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誘拐されたプリンセス

 今日は父様(パパ)と王都にお出掛けする日だよ! 楽しみだなぁ。



「よーしララ、王都に行くぞ。 父様(パパ)から絶対に離れないって約束、できるな?」


「うん、わかったよ父様(パパ)



 馬車に乗って初めて王宮の門をくぐって、私は父様(パパ)と王都に向かったんだ。



「わぁ、たくさん人がいるよ父様(パパ)


「ん、そうだな。 それよりもあまり乗り出していると落っこちるからちゃんと座ってなさい」


「はーい」


 父様(パパ)はそう言ったけど、初めての王都なんだから仕方がないよ。


 それで馬車に乗って王都に出たけれど、どこかで停まって降りる感じがしないの。



父様(パパ)どこに行くの?」


「どこにもいかないぞ? このまま王都を周るだけだ」


「えー、それじゃあつまらないよ。

私馬車から降りて王都を歩きたいよ」


「ダーメだ、ララはこの国の姫なんだ。 悪い奴に狙われたりでもしたらどうするんだ」


「大丈夫だよ。 だって父様(パパ)がいるでしょ?」


「それでもダメだ」


「お願い父様(パパ)


 頭を掻いて父様(パパ)が困った顔をしているけど、こういう時は大抵許してくれる時なんだよね。 えへへ。



「仕方が、ないなぁ。 父様(パパ)から絶対に離れたらダメだよ」


「うん! ありがとう父様(パパ)



 馬車から降りた場所は広場の中央で、父様(パパ)と私が降りたら一斉に大歓声が上がったんだよ。

 父様(パパ)の名前と私の名前も呼ばれてたけど、どうして私がプリンセスってわかったんだろう?



「それはララの頭に王女の証のティアラが乗ってるからだよ」


 へぇ、そうなんだ。 うん、よく見たら誰もつけてないんだね。

 父様(パパ)と手を繋いで歩き出すと、みんな道を開けてくれるんだけどずっと見られていてちょっぴり恥ずかしいな。




 王都には王宮じゃ見たこともないものがたくさんあって、気がついたら父様(パパ)の手を離していろいろ見て回っていたんだ。


 そうしたらあっという間の出来事で、気がついたら誰かに抱きかかえられちゃったよ!

 父様(パパ)を呼びながら必死に暴れたんだけど、どんどんその場から離れてどこかに連れて行かれちゃう。 遠くで父様(パパ)の叫ぶ声が聞こえたけど、それもどんどん遠くなっていくよ!


 どうしよう、ちゃんと父様(パパ)の言うこと聞かなかったから、私が悪い子だからいけないんだ。

 父様(パパ)助けて! 誰か助けて!





 抱きかかえられたままどこかのお家に連れ込まれた私はそこで降ろされて、檻に入れられちゃった。



「こりゃあ大物が手に入ったぜ!」


「丁重に扱えよ、大事な取り引きの道具だからな」


「わかってるっつーの!

それと、コイツはお前さんの証明になるから預かっとくぜ」


「あっ、それ私のティアラだよ。 返して!」


 怖い顔のおじさん達が話しながら、私のティアラを勝手に取ったの。



「ねぇ、なんでこんな酷いことをするの! 父様(パパ)の所へ帰して」


「酷い? お前の親父は俺たちの仲間にもっと酷いことをしているんだぞ」


「嘘よ! 父様(パパ)はこんな酷いことはしないもん!」





 何を言っても笑われるだけで私はからかわれているみたい。

 よぉし、こうなったら何が何でも私1人で逃げ出してみせるんだから!



 しばらくおとなしくしていたら私に興味がなくなったのか何か話し合いを始めたみたい。




火蜥蜴(イフリート)、ねぇ火蜥蜴(イフリート)いるんでしょ?」


 私が攫われた時に咄嗟にドレスに入り込んだ火蜥蜴(イフリート)を呼んだの。



“呼ばれて飛び出て……”


「シーッ、大きな声出さないで」


“あいあいさー、でもよ、この程度の檻なら壊してさっさと逃げちまった方が早いと思うべさ”


「出来るの?」


“もちのろんさぁ”



 そうしたらここの出口をまず探さないといけないよね。 えぇっと、この建物に連れてこられた時にまず扉をくぐって中に入って、そのあと建物に入ってからもう一つ扉を開けてから階段を降りてこの檻に入れられたから、ここは地下ってことだよね?

 だからまず檻を出たらそこの階段を上って扉を開けて、もう一度扉を開けたら外に出れるよね。



「あ! でも檻から出れてもあの人達がいるから出てもすぐに捕まっちゃう」


“大丈夫、俺っちに任せておきなぁ”



 そういうと檻より小さい火蜥蜴(イフリート)が抜け出して、おじさんの姿になったと思ったらあっという間に3人を殴って気絶させちゃった。

 逃げるためとはいえゴメンね。



“さぁ、急いで抜け出るさぁ!”


 檻の扉をガバって開けたらまたトカゲの姿に戻って私の肩に飛び乗ってきたよ。

 よーし、今のうちに逃げなきゃね!



 長いドレスの裾をつかんで持ち上げて急いで階段を駆け上ると扉があるんだけど、手がギリギリ届くぐらいの高さに取っ手があってなかなかうまく回せないよ。



“ララっち急げ! 下にいる奴が目を覚ましたぞ!”


「わかってるよ、だけどドアノブが上手く回せなくて……って、キャア」


 火蜥蜴(イフリート)がドアノブを急に回すから、ちょうどぶら下がる形でグルンと回って扉が開いて転んじゃったよ。

 後ろからは逃げたぞって声が聞こえてきてて、私は急いで立ち上がって外に出る扉を探したら2つもあるの。



“ララっちあっちの扉だ”


 急いで扉を開けると王都の町並みが見えたよ!

 場所はどこかまったくわからないけど、今は走ってここから離れなきゃダメだよね!




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