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魔導剣士ゼルガ・アークレイド

第25章 クリムゾン・ストーム編:魔導剣士ゼルガ・アークレイド


上から聞こえた声にハルだけが振り向いた。

その者の声は聴いているだけで気を失いそうだった。

ミア達はそれを本能的に理解していた。


「誰だ!」


ハルが視線を上に向けると、白い髪に紫色をした目、全身に黒をまとい、背中には大剣を背負っている。


男は笑いながら名前を言った。

「我が名はゼルガ・アークレイド。魔導剣士にして魔天使ガヴァエルの配下の者だ」


(魔天使ガヴァエル...謎の多い存在の配下が何でこんなところに?)

ハルの心を読んでいるかのように、ゼルガが言った。


「何故俺がここにいるのか気になるだろう?」

「俺がこのクリムゾン・ストームを動かしていた」


やはりガルーシャの読みは当たっていた。

しかし、ゼルガがガヴァエルの手下とは言っていなかった。


「お前はガヴァエルの配下じゃなかったはずだ。どういう経緯で、ガヴァエルの配下に下った?」

ハルはガルーシャの調査とは違いがあったことを確かめるためにゼルガに聞いた。


「ふむ、やはりそうなっていたか。だが、貴様に言う必要などない」

「だが、『転生者』貴様自分が何者か知りたいだろう?」


ゼルガはハルに対して転生者のことを聞いてきた。ハルはこれに乗らないはずもなく

「お前はどこまで知っている!」


「くくく...やはりな、お前は自分のことを何もわかっていない。その力がどのようなものかをな」


(こいつ、本当に何者なんだ。こっちとは話をする気はないみたいだし...攻撃してみるか?)


ハルはゼルガをここでどのように対処するかを考えていた。真向勝負のつもりだ。

無視することなんて絶対にできない。

ハルはここで仕留めきれなくても良いと思い、ゼルガに攻撃を仕掛けた。


ハルがゼルガの居る空中まで斬りかかった。その速さは言うまでもない。

だが、ゼルガはそれを余裕で受けた。


「ほう」

ゼルガは意味深に一言言ってハルをいなした


「くっ...」

ハルは地面まで飛ばされたが着地と同時にもう一度ゼルガに飛び込んだ。

ゼルガの大剣はクリムゾン・ストームで受けた重さよりも何十倍にもハルの剣は重かった。


ゼルガの大剣は両手で持つような大きさなのに、片手で持っているそれでいて、ハルの速度にも追いついてくる。


(くっそ...なんだこいつ剣が重いし、攻撃がまるで入ってない...マギアブレードは魔物と魔族にしか効かない....詰みか?)


「どうした?転生者とは言うがそこまで強くはないのか?期待外れだったか」


「待てよ、慌てるなって。お前の強さを試してたんだよ、俺の遊び相手になるかどうか、ってな」

ハルはゼルガを挑発して、攻撃を誘っていた。だが、

ハルには少し焦りが見えていた。


(こいつは強い...速度で叶わない分、何か別の手で攻撃を当てないと...)


「そうか...俺を試すか、俺も舐められたものだな」


ゼルガは今まで宙に浮いていた体を地面に下ろし地に足をゆっくりと着けた

「今日のところは見逃してやる。だが、自分のその力を理解しておくべきだ」


「次はお前を全力で殺しに行く、ガヴァエルの復活を待たずともな」

「残りの魔物はまあいい俺の目的はお前だったしな」


そう言い残しゼルガは一瞬にして姿を消した。

(本当に何だったんだ、あいつは....)


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