紅魔館のメイド
「なんだったんだまったく」
朔は一人長い廊下を歩いていた、その腰には刀がある。
「とりあえず今日は帰りなさい」
とパチュリーに言われてとりあえず帰ることにした朔、フラフラしてるが。
「しっかしでかい屋敷だな」
もうずーと歩いているがまだまだ廊下は続いている。途中地下への階段があったくらいで他には何もない。
「・・・そういえばどうやって帰るんだ、歩いたら何時間かかるんだよ」
はぁー、と朔は大きくため息をつく。
フォン! と何かが顔の横を通りすぎた。
「・・・は?」
頬が急激に熱くなり激痛が襲う。
「っああ!」
「擦り傷でそんなに叫ばないでください」
先ほどまで誰もいなかった廊下にはメイドさんがいた。。
青と白を基調としたメイド服であり、頭にもカチューシャ(ホワイトブリム)を付け、裾の長さは膝上で脚を大きく露出している。銀髪のボブに両方のもみあげ辺りから、先端に緑色のリボンをつけた三つ編みを結っている。
そしてその眼は赤く染まっていて、腰には銀色の懐中時計を下げていた。
「なん、だよおい!」
痛みに耐えながら朔は叫ぶ。とはいえまともな返答など期待はしていない。
「私は十六夜咲夜、ここ紅魔館のメイド長です」
「・・・は? いや名前とか聞いてないんだが」
「え?」
「え?」
「・・・死んでもらいます」
「会話をしろぉぉ!?」
突然ナイフが飛んできたのを朔は本当にほとんど反射で避ける。
「よく避けますね」
「ちくしょう!」
朔は叫びながら咲夜と名乗った少女に全力疾走する、ナイフを投げられる前に止められばなんとかなると思ったからだ。
「いざ」
咲夜は腰に下げている懐中時計を持ち、
「『私の世界』へ!」
そして、大量のナイフが咲夜の目の前に現れる。
「っな!?」
それらナイフは全て朔の方へと飛んでくる。
「ったれ!」
朔は横へ大きく飛ぶ、ナイフはさっき朔がいたところを通り抜けていく。
「あっぶねー」
「では今度は」
またもやナイフが現れた。今度は廊下を埋め尽くすように。
「無理だろ!」
「もう一つおまけ」
さらに後ろにも同じようにナイフが現れる
「さあ、全部弾いてみなさい!」
「やけくそだこんのやろう!」
朔は刀を鞘から引き抜き構える。ナイフが飛んでくるのを叩き落とそうとして、諦めた。
「っだぁぁぁ!!」
代わりに屈んで頭を手で守りながら全力で咲夜へと走る。
「無茶な!」
ナイフの幾つかは朔の上を通り過ぎ、何本ものナイフが手足に当たり、血が服に滲む。
それでも、走る
「んのぉ!」
「っ!」
咲夜は後ろに飛びながら叫ぶ。
「貴方に私は捕まえられません!」
そう言い放った瞬間、世界が白黒に染まった。
「だらっしゃい!」
「なっ!?」
しかし朔は叫びながら刀を振るう。それを咲夜はギリギリのところで避ける
「なんで、止まらない!」
ナイフを取り出し投げつける、だが一直線に飛ぶだけのナイフは簡単に避けられ、朔は咲夜の手を掴み取る。世界に色が戻った。
「わぁぁぁぁぁ!!」
朔は何かを吹っ切るように叫びながら真上から刀を振るった。刀は簡単に咲夜を一刀両断に、
しなかった。
「・・・あれ?」
確かに刀は振るわれた、のにも関わらず咲夜には傷一つない。
「・・・あれ?」
驚いたのは咲夜も同じようで不思議そうな顔をしている。
そこまでが、限界だった。
朔は刀を落とし、力なくその場に倒れこんだ。




