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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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沈む

作者: C'lore

君は死んだ。

僕が殺した。


君が嫌いだったわけじゃない。

殺したかったわけでもない。

ただ、とても辛そうな顔をしていた。

だから殺したんだと思う。


どうして、そんな顔をするんだ?

──それはね、とても悲しいからだよ

どうして、そんなに悲しいんだ?

──辛いことがあったから

なにが、そんなに辛かった?

──それはね、君が──

ここから先は覚えていない。

思い出そうにも、君は死んだ。

死んでしまったなら、もういいか。

思い出す必要はない。


今日は肌寒い。

少しは腐りにくいだろうか。

僕の身体も冷え切っている。

だけど、温もりに包まれている。

ああ、君の身体か。


君の声が聞こえる。

幻聴なのはわかっている。

死者は喋らない。

だけど、返事を返してみる。

君には聞こえてないようだ。


君の身体は血に濡れている。

僕の身体も血に濡れている。

君の手には血濡れのナイフ。

ナイフ?

なぜ?

僕の手にはナイフが無かった。

僕の意識はそこで消えた。


──それはね、君が死んだからだよ



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