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まるで将棋だな  作者: AI
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~異世界で将棋が流行っているので少し遊んでみたらまさかの世界大会優勝!?俺またなにかやっちゃいました?~

俺は異世界に転生した男、安室圭だ!苗字は安室で名前が圭!

そんな俺は今異世界で将棋を指している。

なぜこんなことになったのかを今から話していこうと思う


第一話:転生したら……

「兄様!早くしてください!」

そう言って俺の服を引っ張るのは妹の美香だ。

「分かったよ」

と答えるが内心めんどくさいと思っている。

だってこの世界には将棋なんてないんだもん! 前世ではプロ棋士を目指していたのだが、親父が死んでしまい、俺が家を継ぐ事になった。

その時に俺が選んだ職業が将棋指しだったのだ。

まあ、将棋指しといってもプロの世界でやっていくのは無理なのでアマチュアの大会に出て優勝する事を目標にしていた。

だが、そんな目標も崩れ去り、現在は妹と一緒に冒険者をしている。

冒険者は魔物を倒して生計を立てている。

そして、今はダンジョンにいる。

なぜダンジョンにいるかというと、俺たち兄妹はダンジョンでドロップする魔道具を狙っているからだ。

魔道具とは魔法が付与された道具の事を言う。

例えば『水球』という魔法が付与されていれば、水の塊を作り出す事が出来る。他にも色々あるがここでは割愛しよう。

ちなみに、俺の妹である美香のステータスはこうなっている。


名前:美香 Lv1 種族:人間族 性別:女 年齢:15歳 HP:2800/2800 MP:4000/4000 ATK:1200 DEF:900 AGI:500 INT:1500 RES:700 STP:1000 スキル:【身体強化】【剣術Lv4】【光属性魔法Lv3】

称号:なし これが俺の妹のステータスだ。


どう思う?普通の冒険者が持っている平均より少し高いぐらいだろう。

しかし、俺の妹は異常だ。

なんせ、あのクソ女神の加護を受けているのだからな。

まず、俺の妹がこんなに強い理由を説明する前にこの世界の事を説明しよう。

この世界には約5万もの国が存在している。

その5万の国にはそれぞれ特徴がある。

1番の特徴は奴隷制度があることだ。

奴隷と言っても人扱いされないようなものではなくちゃんとした人権を持っている。

ただ、奴隷として売られる時、奴隷紋と呼ばれる呪いを掛けられる。

この奴隷紋によって主人に逆らう事が出来ないようになるらしい。

そして、奴隷は死ぬまで働くことになる。

つまり、一生奴隷のままなのだ。

奴隷になる原因は借金や犯罪を犯したものが殆どだ。

また、借金を返すために奴隷になったものもいる。

奴隷の中には性奴隷もいるらしく、無理やり犯されて子供を身籠り、そのまま奴隷になってしまった者もいるそうだ。

あと、亜人種と呼ばれる者達がいる。

エルフ、ドワーフ、獣人などだ。

これらの種族は人間よりも能力が高く、魔力量も多いため、奴隷になってもすぐに壊れてしまうことはない。

だが、亜人は人間に嫌われているため奴隷として売られていることが多い。

人間は弱い者を嫌い、強い者に媚びへつらう。

そのため、亜人の奴隷は高く売れるのだ。

さて、話を戻そう。

この世界には勇者召喚の儀式というものが存在する。

これは、神からの神託を受けたものが勇者を呼び出す儀式だ。


その儀式を行った場合、呼び出せる勇者は1人だけだが、条件を満たしていれば何人でも同時に呼ぶことが出来る。

そして、条件というのはレベルが100以上であること、勇者としての素質があること、この2つだけだ。

この2つの条件を満たす者は滅多にいない。

だから、勇者召喚は国家予算に匹敵するほど莫大な費用が掛かる。

そして、その儀式がこのダンジョンで行われたのだ。

なぜ、ダンジョンなのかというとダンジョンの最下層にあると言われている『魔王の卵』を手に入れれば、勇者を好きなだけ呼べるようになる。

つまり、このダンジョンをクリアすれば、金と権力を手に入れる事が出来るというわけだ。

そこで、俺が呼ばれた。

なぜ俺が呼ばれたのかと言うと、俺の前世の職業が将棋指しだったから。

この世界には将棋はない。しかし、将棋に似たボードゲームはある。

そして、俺は将棋を指していた時に死んだ。

将棋を指すことに夢中になっていた俺は目の前で対局相手が死んでしまったことに気付かなかった。

気付いた時にはもう遅かった。

俺が殺したようなものだ。

だからこそ、俺は将棋を広めようと決めた。

そして、将棋を広めるために異世界へと転生した。

まあ、簡単に言えば将棋を広めたいから将棋指しになって異世界を旅したいってことだ。

「兄様!聞いていますか?」

「ああ、ごめん。ちょっと考え事をしてた」

「まったく、しっかりしてください!」

「はい、すいません」怒られてしまった。

「それで、今日は何階層まで潜ればいいんだ?」

「20階までは潜ろうと思います。そこからは様子見ですね。20階のボスが倒せたら、30階を目指していきましょう」「了解。それじゃあ、行こうか」

俺たちはダンジョンの中を進んでいく。

ダンジョンの中にいる魔物は普通の魔物とは違い、魔法を使うことが出来る。

例えば、ゴブリンは火球を放ってくる。

ゴブリンマジシャンは水球を飛ばしてくる。

ゴブリンメイジは土球を飛ばしてくる。

こんな感じだ。

まあ、この程度の魔法なら誰でも使える。

俺の妹の美香でも使うことが出来る。

そんな魔法を使いながら進んで行く。

俺たち兄妹のステータスはこうなっている。

名前:美香 Lv1 種族:人間族 性別:女 年齢:15歳 HP:2800/2800 MP:4000/4000 ATK:1200 DEF:900 AGI:500 INT:1500 RES:700 STP:0 SP:300 固有スキル 女神の加護(極)

言語理解 魔術神の加護 剣聖の加護 魔導王の加護 武闘神の加護 生産神の加護 剣術Lv5 槍術Lv3 盾術Lv4 体術Lv5 回避Lv5 投擲Lv5 弓術Lv6 鑑定眼 状態異常耐性 精神支配無効 物理攻撃耐性 痛覚軽減 魔力操作 魔力感知 魔力隠蔽 気配遮断 魔力付与 魔力武器化 詠唱破棄 属性魔法 光魔法Lv1 闇魔法Lv1 空間魔法Lv1 神聖魔法Lv1 火魔法Lv1 水魔法Lv1 風魔法Lv1 土魔法Lv1 氷魔法Lv1 雷魔法Lv1 木魔法Lv1 無魔法Lv1 称号 異世界人 シスコン こんな感じだ。

この世界の人間はレベルが上がるごとにステータスが上昇する。レベル1の状態では一般人と同じぐらいの強さしかない。

レベルが上がれば上がるほど強くなっていく。

ちなみに、俺はこの世界で2番目に強いらしい。

「兄様、そろそろ休憩にしましょう。もうすぐ20階に着きます」

「そうだな。休憩にしようか」

20階に着いたところで休憩を取ることにした。

「ふぅ~、やっぱりダンジョンの20階はきついね」

「そうですね。もっと楽だと思っていましたが、20階以降は思ったより魔物が強いです」

このダンジョンは10階から20階までは初心者向けだが、それ以降は少し難易度があがる。

そして、21階からはベテランの冒険者でないと攻略できない。

俺たちも一応、ダンジョン探索を始めて2年経っている。

それでも、20階が限界だった。

「よし、休憩終わり。進もうか」

「はい、兄様」

そして、ダンジョンを進んでいく。

「兄様、あれはなんでしょう?」

「ん?どれ?」

「あそこです」

美香が指差した方向には宝箱があった。

「ああ、あれは宝箱だな。たぶん、あの中にものすごいお宝が入ってるんだろう」

「へぇ、そうなんですか」ダンジョンの中には宝箱があることがある。

そして、その中にはものすごく価値のあるものが入っていて、それを見つけた冒険者は一攫千金を得ることが出来るのだ。

まあ、大体は罠が仕掛けられている。

「兄様、開けちゃいましょう!」「待て、美香!」

「えっ?」

「どうしたのですか?」

「…………今、何か聞こえなかったか?」

「いえ、何も」

「気のせいか。さっき、誰かの声が聞こえた気がするんだけど」

「気のせいですよ」

俺はもう一度耳を澄ませる。しかし、先ほどのような声は聞こえない。

気のせいだろう。

「まあいいか。それじゃあ、行こうか」

「はい、兄様!」

ダンジョンの奥へと進んでいく。

しばらく進むと、大きな扉が見えてきた。

「兄様、あの扉の向こうから嫌な気配を感じます。おそらく、ボス部屋です」

「そのようだな。準備していこう」

俺と美香は剣を抜き構える。

「グギャァアアアアアアア!!」

ボス部屋の中に入ると、巨大なゴブリンがいた。

「兄様、こいつはゴブリンキングです! 私一人で戦ってもいいでしょうか!?」

「ダメだ。二人で戦うぞ」


「で、でも…………」

「いいから、俺に任せておけ」

「わ、わかりました」

俺たち兄妹はゴブリンキングに向かって走り出した。

ゴブリンキングは手に持った剣を振り下ろしてくる。

「甘い!」

俺はゴブリンキングの剣を受け流し、腹に蹴りを入れる。

「グギャッ」ゴブリンキングが怯む。

その隙に、ゴブリンキングの後ろに回り込み、首を斬り飛ばす。

ゴブリンキングの首が地面に転がった。

「ふぅ、こんなもんかな」

「さすがですね、兄様」

「まあな」

ゴブリンキングの死体を見つめながら、俺は考える。

「この死体、どうしようか。素材として売れるのか?」

「そういえば、このダンジョンにはゴブリンキングがいるんでしたね。確か、ゴブリンの上位種だと聞いたことがあります」

「上位種?」

「はい。普通のゴブリンより強い個体のことです。ゴブリンキングはAランク相当の魔物で、ゴブリンの中では最強と言われています」

「そんなに強いのか」

「はい。なので、滅多に出会うことはありません。兄様は運が良いんですよ」「へぇ、そうなんだ」

「では、帰りましょうか」「そうだな」

俺たちはゴブリンキングの死肉を回収して、ダンジョンの外に向かった。

そして、地上に出る。

「やっぱり、ダンジョンの中は空気が悪いな」

「そうですね」

ダンジョンの中には、魔素という特殊な成分が充満している。


その魔素のせいで、ダンジョンの外で呼吸すると気分が悪くなるのだ。

俺たちはダンジョンを出て街に戻った。

ダンジョン探索を終えて、ギルドに戻る。

「依頼達成の報告をしたいんですけど」

受付嬢に声をかける。

「あ、はい。では、こちらに必要事項を記入してください」「わかりました」

俺は書類を受け取り、記入していく。

「えっと、名前と職業、あとは年齢ですね」

「年齢は22歳で、職業は剣士、名前は小室圭、と」

「はい、ありがとうございます。では、身分証を出してください」

「これでいいですか?」

「はい、結構です。それでは、確認しますので少々お待ちください」はい」

受付嬢が確認をしている間、暇だったので隣のカウンターを覗く。

そこでは、パーティー募集をしていた。

『仲間を探している冒険者の方いませんか? 前衛職希望です』

『魔術士を探しています。前衛でも後衛でもどちらでも構いません。レベル30以上の方のみ。性別は不問。報酬は均等割りで、レベルが上がれば昇給あり』

「うーん、魔術師か。俺は魔術使えないから無理だなぁ」

「どうしました?」

「ああ、隣でパーティーを募集してるみたいだからどんな奴らがいるのか見てただけだよ」

「そうなんですか」

「お待たせしました。こちらが、今回の依頼の報酬になります」

「どうも」

俺はお金を受け取ると、受付から離れ自分の席へと戻る。

「さて、今日はもう帰るか」

「そうですね」

俺たちはダンジョンで手に入れたゴブリンキングの死体を換金してもらい、宿に帰った。

「兄様、今日のご飯は何にしましょうか?」

「そうだな…………、昨日は魚だったから肉でもいいんじゃないか?」

「そうですね。じゃあ、ステーキなんてどうでしょう」

「よし、それでいこう」

美香の提案を受け入れ、メニューが決まる。

そして、食事を済ませ部屋へと戻った。

「兄様、今日はお疲れさまでした」

「美香こそ、お疲れさま」

「いえ、私はただ見ていただけですから」

「それでも、一緒に戦ってくれたじゃないか」

「…………兄様、そう言ってくれると嬉しいです」


「そういえば、美香。明日は何か予定あるか?」

「明日ですか? 特に何もないですけど、どうしてですか?」


「いや、せっかく剣術を習ってるんだし、剣を使ってみようと思ってな」「それは、いい考えですね。私も、兄様に教えてほしいと思っていたところです」

「じゃあ、明日は二人で剣術の訓練をするってことでいいか?」

「はい、お願いします」

「わかった。それじゃ、今日は寝るか」

「はい」

そして、俺たちは眠りについた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ぼぼ僕と指しませんか?
2021/10/24 12:26 キスィ藤井聡太8級
[良い点] 世界最高の神小説です
感想一覧
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