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ペンギン三兄弟

ペンギン三兄弟 〜 31話 夏祭りの夜に の巻

作者: たかはら りょう

ペンギン三兄弟


チャン・・・性格は几帳面。声がいいが顔がデカい。

    サングラスをかけている。つぶあんが大好き。


ドン・・・体はちっちゃいが、器用に何でもこなす。

     収集癖あり。


ゴン・・・ド天然。普通のことが超不器用。

     日々体を鍛えてる。ゴジラが大好き。



ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。

今日も仲良く暮らしています。


今日は、山の上神社の夏祭りです。

神社の鳥居まで延びる山道の両側に

祭りの夜店がずらずらと並び、

にぎわっていました。


3羽も夜店の間をペタペタと並んで歩いていました。


チャン「あ、お面があるぞ」

ドン「いいねえ、祭りはコレがなくっちゃね」

ドン「オレはコレにしよっと」


3羽はそれぞれお面を買って、

頭の上にちょこんと、ななめに乗せました。

チャンは、おかめのお面、

ドンは、ひょっとこのお面、

そしてゴンは、ウルトラマンのお面を選びました。


3羽は、お面をつけて、ますますウキウキ気分になりました。


チャン「お、りんご飴だ。オレ好きなんだよ」

チャンは大きなりんご飴を買いました。


ドン「金魚すくいだー。ぼく得意なんだよ」

ドンは、たくさん金魚をすくいました。

でも、持っていけるのは3匹までだよ、と言われ、

しぶしぶ3匹入った金魚の袋を受け取りました。


ゴン「うまい、うまい」

その後ろで、ゴンは、袋いっぱいのベビーカステラを抱えて、ほおばっていました。


それから、輪投げやら、射的やら、イカ焼きやら、タコ焼きやら、

3羽が、楽しみながら神社の鳥居までやってきた時でした、


真っ暗な夜空に、まばゆい光を放ちながら

何かがひゅーっと、神社の裏の方に落ちていったのです。


チャン「今の見た?」

ドン「見た見た!」

ゴン「行ってみよう!」


3羽は、急いで神社の鳥居に続く、長い階段を駆け登ります。


そして、息も絶え絶えに、

ゴン、ドン、チャンの順で階段を登り切りました。


ゴン「ハア、ハア、いっちゃーく」

ドン「ハア、ハア、にちゃーく」

チャン「ハア、ハア、もうダメ、歩けない」

チャンは座り込んでしまいました。


ゴン「裏の方が光ってるぞ」

ドン「行ってみよう」

ゴンとドンがまた走り出しました。


チャン「ちょっと待ってよ〜」


ゴンとドンが、神社の裏に回ってみると

そこには、白く光り輝く物体がありました。


ゴン「あれ、なんだ?」

ドン「いわゆる、あれかも」


そこへ、チャンが、足を引きずりながらやってきました。

チャン「うわっ、UFOだ」


ドン「あー、言っちゃった」

ゴン「本物かー?」

チャン「本物もニセモノも見たことないけど」


3羽が、ごちゃごちゃと騒いでいると、

その白い光の中から、白い生き物が3つ出てきました。

それらは、全身真っ白で、形はペンギンそっくりでした。


ドン「宇宙ペンギンだ...」

ゴン「3羽いる」

チャン「なんかオレたちに似てるなあ」


『○□×〜!%¢£>』

『○£&!〜@』

『×ー¥□!!!』


チャン「あ、あいつら、いつのまにか、お面つけてるぞー」

ドン「あれ?ぼくたちのお面がない」

ゴン「もしかして、取られちゃった?」


チャン「あ、りんご飴もなーい」

ドン「金魚もない」

ゴン「オレのベビーカステラも...」


3羽の宇宙ペンギンたちは、ごちゃごちゃと何か言いながら、白いUFOへ乗り込みました。

そしてUFOは、ピカッと光ったかと思うと

サーっと夜空へ飛び去って、消えてしまいました。


チャン「まんまと取られちゃったね」

ドン「でも気に入ってくれたみたいだし」

ゴン「うん、また買えばいいよ」


チャン「よーし、またりんご飴買いにいこー」

ドン「また金魚いっぱいすくうぞー」

ゴン「今度はなに食べよっかなー」


3羽は、疲れていたことも忘れて、

いま登ってきた階段を

元気よく降りて行きました。



おわり


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