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「あー? どこが!」
「もう、会話が完全に付き合ってるね」
「付き合ってねーし」
「はいはーい」
適当な返事をして、持参してきたドライヤーをバッグから引っ張り出し、リュウトくんは髪を乾かし始める。
「帰りに手羽先ね。俺、場所わかってるから連れてってあげるよ」
「お…おう」
「彼氏喜ぶねぇ」
「彼氏やめろって」
俺の反応を面白がってるだけだな、リュウトくん。何か不敵に笑ってるぞ。ほっといてシャワー浴びて来よう。
「どんなヤツなの、宵闇くんって」
「どんな?」
バッグから下着を探しながら、ちょっと考える。
「ワンマンでチャラいクールなヤツかと思ったら、結構熱いベーシスト、ってとこかな」
まとめるならこんなとこだろう。
「ギャップ萌えってヤツだ」
「萌え!? ないわ、マジで」
あいつのどこに萌えるってんだよ。いかにリュウトくんと言えどこれは付き合い切れねぇ。
ベッドに置かれてる寝間着を取って風呂に向かう。明日に備えてとにかく早く寝て、今日の疲れはとっとかないとな。





