進化後の力
第31章 進化後の力
目を覚まし、声がガヴァエルだと知ったハルはガヴァエルを元の天使に戻すことを決めた。
ハルは夢の中でベラエルと約束を交わしていた。
「ハル君」
「あなたは?」
「私はベラエルだよ」
「ベラエル、セツナさんですか?僕はあなたの子孫です!」
「それは良かった。ハル君ガヴァエルを頼んだ。
そして君は進化したことによりこの世界と現世をつなぐ転移結界を使えるようになった」
「いつでも行き来できるようにしてある、向こうのお友達にもあっておいで」
ハルはそのことを思い出しながら、大聖堂を後にした。
家に帰ると、ハルの帰りを待つミアとイリス、ゼオンがいた。
「ハル!いままでどこに行ってたの!心配したよ」
一番に駆け寄って来たのはミアだった。
それに続いて後ろにイリスとゼオンがやって来た
「何してたんだよハル、クリムゾン・ストームの後すぐに一人でどっか行きやがって」
ゼオンも慌てた様子で聞いてきた。
「ごめん、少し出かけてたんだ。ちょっと部屋で休ませてくれ」
覇気のない声に3人は心配そうに部屋に行くハルを見つめながら、無言で見送った。
部屋についたハルは自分の進化後について学んでいた。
「『アテナ』」
ハルはアテナを呼び出した。
『はい、ハル様。お呼びでしょうか』
ハルは進化後何が変わったのかをアテナに聞いた。
「俺は何が変わった?」
『はい。まずハル様は転生者から、神体継承者に進化し私は管理者から世界叡智ノ神に進化しました』
『またハル様は天使ベラエルのスキル
究極神位スキル(アルティメットエクストラスキル)《熾天創生》(ジェネシス)を獲得しています』
「なんだそれ、ステータスオープン」
そう言いステータスを開くとそこには言葉を失うものばかりだった。
まず、???の欄が《熾天創生》(ジェネシス)になり、
そして、ステータスの数値が∞表記になっている。
「∞ってどういうことだ...?」
「しかも、全部変わっているし追加スキルが知らないものばかりだ全部エクストラ級.....」
ハルはエクストラ級のスキルを獲得し、またステータスの数値がすべて∞になったことにより、
自分の限界を突破した力を出せることまで知った。
「これでゼルガを倒せるのか?俺は」
「戦い方もわからなかった俺は、この力を持ってしてゼルガを討ち取ることはできるのか?」
そのような心配ごとをしているハルにアテナが言葉を入れた。
『お言葉ですが、心配には及びません。ハル様はゼルガ・アークレイドよりすでに天と地ほど力の差があります』
『またハル様は人間の最終進化段階の神体継承者になっているので、天使と同等かそれ以上の力を発揮します。
マギアブレードの効果は魔力を込めずとも剣先が触れるだけでその者は消滅します』
ハルは自分が進化してマギアブレードやそれ以外のスキルもすべてグレードがアップしていることを感じた。
ハルは部屋を出てミア達に顔を出した。だが、そこにはミアしかいなかった。
「あれ?2人は?」
「帰っちゃったわよ、ハルが心配だけどこんな時間だからって」
「そうか、帰ったか」
ハルは進化したことをまだ誰にも言っていない。このことを話すかどうかを迷っていた。
自分が人間じゃない力を持っているのは、転生してきた時に分かりきっていた。
だがハルは、この力を他人に言って、見せて怖がられるのを恐れた
不安そうな顔をしているハルを見たミアはすぐに気づいた。
「何か悩んでる?らしくないわね」
それを聞いたハルは、はっとした。
ハルはミアに聞いた。
「もし、自分でも恐れるほどの力を持ったらミアはどう感じる?」
ミアはハルのほうをジッと見つめ間を置いて言った。
「そんなの怖がる必要ないじゃない、人にどう見られるかなんて関係ないわ」
「私は私だし、ハルはハルよ」
ミアの性格的にそう思うのが自然だろう。
だがハルに欲しかったのは励ましでも、慰めでもない
自分を見失わないような言葉だった。
(そうだ、俺は俺だ。俺は転生者なんだ、やらなきゃやられる!)
「ミアありがとう。おかげで全部解決したよ」
ハルは自然とミアに抱き着いていた。
「ちょ、ちょっとハル!?なにしてるのよ!」
ミアは恥ずかしそうに赤面する。
「こうしたら安心するかなって本能に従ったんだよ」
(ハルの体大きくて温かい...)
ミアは恥ずかしながら、その小さい体でハルに抱き着き返した。
ミアも心地よかったのだろう、その時間が一瞬だったが、とても長く感じた。




