恋愛相談 三
二ノ宮帝。それは恨むべき相手。興味が無いことにはとことん興味が無い。いや、そうとは意識していないんだろうな。
そして、私は彼がどういう人間なのかということを今思い出した。
「……かなきゃ」
「え?」
眼の前にいるすず先輩はかなり困惑しています。そうだよね。だって、すず先輩はきっとあの人の本質について知らないもの。あの人は正真正銘の意味不明野郎だからな!
「なんで忘れてたんだろ、アイツは、最低の野郎だったってこと! 早く行かなきゃ」
「ちょっと待って。何? 何があったの」
すず先輩、ごめんなさい。今すぐ行かなきゃならないの。でないと、お兄ちゃんが……お兄ちゃんが。
邪魔しないでください、すず先輩!
「落ち着いて。そのメールどうしたの?」
持っていた携帯電話を奪い取られる。見るな、見るなよ。そんな画像。私は油断していたのがいけないんだから。
そうだよね。私を好きになるってことは二ノ宮帝が興味を示すものは私の大好きなお兄ちゃん。いや、兄弟なんだからこれくらいは当たり前だけど、あの人にとってはそうじゃなかったんだよ。今更思い出してもダメだったんだよね。あの人は興味を持った人の、大切な人の人生を台無しにするんだから。
「ねぇ、この人、誰?」
すず先輩は知らないんだよね、きっと。
「お兄ちゃん。この場所はわからないけど」
嫌だよ。お兄ちゃん、お兄ちゃん。私のこと一人にしないでよ。まだ私は何だったけ。分かんないけどずっとお兄ちゃんと居たいの。
「ミルちゃん落ち着いて。とりあえず、この場所に行こう」
「……はい」
なんだか、普通に恋愛相談しようと思っていたのに。すず先輩には悪いことになっちゃったな。
というよりもすず先輩はこの場所がわかったのかな。私まだわかっていないのですが。
「ここ、私にしかわかりませんよ。ミルちゃん、帝のこと教えてくれないかな。移動しながら」
そうだよね。すず先輩も元カノだったら知っておいたほうがいいよね。同じ帝を憎む相手として。




