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プロローグ

もうすぐ、結婚しなきゃならない。


何で…?恋愛なんてしたことないのに!彼氏だって、いないのよ!

いや、恋愛したことなかったら、彼氏もいるわけないわよ。

何で、15歳までに結婚とか言う法律つくちゃったのかしら。お父様とお母様に、好きな人がいるなんて嘘いつまでついていられるか分からないし。そもそも私自身、結婚したいとは思わないのよ。恋愛感情ってのはピンと来ないし、結婚する意味が分からないし、したって幸せになれる訳じゃないし、今の時代一人でもどうにでも生きていけるのよ。

職業だって、魔道士とか冒険者とか…

私、冒険者になりたいな。剣術極めようかな?いやでも、ぬいぐるみ好きだから、ぬいぐるみを造る、縫い士になろうかな。うん。それがいいのです。

でもそんな夢は叶いっこないのよ…


「だぁー!もう!どうなってんのよ!私は、ぬいぐるみ達さえいれば十分なのに!!彼氏なんていらないのに!」


「サラク様?どうかなさいましたか?何かを叩く音が聞こえたような気がしましたが…」


「な、何でもないのよ!ただ、えーと…ただ、結婚について悩んでたのよ!」


「そうですか!サラク様も、もうすぐ15歳ですものね!結婚について、好い人を選ぶのをお勧めしますわ。失礼しました。」


ドア越しに、冥土がそう言って去っていった。

ええ、結婚について悩んでいるのよ。結婚する相手が見つからないの。何て言っても、好きな人すらいないんだもの。



私は、サラク・フィランセ・イーベル。代々、王家に仕えるイーベル家の次女。お姉様は、スイル。上品で、気高く、誰もが尊敬するお姉様。同じく代々王家に仕える、アソード家に嫁いだの。相思相愛だそうなの。が、羨ましくもなんともないと言うのが、本当のところ。スイル姉様には、欠点があるの。普通じゃあ気付けないくらいのもの。それは、特技。相手の目を見つめるだけで、相手の何でもわかってしまうの。秘密にしていることや、その他もろもろぜーんぶ!お陰で、私に好きな人がいないことや、結婚に興味がないことも全部知っているの。でも、常識は普通にあるらしく、決してその事を両親の前では口にしないの。そこは、とてもありがたいのよね。

お姉様の話をしているんじゃなくて!

私は、ぬいぐるみが大好きなの。私の広い部屋の半分は埋まるほどのぬいぐるみを持っているの。でも、自分で言うのもなんだけど、きちんと整頓しているから、床は全部見えているわ。

ぬいぐるみは、布屋さんでたくさん売られているから、お小遣いで買いに行ったり、お父様におねだりして、勝手もらうの。


おねだりと聞くと、子供だなぁ。って思うかもしれないけど、私は、15歳はまだ子供でいいと思うの。15歳で成人は早くないかしら?


誰か、本当のことを話せる、友達がほしいってものね。



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