表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Hate or Fate?  作者: たきかわ由里
67/232

19-12


 ちょこちょこ休憩時間で顔合わせたけど、殆ど直接話してないんだよな。話しかけても、秒で会話終わるし。全然会話になってないし。

「あいつなぁ。人見知りなんだよ」

「は?」

「めちゃくちゃ人見知り。慣れるまで時間かかるもんだと思って、待っててやってくれないか」

 人見知りって。ファンサービスを重んじるヴィジュアル系がそこまで人見知りって、それ結構キツいんじゃねぇのか?

「そんな人見知りで、写メ会とか握手会とかどうしてんだ」

「そういう場面は切り替えがきくみたいだよ。ファンサービスの評判はいい」

「それも凄いな」

「人見知りな分、相手を気遣えるんだろうな。礼華は優しい、ってよく聞く」

「なるほど…」

 それはそれで納得だ。じゃあ、嫌われてるわけじゃないらしいな。ただ、あんまりぐいぐい距離詰めるのは良くなさそうだ。聞いといて良かった。

 そうか、チェキ会…握手会…。それ、俺もやるんだよな、そう言えば。

「チェキ会ってどんな感じなんだ」

 握手会、サイン会は想像がつく。俺が本間さんにハマったのは、ガキの頃に行ったインストアイベントだった。親父もジャパメタが好きで、俺はメタルを聴いて育った。それでドラムに興味を持って、初めて接したドラマーが本間さんだ。あの時の大きな手は忘れない。

 でも、チェキ会は経験がない。

「一人ずつ来てもらって、一緒にチェキ撮って、握手するって流れだよ」

「ふーん」

「それを…そうだな、一回2時間はかかるかな」

「は? 2時間!?」

「ああ。スムーズに行って、大体それくらい…いや、もうちょいかかるか」

 2時間もチェキ撮って握手してチェキ撮って握手するわけか? マジか。

「そのチェキってどんな感じで撮るんだ?」

「よっぽど無茶じゃない限り、その子のリクエストで」

「無茶ってのは」

「キスしてくれとかお姫様抱っこしてくれとかはNG」

「だよな」

 それはほんと勘弁して欲しい。常識的な範囲内ってことだな。

「ポーズお任せ、ならちょっと肩抱いてあげるとか。割とリクエストされるのはハートだって言ってたな、綺悧は」

 知らん女の子の肩抱くのか。えらいこっちゃな。ホストだな、殆ど。

「すげぇな。で、ハートって何だ」

「こういう…」

 宵闇は右手の親指を伸ばし、人差し指を半端に曲げる。残りの指は握り込む。

「お前はこれ、左手で作って」

「こうか?」

 言われるまま、俺もそれを真似してみる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ