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【4】4月16日+③

帰り道。


校門を出て少しした所で、有り得ない話が持ち上がる。


私には、五十鈴、白澤、姫野とこうして4人で歩いている方が既に有り得ないんだけど…。


まぁ、その…、話というのが…。



「マコトくんは、千星ちゃんのどこが好きなの?」



あまりにストレート過ぎる五十鈴の質問。



(な、何て事を聴くのよ~~!)



私の心の叫びなんて、気になんて少しもしてない五十鈴。姫野は照れながらも話し始めたりする。



「それは…、背が高くて…」



(わ、悪かったわね!173cmもある女でっ!!)



「美人だし…」



(び、美人?)



「何より、正義の人です!」



(………)



わ、分かんない…。正義の人…って、何?


一緒に居る白澤が、クククっと笑いたいのを必死に耐えている。


その笑い方、無性にと言うか本能的にと言うか、非常にムカつく~っ!!



「な、何が、可笑しいっ?しらさ――」


「分かるよ!凄~く、分かるよ~~!!マコトく~~ん!!」



私の抗議すら打ち消すほど、感動の言葉を口にする五十鈴。


うん!うん!と何度も頷いて「そうよね~、千星ちゃんって、そうなのよね~」と言っている。



(わ、私って…、正義の人なの…?)



時々、理解に苦しむ行動と思考を持ち合わせている五十鈴だけど…、完全に姫野という男の子と共感している。



「千星さん…、年下はダメ…ですか?」



(は?)



「そ、そんな事無いよ!年齢なんて関係無いよ!」



(五十鈴…?!何勝手に答えてるのよ!)



「じゃあ、背が低い男は、ダメ…とか?」



(だから!背の事は言うな~!!)



「だ、大丈夫!!千星ちゃんは外見だけで人を判断したりしないよ!」



(当たり前でしょう!外見だけで人の何が分かるって言うのよ!)



――って、待って!


どうして、五十鈴が全部、私の代わりに答えてるのよ!!


しかも、千星ちゃんは、こう見えても小さいものとか、可愛いものとか大好きなんだよ~~って話している。


確かに、こんな私でも普通の女子高生なんだから可愛い小物とか好きな訳で…。


だ、だから…、そうじゃなくて!!


何だか、め、眩暈がする。


頭を抱えてくなる。何なのよ、今日は!!


今日のつかさは妙に作為的だし、五十鈴も無駄に必死だし…。


それより、さっきからずっと、笑うのを我慢してるヤツが居て…。


やっぱり、気に入らない!!!


白澤のバカ!!!

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