読書の好きなモブ
ここはどこにでもあるような普通の高校。
今はもう5月。ようやく入学してすぐの
忙しさも減り落ち着いてきた。
入学して1月も過ぎれば大方クラスでの
立ち位置も決まってくる。
教室の後ろで、集まり談笑を楽しむ者。
逆に前に陣取り大声で話す者。
小さくまとまり自分達の趣味を語り合う者。
そうした者たちが多くいる中僕は教室の隅で読書をしていた。当たり前だ。たった1月の付き合いであそこまで関わりを持つことができる方が稀有な存在であろう。
そんなこんなで今日も平凡な日常が過ぎていく。
授業も終わりHRが始まる。
先生からの連絡事項を皆が聞き流し颯爽と帰宅に移る。
まぁ残念ながら僕は部活に所属してもいないし、特別な用事もないので学校の端の方にある
図書室へと向かう。この学校の図書室は
他校と比べ狭く生徒も寄りつかないのだ。
今更だが言っておく僕は別に友達がいないわけでもないしぼっちでもない。クラスメイトとは
話すし関係が悪いわけでもないからな!
ただ最近の若者とは趣味が合わないんだよ。
「こんにちは〜」
司書の先生から声がかかる。
軽く会釈をして僕はいつもの定位置に座るのだ
窓から外が見えるこの席はかなり居心地が良い
外からは運動部の声掛けなどが聞こえ、
遠くからは吹奏楽や軽音楽の楽器の音が
微かに聞こえる。その音を声を聞きながら
今日も読書に勤しむのだ。
…
気づけばすでに最終下校時刻ギリギリ。
急いで荷物をまとめ図書室を後にする。
せかせかと廊下を歩いていると教室からの声が
耳に入ってきた。
「今日は話があって…」
「うん。なにかな」
そんな声が聞こえる実にベタな展開だ。
あまり良くはないのだろうが、まぁ人間だもの
気になってしまう。
「私と付き合ってください!!」
一瞬の沈黙が流れ
「うん。僕でよければ」
と返事が聞こえた。無事成功したようだ。
どういったところが好きみたいなくだりは
聞き逃してしまったのだろうがまぁさして重要でもないだろう。あとは知らん顔で帰路につけば何一つ問題はない。
そうして立ち上がった時に気づいた。
この告白を盗み聞きしていたのが
僕だけでないことに…
ふと右側を見ればアワアワとしながら
頬を赤らめている女子がいた。
学年カラーは自分と同じ赤色。
クラスメイトにはこんな子はいないはずだから
他クラスの子であろうか?
教室の2人が出てきても困るのでさっさと
その場を後にする。
昇降口につき外履きに履き替え帰宅しようと
した瞬間背中に大きな衝撃が走る。
「ぐっふォ」
変な声が出た。
衝撃の正体は案の定さっきの女子。
「あいてて…ってそうだ!あの!」
「えと、少しお茶しませんか?」
「へ?あ、はい」
しまった。はいと返してしまった。
テンプレ通りだろうきっと。
この後、僕は面倒に巻き込まれるのだろうな。
初めての作品なので読みづらいだろうしつまらないだろうけどなんとなく日常系の話を作りたくなったので始めました。
主人公はモブです。主人公だけど作品内ではモブです。
モブなんですけど友人Aくらいの立ち位置になります。
趣味は読書。ゲームもするけど下手くそです。




