっての通り

僕だ。僕はスタンドプレーを一切許す気は

無い。確かに君は強い。恐らく、

僕を省く隊員の誰よりもだ。だが

指示通りに動いてくれないとこちらとしても

動きにくく、全員の行動や思考を混乱させる。

以降、少なくとも私が責任者である場合は

そういう行動は謹んで、いや、やめてくれ。

誰一人、かけて欲しくなんて無いからな。


それと君だ。君は何者なんだ?あれほど

上級な魔法を連続して打ちまくるとは、

恐ろしいものだ。だが知ってるかい?

攻撃、貿易に関する魔法は我が国の所有物として

扱われ、例外を望む場合、

騎士団または冒険者ギルドの登録、

許可もなしに扱うことは違法です。」



「そうか。なら俺の腕に鎖

でもかけて連行するかい?もちろん

俺は抵抗する。拳で、魔法で、スキルで、

あらゆる手を使ってね。」



既に戦闘に入る態勢は整っている。

対人に関しては2年間ほど対人中毒者と

動きを共にしていたため、色々と仕込まれている。

だがシルクの考えは予想だにしなかった方向へと

進んでいった。



「いや、そんなことはしないよ。

寧ろベヒモス倒す手間省けてラッキー

くらいに思ってる。ありがとう。

だから、今回はここにいる皆、誰も何も

見なかったことにする。冒険者ギルドで

ちんまい試験を受けて許可を取っておくといい。

それでは我々はちゃっちゃと上に報告するために

帰らせてもらうよ。それでは失礼する。」



「なんか怒られちったけど

またな!シルク!」



「あぁ、また会おう。」



彼らはワープでひとっ飛びしたら帰っていった。



「許可とんのは明日にして今日は

デカブツ売っぱらって宿探しに行こう。

そいじゃ、彼らの真似してワープっと。」



彼は草原を去った。

ベヒモスと戦い、抉り返った土も

何事もなかったかのように

青々と草を茂らせていた。

ネーミングはてきとうです。

本気で考えたことないんじゃないかなぁ。

例えばビーさん。いい人っぷり

見せてくれましたけど団体行動に徹底した

生き物って何って考えた時蜂が出てきたんで

もうそのまま英語にしましたよね。

クインハーツも女王蜂感だしたくてクインつけて

ハーツは心臓部分というか、その隊の

中心ってことを表したかったんでクインハーツ。

特にビーのとことかてきとうですよね。

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