序章
とあるところに学校があった。
その学校は全てが完璧な人たちが集まっていた。普通の人が入学できないどころか見つけることもできない学校だった。 と、言う噂が流れていた。そこで両親たちは、何としてでも自分の子供をその学校に入れさそうとしていた。たくさんの家族が入れさせたっがっていた。だが、誰も入れたことはなかった。
Ⅰ 少年
ガチャ
あるマンションの一つの部屋から扉が開く音がした。その部屋からは、一人の少年が出てきた。少年は、鍵をしめ、学校へ行った。
少年の名は 唯翔 (ゆいと)
唯翔は住宅街を通る。
そのとき声が聞こえた。唯翔はその声が嫌いだ。
「ほら、あの子」
「あらほんと」
「この街から出ってほしいわ」
「そうねぇ、私の視界に入らないでほしいわ」
「そうよねぇ、あの子は・・・・」
「ちょっと!それ以上は禁句よ」
何もしていないのに悪者に仕立て上げられる。だから嫌いなんだ。そこで唯翔は住宅街の曲がり角に森がある所から学校に向かうのだ。唯翔は忍者のように木から木へと飛び越えて通学していた。
そこでふと学校が見えた。唯翔は一瞬だったので気に留め無かった。
唯翔は学校でも騒がれ恐れられる。先生から、生徒からも。
「あいつまだいるぜー」
「早く出ってくれねーかなー」
「先生も怖がってるしさー丁度いいんじゃね?」
「校長、早くあいつを退学にしてください。あいつは危険です。」
「したいのはやまやまなんだが怖くてな。どうなるかわからんしな」
校長は怒り気味で教頭に意見した。唯翔は皆にとって恐怖そのもの。
ダダァァァァーーーーーー
生徒がすごい勢いで食堂に駆けて行った。
そうもう昼休み。時間がたつのは早い。唯翔は屋上で御飯を食べていた。ちなみに御飯は手作りおにぎりである。屋上はいい。生徒や先生の声を聞かなくて済む。それに風が気持ち良いし全てが見渡せる。
「はやく終らねーかな」
もうすぐで昼休みが終ろうとしていた。
♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪
チャイムがなった。唯翔は教室へ戻り、席に座ったそれからは窓の外をずっと見ていた。ずっと ずっと。
♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪
やっと学校が終わった。唯翔は授業が終わったらカバンを持ってすぐに帰る。
「はぁーやっと終わった。はやく出よ」
唯翔は森までゆったりと歩いた。木から木へと飛び越えて帰宅していたが今日の森はおかしいことに気づいた。
「死んでる動物が居る。いつもなら何もない殺風景の森なのに。暇だし調べるか」
唯翔は好奇心に溢れていた。
「あっち探すか」
唯翔は動物がいそうなところを手当たり次第、調べに行った。
「全くいないなあ。もっと奥の方まで行くか」
すると帰宅中の森の道とは段違いに動物が死んでいた。とても残酷に。唯翔は呆気に取られていた。地面は血の海。森の木々はレッドカーテン。
「これは異常だ」
唯翔はこれをやった犯人は誰か突き止めたい。そう思った。そしてもっと森の奥へ行くと人影が見えた。あいつだ と思い追いかけた。
カサカサ
葉が風で揺れた。唯翔は人陰を追っている最中、何かが来るのを感じて立ち止まった。その瞬間正面から黒い陰がたくさん向かって来た。唯翔が追っていた人影とは違っていた。
「!」
黒い影は音も無く、唯翔を囲んだ。その陰ははっきりとした形が見えてきた。それは唯翔と同い年ぐらいの男女だった。現れた男女は目にも止まらない速さで攻撃をして来た。唯翔は頭で考えられないほど混乱状態にあったが、すぐ我に返った唯翔は一言つぶやいた。
「殺しちゃえばいいんだ」
* * *
唯翔は今混状態だった。
どうする⁉どうするんだ俺⁉
唯翔は真っ白だった頭の中に一つの言葉が浮かんだ。
殺す
そして我に返って解決方法が思いついた。
「殺しちゃえばいいんだ」
あーあ簡単なことだった。
殺せば何もしてこない。何も言わない。そう思ったら意識がプツンと切れた。
一方相手は油断していた。
か弱そうな奴。動揺しいてる。これならすぐ帰れる。終わらせられる。
「・・・ッ」
襲って来た。仲間が一人また一人再起不能にされていく。追って来た‼逃げなければ殺される。殺させる殺される殺される殺される必死に逃げて逃げてにげて・・・・。
* * *
それを見ている者がいた。そいつはただ唯翔をみつめていた。
ギィロ
唯翔がそれに気づいたのか襲いかかる。だが、寸前で止まった。バタりと倒れてしまった。唯翔を見ていた男は一言こぼした。そして、唯翔を抱えてある建物に入って行った。その建物は朝に唯翔が見たものだった。
「おもしろいもん手に入った」
* * *
あいつら何やってんだよ面倒かけさせんなよ。たくっ。早とちりもいいとこだぜ。あっ、いやがった。
「おい‼お前ら・・・・・」
なんだよこれあいつがやったのか。あいつはたしか・・・。おっと。
ドタ
あーあ、切れたな。やっぱりこいつは・・・。まーいいか。結果的に
おもしろいもん手に入った
ことだし。よし、帰るか。