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【54】9月23日+⑦





「マコトの告白、すごーく、嬉しい」



……え?


ち、ちが!違う!!違うっ!!!


今の、わ、私じゃない!!!


私、そんな事、言わない!!言わないってば!!!


真っ赤になるマコトの見つめる先は、私――じゃなくて、私の後ろ?


慌てて振り向くと、鍵をジャラっと鳴らして目線まで上げている双子の弟が立っている。



「早く鍵して、帰れってさ」



そう言って、鍵を見せ付けながら、体育館に入ってくる。


全く、なかなか帰って来ないと思ったら、正門の横に自転車を放置して、バスケしてマコトと遊んでるし…とククっと笑う。


…すっかり忘れてた。買い物へ行く途中だった。



「姉さん、俺、男から告白されたのって初めて」

「なっ!!!」



光星!嬉しそうに言うな!照れるな!恥らうな!


何よっ!朝は、チクチクとご機嫌斜めだったくせにーーっ!!



「どうしよっか?ここまで来たら、付き合う?付き合ってもいい?」

「ひっ!!!」



ど、ど、どうして、私に訊くの!私は関係無いでしょう!!!!



「う~ん、いっそ、3人で付き合っちゃおうか?」

「…ま、また、私の事、から…かってる…」


「からかってなんか、いません!!」



それほど大きな声じゃなかったけど、体育館に響くマコトの声。


お腹の底から出た、ぐっと重みのある言葉。



「誰も、からかってなんかいません!!!」



真剣な表情に、何も言い返せない。



「オレは、どんな時も、本気です」



マコトは、いつだって本気。



だから、困る。


私の答えは――。



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