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第46話 最用の秘密

「で?何なんだこの状況は」


何なんだと言われても説明に困る。

俺も状況に流されてここにいる部類だ。


胡貴(こたか)、お前は道連れだ」


「ざけんなてめぇ、1人で何とかしろ俺はラボに逃げる」


「させるかぁぁぁあ!!」


俺たちがアホな取っ組み合いをしている一方。



(そら)ちゃーん、出ておいでぇ」


漆原(うるしはら)さんは俺の布団の中に隠れている空にマイペースに呼びかけている。



「たくっ、ごちゃごちゃした部屋だな」


師匠は師匠で適当に場所を作って座っている。


「さて、そんじゃさっきまでの話の続き、漆原家が隠しているキーダンジョンについてだ」


キーダンジョン?


聞いた事のないワードだ。


「気が変わった、話を聞かせろ」


何故か急に立ち止まったかと思うと、胡貴は師匠の前に座り直した。


どことなく声色からか緊張感が伝わってくる。


何か知ってるのか?


取り敢えず俺もその辺に座ると、漆原さんも隣に座ってくる。


「聞かせろだ?てめぇ何様だ」


一瞬にして空気が凍りつく。


師匠、怖ぇ。


「あ、いや、聞かせてください」


「よし、良いだろう」


意外と礼儀には厳しいんだよな師匠。


「完全攻略する事で日本のダンジョンを全て消すことが出来るとされているダンジョンだ」


ダンジョンが消せる。


「それは良いことですか?」


「少なくとも現代社会はダンジョンの資源で成り立っている。無くなれば間違いなく社会は混乱するだろうな」


「だから攻略されない様に隠していると?」


「いや、隠している理由はダンジョン入口にあるカウントダウンを見せない為だ」


話が見えない。


カウントダウンって何だ。


「日本滅亡のカウントダウンだよ」


は?


「キーダンジョンの入口にあるカウントダウンが0になると日本中のダンジョンからモンスターが溢れ出す」


「そんな!それならキーダンジョンをどうして攻略しないんですか!」


「出来ないんだよ」


出来ない、その言葉を発したのは師匠ではなく胡貴だった。


「出来ないってどういう事だ?」


「日本のキーダンジョンは特殊なダンジョンだ、それ故に普通の冒険者じゃ太刀打ちできない。だから俺の親父はそれをどうにかしようとキーダンジョンでの研究をしてたんだよ」


それって胡貴が前に話してくれた……。


「そうかお前、清貴(きよたか)の倅か」


「親父を知ってるのか?」


「あぁ、あの事件の日は探索に参加出来ていなかったが、私もメンバーの一人だったからな」


胡貴の父親と師匠が知り合い?


駄目だ、情報が多すぎる。


今はそれより。


「キーダンジョンは攻略できないなら今もカウントダウンは進み続けてるってことですか?」


「それは大丈夫、ギルドが冒険者に報酬を出して様々ダンジョンを攻略させているのは、それによってキーダンジョンのカウントダウンを戻す事ができるからなの」


てことは、取り敢えず他のダンジョンを攻略することで何とかなってるのか。


漆原さんの言葉に少し安心する。


「それも限界が近づいてる。クソババァの事だ、どうせまた(さえ)にあれをさせるつもりだ!」


「お母さん!!」


「冴」


「分かってるから!!お願い、言わないで……」


「すまない、だが安心しろ、お前は私が、いや、源志(げんし)が守ってくれる」


漆原家は漆原さんを使って、何かをしようとしてるのか?


この感じはあまり深く聞かない方がいいな。


それにどうせ。


「ああ、約束したからな、漆原さんの事は俺が守るよ」


漆原さんの事は何度だって守って見せる。

そう誓った事に嘘は無い。


「よし、言質は取った。私の方でももう少し時間は稼げる。とはいえ源志、今のままじゃ駄目なのはわかってるよな」


師匠の言う通りだ。

だけど鎌倉ダンジョンの攻略中に課題は見えた。


「分かってます、俺だけじゃ限界がある、仲間が必要だ」


「分かってるならいい、もちろん自分自身が強くなることも忘れるな」


「はい!」


「俺も手伝うぜ、源志、これまで以上にな」


胡貴の力が借りられるのは本当にありがたい。


「頼りにしてるぜ」


力強く握手をする。


後は、2人かな。


「良いなぁ、私も源志くんと」


「ダメだぞ冴、お前がこれ以上源志に近づきすぎるとあのババァに勘づかれる。それにお前の身を守るためにも今のクランは都合が良い」


「分かってるわよ」


おう、漆原さんが凄いむくれている。


「まぁ、今回の件で仲良くなったって事でさ、大学とかでなら話せるだろ?もうどうせファンからの妬みは避けられないしな」


「大学で話しかけていいの?」


もしかして、一応今まで気を使ってくれてたのか?


「もちろんだ、もう友達だろ?」


「うーん、それはまだ保留ってことで」


「何でだよ!」


「秘密」


まぁ、良いか。


漆原さんが嬉しそうだし。


「そう言えば、俺の力が何か重要そうな話をしてた気がしたんですけど、あれはなんだったんですか?」


「ああ、そりゃ、さっき言ってたキーダンジョンの特異性が、冒険者のレベルを1にすることだからだよ」


!?


「それって、俺のスキルと同じ」


「そういう事だ、お前の力があれば圧倒的脅威のモンスターとも戦える、キーダンジョンを攻略することも現実的になる」


てことは、俺がどれだけこのスキルを使いこなせるかも重要になってくるって事か。


「ギャウギャウ」


いつの間にか布団から出てきた空が俺の膝をふみふみしている。


「空、ほっといてごめんな、よしよし」


顎を撫でてやると気持ちよさそうに目を細める。


「空ちゃんって、亜人(ハーフモンスター)だったの!?」


「随分懐いてるじゃねぇか、こいつわ」


何か2人ともめちゃくちゃ驚いてる?

というか、何か師匠の顔が怖い。


「おい、源志、そいつを私に預ける気はないか?キーダンジョン攻略の戦力になるよう鍛えてやるよ」


え?空を戦力に?


「悪いようにはしねぇからよ、任せとけ」


えーーー!

読んで頂きありがとうございます。

シリアス苦手マーン。

目指すはキーダンジョン攻略?

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