リア充再び
「やっぱりいいよサーラ、たぶんわかったから聞かないことにするわ」
喋ろうとしたサーラを止めて、サーラが話したがらない身の上話は聞かないことにして、さっきの男のドラウの話題に変えようとしたの。
「それよりも今はドラウのことの方が大事でしょ? ルロスがいるからもしかしたら色々聞けるかもしれないわ」
私の推理通りアリエルもルロスと会話ができるようで、サーラとアリエルがルロスと話をすることになるの。
『改めて聞くけど、前世は日本人で記憶を持ったままで間違っていないんだね?』
『はい』
『ねぇサーラ、転生者で女って初めてじゃない?』
サーラが頷いてみせるとルロスが不思議そうに首を傾げてくるの。
『貴女は違うんですか? それとなぜ貴女の姿は日本人のままなんですか?』
アルバロと違ってサーラが同性という事と、元々落ち着いているというかクールなルロスは冷静に質問をするわ。
『俺は転生ではなく、転移してこの世界にきてしまったので、君たちのように幼少期はないんだ』
『そうでしたか。 それで私はこれからどうしたらいいのですか?』
サーラはルロスがなぜドラウの姿ではないのかを尋ねると、私から受け取ったローブのおかげと答えるわ。
『……アリエル頼む』
サーラがそう言うとアリエルが魔法を唱えてローブの魔法鑑定をしようとするのだけど、すぐにやめてしまうからサーラが心配そうにアリエルを見つめるの。
『サーラ心して聞いてね……
シャリーさんが妖竜宿に来なかったことを怒ってるみたいよ』
『い、今それは関係ないだろ?』
アリエルが首を振って、ローブを鑑定したら、シャリー、サーラ来なくてオコ!って脳裏に鑑定結果が出たそうよ。
『なんだよそれ……』
私にローブの事を聞いてきて、シャリーが必要になるからって渡してきたイカサマのローブだって教えると、大きくため息をついたわ。
「とりあえず言葉の壁をなんとかしないといけないな」
空を見上げて誰かに呼びかけ出したわ。
「私はこういう時しか呼んでもらえないんですね」
頬を膨らせながらサーラに文句を言ってくるエルフの女性が突然姿を見せたわ。
「悪いウェラ、この埋め合わせは必ずするからさ」
「言質取りましたよ! それで要件はそちらの転生者ですね?」
嬉しそうに寄り添って頭をサーラに押し付けて幸せそうな顔をして見せつけてくるのだけど、話がどんどん勝手に進んでいって私には何が何だかさっぱりわからないわよ!
「ちょっとサーラ、その人は誰……って、思い出したわ! あの絵にいた人じゃない!」
なんだか男の人みたいに頭を掻きながらサーラはバツが悪そうに紹介してきたのだけど……
「彼女は【魔法の神エラウェラリエル】だ」
当たり前だけど、私もそうだけどフィンも呆然となってしまって、アルバロは頭を下げてお久しぶりですって挨拶してるわ。
「ま、【魔法の神エラウェラリエル】様ぁ!? なんでサーラと知り合い……っていうか、なんで神様を呼びつけられるのよ!」
え? あれ? なんでサーラが呆れた顔しているの?
「マルボロ王国の王女ララノア、いえ次期女王。 サーラは、いえ、サハラさんは私の旦那様です。 旦那様の呼び出しならいつでも応じますよ」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
うわやだ、変な声で叫んじゃった。
「ちょっと待ってください。 サーラは代行者アリエル様の力を借りて強くなっているんじゃないんですか!?」
ちょ、ちょっと、そのなんか可哀想な子を見るような顔でサーラが見てくるんですけど……
よく見るとこの場にいるほぼ全員だったわ……
「残念だけど、私もサハラさんの妻なのよ?」
……絶句。 という事はサーラはサハラで、代行者アリエル様と【魔法の神エラウェラリエル】様の夫で……
「も、もしかして、あの絵にいたもう1人の真っ赤な髪の女性も……」
「あぁ、俺の3人目の妻だよ」
フィンとアルバロがサーラとアリエルと【魔法の神エラウェラリエル】を何度も見回しているわ。
「という事はこの間僕が会ったサハラさんなんですか!? 世界の守護者の!?」
アルバロが叫んで、サーラは頷いて答えてきたわ。
でも姿は?
「今まで騙すようなことをして悪かった。 神々の勘違いでララが転生者だと聞いて監視させてもらっていたんだ」
『会話中に申し訳ないのですが……』
おっと、とサーラが思い出したように【魔法の神エラウェラリエル】に頼むと2つの巻物をルロスに渡すの。
『それは言語会話と永久化が書かれています。 それで共通語を習得すれば会話の問題は解決しますよ』
【魔法の神エラウェラリエル】が説明すると、ルロスが巻物を早速使ったの。
それを確認して私が話しかけてみると、言葉を理解できているようで頷いてきて、私たちと同じ言葉で返事をしてきたわ。




