表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/31

転生

はじめまして。

この作品は、初めて書いた小説です。


拙い部分も多いと思いますが、

異世界転生という世界を楽しみながら書いています。


暖かい目で見ていただけたら嬉しいです。

第1章:転生

「――ずっと待ってるからね」

耳の奥で、誰かの声が響いた。


柔らかく、けれどどこか淋しそうな声。


目を開けると、朝の光がカーテンの隙間から差し込み、

部屋の空気を淡く照らしていた。


「ん……なんだ、今の……夢か?」

ぼんやりと呟いた瞬間、現実に引き戻される。


「早く起きなさい!遅刻するよー!」

キッチンから母の声。


時計を見ると、まだ8時前。余裕だと思い廊下に出た矢先


ドタドタドタドターッ!


「お兄ちゃんどいてーーー!! 遅刻する!」

勢いよく飛び出してきたのは妹のアヤ。

髪を結びながら、家の中を全力疾走している。


「何してんだ?お前」


「今日、委員会で始業式の手伝いがあるの!行ってきます!」

そう言い残し、靴を突っかけて玄関を飛び出していった。


……朝から全力疾走って、どんなテンションだよ。

思わず呆けてしまう。


学校のチャイムが鳴る。

少しぬるい風が頬を撫でる中、俺は教室に入った。


「お!来たなー!ハル!」

朝から元気すぎる声が脳に突き刺さる。幼馴染のルイだ。


「朝からうるさいなぁ……お前の声、直接脳に響くんだよ」


「ははっ、相変わらずだな!」


そこへ、クラスの人気者ミキが満面の笑顔で近づいてくる。

「あっ、おはよう!ハル君!」


「ん、おはよ」

けだるそうに返事をして席に着く。今日は二学期の始まり。


(どうせ退屈な始業式だけだろ)

そう思っていた。


「はい、じゃあ始業式やるから体育館行くぞー」

先生の声で、ぞろぞろと生徒たちが体育館へ移動する。


開始まで時間がある。

俺はトイレに行くふりをして、少しサボろうと画策した。


「先生、トイレ行ってきます」


「おう、すぐ戻れよ」


体育館を抜け、階段を登り屋上に行こうとしたその時


ガンッ!


「!?」


足元の感覚が抜けた。転がっていたからのペットボトルを踏みつけ、

身体が大きく宙に投げ出される。


スローモーションのように天井が回転し、硬いコンクリートの階段が眼前に迫る。


(あ、これ.....)


ドガッ!


鈍い衝撃と共に、視界が真っ赤に染まった。痛みすら感じる間もなく、

深く暗い闇の中へと吸い込まれていくような感覚だった。


そしてなぜか意識が遠のいていく中、

姿が見えた、それは人の形をしている何か、


「翼....?だれ...だ....」

そして完全に気を失った。


「……兄ちゃん!おい、兄ちゃん!」

耳に届く声で目を開ける。


「あ、あれ……俺、何してたんだ?」

「は?」


視界に飛び込んできたのは、ありえない光景だった。

耳の長いエルフ、毛並みの美しい獣人、亜人たちが行き交う街。

石畳の道にものすごく大きい荷物を引いている馬車、異国の匂い、遠くで響く鐘の音。


「な、なぁ……ここってどこだ……?」


俺を起こしてくれたのは、ガタイのいい狼のような獣人だった。

「どこって、ここはイグロス王国の王都だぜ」

「そんなことも忘れちまってたのかよ。大丈夫か?」


そしてこの時、俺はまだ知らなかった。

自分が、この世界で”どれだけ重要な存在”だということを。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ