1-7章 天地崩壊
ガシャン!!!!
「うわーーーーー!!!」
「ひやああああああああああ!!!!」
人が窓ガラスを突き破って飛び込んできた!
「いたた…。お?ごめんね!2人とも怪我はない?」
「あわわわわわ…」
「私たちは怪我はありません…あ、あなたこそ…」
見るだけでも頭部、腹部、脚部からの多量出血に加えて窓ガラスの傷が全身にある。
「私は大丈夫」
「え?」
彼女の傷はみるみる間に塞がっていき完全になくなった。
「ここは…?」
そういえば…
柔らかい黄色の長い髪
白のワンピース、緑の瞳
すんすん
「どうしたの?」
いい匂い
間違いない
「ライフ?」
「ライフだよ」
え
「ライフ!私だよ!美雪!」
「…?
ごめんなさい覚えてないわ」
???????
頭の中が真っ白になった
「大きな音がしたけどどうしたわーーーー!!!」
「すみません」
「もう!今忙しいのにぃ!話は後で聞く!行っといで!モンスターの群れ討伐!」
「はい」
ライフは立ち上がり討伐に行こうとする。
「あ、あの…」
「?」
「あ、…そ、その…討伐って………」
「この季節になるとモンスターが襲来してくるの。それを撃退するために戦える人は戦ってるの。2人も来る?」
「あ……はい…。美雪さん…美雪さん?」
「ん?…ごめん。私たちも行こう。支度しよっか」
「じゃあ準備しますね」
「分かった。下で待ってるね」
ライフは階段を降りていく。
ーーーーーーーーーーー
ー村の前の草原ー
「到着!」
目の前ではモンスターの群れが村人と戦っている
「これを倒せばいいんですか?」
「うん」
「少しだけ時間をください」
「え?」
結月の本が開き光り出す
初心者にも魔力が集まっていくのが分かる
「????????」
「あ、ライフぅ?????????」
ナナカも一瞬状況が把握できなかったみたいだ
「何!?この魔力?何しようとしてるの!?」
ファルも勘づいた
「皆の衆!!!!!避難!避難!」
村長も叫ぶ
「なにするんだ…?」「やばいやばい…」「逃げろ!」
口々に言う
村人は村の中へ避難する
ライフ、ナナカ、ファルは結月の後ろへ…
襲いくる大群
「完成しました」
結月が紫の光に包まれる
結月の目が光る
「『オールデリート』」
辺りが紫の光に包まれる
「なにこれ!?」
「大丈夫。落ち着いて」
慌てる美雪の手をライフが握る
「私が護るから」
きゅーーーーーん!
かっこいい!私も言ってみたいぃぃぃ!!!!
でもそれどころじゃない!
「え?え?」
天は割れ大地は揺れ出す
モンスターの群れは粒子になって消えていく
……
しばらくして光が収まった
「あわわわわ」
結月はそこに立ち尽くしている
「……か、身体が動かな…」
「はい」
「あれ…」
ライフが結月の身体に触ると動けるようになった
「今のは…」
「魔力切れだね。私の魔力をちょっと分け与えておいたからもう大丈夫だよ」
「ありがとうございます…」
「それにしても…」
目の前は更地になっている。
モンスターの影一つ見当たらない。
「派手にやったね…」
「す、すみません…」
「あ、いや気にしないで…うん。
そうだ!ライフどこに行ってたの?」
「ごめんなさい。コロンさんのとこの窓ガラス割りました」
「おい」
「じゃあ…帰ろっか」
「そうだね」
5人は村へと歩き出す