終止符
第37章 終止符
この世界に来たのは偶然じゃなかった。
ハルがアテナと一緒に行動し、力を持ち、ベラエルと接触したのもすべてがガヴァエルの手の中だった。
そして、故郷を捨てたのも。
すべてガヴァエルの計算だった。
「お前は、死にたいのか?行きたいのか?」
「どっちだ」
その問いにガヴァエルは答えた。
「わから...ない...」
それを聞いたハルはベラエルに頼まれたことを守るつもりでいた。
「俺はベラエルから、お前を天使に戻せって言われている」
「だからこれは俺の都合だ、お前にはまだ生きてもらう」
ハルはベラエルから言われたことをガヴァエルに言った。
「まぁ、話してみろよお前の本音を」
「『アテナ』」
『....ハル様、よろしいのですか?』
ハルはアテナに言った。
「ああ、俺の判断だ」
『分かりました」
それはスキルの行使だった。
「スキル:天使召喚 熾天ベラエル」
『天使召喚を使用。召喚天使ベラエル』
黄色の巨大な魔法陣からゆっくりと姿を現した。
白い翼に黒い髪に黒い目、
それは紛れもない天使ベラエルだった。
それを見たガヴァエルはすぐさま抱き着いた。
その姿はもう普通の天使になっていた。
「ベラエル!!」
ベラエルはガヴァエルをなだめるように笑いながら頭を撫でた。
「ガヴァエル、上から見てたよ。僕らは天使でしょ?人様の話はしっかり聞きなよ」
その優しく囁くベラエルの声にガヴァエルは大泣きだった。
それを見ていたハルも、これが本当に悪魔の腹を引きちぎって殺した魔物なのかと目を疑っていた。
「ガヴァエルはどうしたい?」
「生きたい?」
ハルからも受けたその問いにガヴァエルは即答した。
「あなたと一緒ならどこへでも、」
その一言で答えが出た。
そしてベラエルが言った。
「ハル君僕たちは君の中で眠ることにするよ」
それはガヴァエル共々、ハルの《天使召喚》の中で眠り、必要になったら出てきて共闘することになった。仲間になったのだ。
「わかったよ、先祖様....」
ハルのその言葉にニコニコと笑いながらベラエルは受け取った。
「ありがとうハル君」
「じゃあお願いするよ」
その言葉の後ハルは、魔法陣を展開した。
「スキル:天使封入」
『天使封入を使用。封入天使、熾天ベラエル、天宰ガヴァエル』
魔法陣に入っていく2人はとても幸せそうで、すべてが本当に終わって安堵した表情だった。
(ふう、なんとか終わったな)
まだ戦いは終わってはいない。
始ったばかりだった、ハルは転生者として戦い続けなければならない。




